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経営者、事業プロデューサー、編集長として必要な魅力を語 る力
あなたがつくった、創刊計画の肝は、利害関係者に共感してもらう必要があります。スタッフや株主に共感されない事業が、ク ライアントや読者に受け入れてもらうのは不可能です。100回語ると、中身が固まると同時に、自分の頭の中でも整理ができます。そして、創刊計画・ビジョ ンがあなたそのものになります。そうなることで、これからはじまる、さまざまな出来事を乗り越えさせてくれる糧となるでしょう。
100回とい うのはあくまで目安ですが、要するに、常に自分が面白いと思った事業モデルなどは、周囲に語りつづけることで、ふとした時に事業に役立つ情報や資源、資金 提供者との接点が手に入ることも多々あります。また事業を行っていると、ラッキーだと思う事に遭遇します。しかし、それは語りつづけていることが、事業を 成功させる出会いを自らの力で引き寄せているにすぎません。偶然を必然に変えていくエネルギーを発することが、創刊時だけでなくとても重要なポイントで す。
例に例えると・・・。
私は「世の中の○○に対して疑問を持っています。そのために、こういった ○○○○があることで、こういういい状態になると思います!具体的には、○○な形式で○○な雑誌にして、○○○○で配布する事業モデルです!」いいですよ ね!?面白くないですか?テーマは、○○○○です!ぜひ一緒にやりましょう!」こういったトーンで、ラフでも完結に結論や背景、事例を語れることが重要で す。
利害関係者を資源として考えるのでなく、ビジョンを分 かち合うパートナーとして接すること
実際の事業を推進していく中核を担う立場の人間は、個人の利害を超えた社会的な貢献や発展 に重きを置き、リターン(儲け話)は事業発展や存続させる責任の一部と考えて、仕事として区分けすることをお薦めします。利益計画などは冷静さが必要です が、ビジョンは温かさが必要です。相反する内容を双方ともに遂行していく必要がありますが、企業の不祥事、成長していた事業の衰退、内部での人間関係のト ラブルなど、危機的状態を脱出できる組織とそうでない組織の典型的な例としては、ビジョンやミッションの共有が希薄になっているケースが多いと感じます。
人・物・金・情報は活かされて価値が向上されていくものであり、価値を向上していく源泉は同じ思いを共有した人達そのものです。その質や量が発展系のスパ イラルを形成していく中心にアナタ自身がなっていく必要があります。それにより、いかなる危機も乗り越えることが可能になり、利害関係者と共に創造してい く事業のコアが完成します。それを創っていくためには、ギブ&テイクを超えたビジョンを分かち合う関係を形成しなければ、短期的な関係性であり、長期的に 危機的状態を共に乗り越えるパートナーにはなりえません。
フリーマガジンは原則的に、広告収益が基盤となる要素が強く、無料で配布する上 に印刷費や制作費などのコストは、出版社側の負担というコストリスクがある中で、特定の利害関係者の影響が強く出てしまい、事業の方向性や妥協を求められ ることも多いはずです。しかし、特定の誰かにコントロールされるものであれば、ブランド力の高いメディアにはなりえないでしょう。あなた自身がコントロー ルするのでもなく、貢献や発展、成長性といった視点でのビジョンやミッションに軸を置くことで、いかなる状態でも常に最良の答え利害関係者と共に導く事が 可能になるでしょう。
クーポンランドでは・・・
ちなみにクーポンランドでは、金曜日に「セクション会議」という各セクションの責任者が集う会議があります。創刊当初は、夜20:00~開始して気づくと 朝になっていることも、度々ありました。今思えば、非常に合理的ではないのですが、それによってブレのない価値観と人間関係を手に入れられた気がしていま す。ぜひ、100回語ることからはじめてみてはいかがでしょうか?