カメラのキタムラの子会社で写真現像を手掛けるラボネットワークが、全国の写真館向けに2分足らずの撮影で「3Dフィギュア」を作れる機器の貸し出しサービスを始めるようです。貸し出すのは独自開発ソフトの入ったPCとカメラ。このサービスが縮小するDPE業界を救えるか!?…しばし注目していきましょう(*^_^*)
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「3Dフィギュア」が1体3万円で作れる!?
これまで「3Dフィギュア」といえば、限られたスターやアイドルのものと相場が決まっていましたが、それがグッと身近な存在になってきたようです。カメラのキタムラの子会社で写真現像を手掛ける株式会社ラボネットワークが、家族や友人の3Dフィギュアを手軽に作れるサービス「Mini-me(ミニミー)」を今春より展開するというのです。
町の写真館などを主なターゲットに、1ヶ月2万円の基本料で、独自開発したソフトウェアがインストールされたパソコンとカメラを貸し出し、基本料に加えてフィギュア1体につき、15,000円の手数料を徴収するようですが、店頭ではフィギュアを1体3万円で販売する計画です。この価格帯で3Dフィギュアがつくれるとなれば、結婚プレゼントや誕生プレゼントなど、ギフト市場を掘り起こせるかもしれませんね!(^^)!
「誰でも同レベルのクオリティを提供できる」サービスは普及する
従来、同様のサービスは、3Dスキャン+3Dプリンタを使って提供されるものがほとんどでした。3Dスキャンの場合は、10~15分間静止状態でいる必要があるため、小さい子どもやペットには難しいサービスだったわけですが、この「Mini-me(ミニミー)」の場合は、わずか2分足らずの撮影で済むようです。被写体が直径約50cmの円形の回転台に乗ると、まずは固定カメラが10~15秒かけて表情を撮影します。その後台が半分ほど回転し、カメラが下に動いて、1分ほどかけて全身を撮影するといいます。台は150kgまで耐えられるので、2人での撮影も可能だそうですが、撮影する側はカメラとつながるパソコンのスイッチを1回押すだけ。撮影は自動で終了し、パソコンの画面上に、3Dフィギュアの完成イメージが表示されるようになっています。しかも、独自開発のソフトにより、髪の毛や服の色を自動で識別できるようにし、専門知識のない人でも手軽に扱えるようにした点はさすがです。新しいサービスを普及させたい場合、「誰でも同レベルのクオリティを提供できる」ことが第一条件になりますから、じつはこの部分にどれだけ開発費をかけられるかがキーになるのです(*^^)v
「3Dフィギュア」は縮小するDPE業界を救えるか
このように撮影したデータは、ラボネットワークの工場に送信され、約1週間後には被写体の約1割の大きさの3Dフィギュアが写真館に配送されます。お客さんは写真館に出向き、代金と引き換えにフィギュアを受け取るという流れになるようです。近年、写真を現像する人が減っていることから、DPE業界は縮小傾向に歯止めがかからず、閉店する写真館も少なくないようですが、この3Dフィギュアという新商品を投入することで、マーケットに変化が生まれる可能性があります。
もっと言えば、このサービスを導入することで生まれた両社のパイプを使って、町の写真館をリアルな拠点として活かせるサービスを考えていってほしいところです。同社はすでに、ファッションに敏感な小学生女子向けモデルオーディション「写シンデレラオーディション」なども手掛けているようですから、柔軟な発想で次々と新たなサービスを導入していければ、業界丸ごと活性化させることも十分可能でしょう。縮小するマーケットに立ち向かうヒントとして、参考になる事例ではないでしょうか(@^^)/~~~