Vol.2 プレゼンの構成をつくる。話が面白くなる秘訣

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執筆者: ドリームゲート事務局

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 プレゼンテーションの構成方法はたくさんありますが、以下を覚えておくといいでしょう。

 

1.「SDS法」について

① Summary(全体)  ‥聴き手にこれから何を話すかを要約して話します
② Details(詳細)  ‥本論を具体的にくわしく話します
③ Summary(全体)  ‥最後にもう一度何を話したかをまとめます

スピーチイメージスピーチの基本が、この「SDS法」です。TVのニュース番組のつくり方と一緒です。最初にニュースのタイトルを言い、続いてVTRを入れながらくわしく説明、最後に「○○のニュースでした」ともう一度まとめます。つまり、同じことを手法を変えて3回伝えています。重要な話を繰り返すことで、聴き手が理解し、覚えやすくなります。
自己紹介の時も、名前は覚えてもらいたい重要なものなので、最初だけでなく、最後にもう一度繰り返す、「SDS法」を活用してみましょう。

例えば、
「初めまして。倉島麻帆と申します。
私は鎌倉市出身のフリーアナウンサーで…(自己紹介・中略)
…という私・倉島麻帆です。どうぞ宜しくお願いいたします!」
 

2.「PREP法」について

① Point  (結論)   ‥最初にポイント・結論を述べます
② Reason (理由)    ‥その理由を話します
③ Example (具体例)  ‥具体例を挙げ、納得をうながします
④ Point  (結論を繰り返す)‥最後にもう一度自分の主張を繰り返します

わかりやすく簡潔にまとめ、説得力を増す話し方が、「PREP(プレップ)法」です。

例えば、
「私の長所は責任感が強いことです。
なぜなら、途中で投げ出すことをしないからです。
学生時代は野球部のキャプテンとしてチームをまとめ、県大会ベスト4になりました。
また現在は、プロジェクトの目標である顧客数20%アップも達成できました。
ですから、私の長所は責任感が強いことです」

という感じです。
論理的な構成は、文章を書く際にも応用できます。ぜひ普段の会話から心がけて練習してみてください。

3.「時系列法」‥過去→現在→未来までをストーリー(物語)仕立てで話します

実施前と実施後を比べる場合や、過去・現在・未来を検討してみるなど、時間軸にそって話を構成していく方法です。歴史的問題や人間的成長を話す時、何かを提案する時、聴き手に行動を促す時にとても有効です。人を行動に駆り立てる話し方といえるでしょう。

以上、3つの構成方法をお伝えしました。これらをそれぞれ単独で使うだけでなく、複数の構成方法を組み合わせて使ってみてください。

[話が面白くなる秘訣]
続いて、聴き手を飽きさせず話が面白くなり、相手の心を揺さぶる秘訣を説明しましょう。

◆話しが面白くなる秘訣は6つ 
1. 実体験を語る 
2. 失敗談や恥ずかしい話をする 
3. 共感できる話をする
4. ギャップを示す
5. 映像が思い浮かぶように話す 
6. グラフ、写真、動画、現物見本などのビジュアルツールを活用する 

1.体験を語る

「体験に勝るものなし」です。私も、アナウンサーとして働いていた時の体験談を話すと、皆さん喜んで聞いてくれます。「私の場合は……」と話し始めるといいでしょう。セミナーを行う場合も、ただスキル(やり方)だけを話してもわかりづらいだけです。自分の経験など、具体例を2つ以上出すと、非常にわかりやすく聴き手に理解してもらえます。
自分の体験談でなくても、友人の体験談や、人から聞いた話でもOKです。

2.失敗談や恥ずかしい話をする

失敗談や恥ずかしい話は、「人を惹きつける秘策」といわれています。「家柄が良く、一流大学を出て一流企業に入り…」という経歴の紹介だと、「あなただからできたのでしょ?」となり、心を開いてもらえません。「私は昔はダメで、こんな失敗をしました。そこで○○を学んだから、今があるのです」といった失敗談を語ることにで、聴衆との間に親近感が生まれます。「私もあの人のようになれるんだ!」と人々の共感を呼び、勇気と元気を与えます。

3.共感できる話をする

私は全国で講演をしていますが、行く先々でその土地と自分との関わりや、そこで見たもの・聞いたものについて最初に話をし、親近感を持ってもらうようにしています。例えば、仙台で講演した時は、夫が仙台出身で仙台二高の卒業生であることを冒頭で話したところ、仙台二高出身のお二人の方が名刺交換にいらっしゃいました。
例えば自己紹介で、あなたがもし地方出身であれば村や町の名前まで言いましょう。ニッチであればニッチである程、強烈な仲間意識・共感を呼び、好きになってもらえます。 

4.ギャップを示す

人は、ギャップ(意外性)に惹かれます。例えば、SEをしていて見るからにまじめな女性から「実は私ラーメンが大好きで、全国を一人で食べ歩きしてるんです」とという話を聞いた時に、とても距離が近くなりました。また、ある社労士さんは、バイクのハーレーダビッドソンが大好きで「ハーレー社労士」と肩書きをつけたところ、雑誌からもたくさんの取材オファーが来る人気社労士となりました。(社労士という堅いまじめな仕事と、ハーレーが対極でギャップを呼ぶのです)
自己紹介はもちろん、あなたのビジネスやプレゼンテーションにも、何かギャップを入れられないか考えてみてください。

5.映像が思い浮かぶように話す 

アメリカ空軍が、一瞬で状況判断をしなければいけないパイロットの訓練のために、人間の五感(視覚、聴覚、嗅覚、触覚、味覚)の情報収集力を調査したところ、視覚83%、聴覚11%、触覚3%、味覚2%、嗅覚1%と、視覚が圧倒的な比重を占めるという結果が出ています。
つまり、人間は目から情報を取り入れる、目の動物。だから、視覚に訴えることが最重要なのです。自分の心の中で伝えたい内容の映像をイメージをしながらしゃべると、聴き手の心の中にもイメージが生まれ、話に強調・抑揚が効いた、「伝わるしゃべり」になります。

6.図、グラフ、写真、映像、現物見本などのビジュアルツールを活用する 

情報伝達のスピードは、以下のように違ってきます。

●見る:2000字/分、 読む:1000字/分、 聞く:300字/分、 書く:30字/分

ビジュアルで説明イメージ人が1分間に「話す=聞く」ことができる量は300字程度なのに対して、「見る=見せる」ことができる量はその7倍弱の2000字です。つまりビジュアル化されたものであれば、より多くの情報量が、短い時間で伝えられるのです。
時間の経過と記憶率の関係で、説明を聞いてから2時間後に記憶される量を調べた結果、「言葉だけの説明」は5%前後、「図だけの説明」は18%前後、「言葉と図を併用して説明する」と62%と、大きな差が出ることがわかっています。耳で情報を聞いているだけでは、聞き流してしまいがちですが、目と耳から情報を入れると、目の網膜に焼き付いて記録されるという脳のメカニズムが働き、記憶率が高まるのです。図・グラフ・写真・動画映像を駆使したビジュアルをベースとしたプレゼンテーションを心がけてください。
例えば、プレゼンテーションのつかみで小道具を用意して見せる、自分がTVに出演した時の映像を流す、ジェスチャーを効果的に使うなどの演出も有効です。

次回は、「さらに説得力を増すプレゼンテーション」のポイントを説明していきます。

 


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