Vol.7 大人気TVゲームから学ぶ。思わずハマるマーケティング戦略

この記事はに専門家 によって監修されました。

執筆者: ドリームゲート事務局

せっかく苦労して作った広告も、見てもらえなければ意味がありません。 思わず続きを見てしまう心理。 興味を引き出させ関心を持ってもらう、そして忘れさせないための方法をお話します。

思わず続きを見る鍵は「謎」

 ファイナルファン タジーというというゲームをご存じですか?

「ゲームなんて興味がない」という人も、名前ぐらいは聞いたことがあるのではないでしょうか?

  ファイナルファンタジーシリーズの始まりは1987年、今から20年近く前になります。しかし、現在でもその人気は衰えるどころか、フィギュアやアクセサ リーなどゲームソフト以外の市場でも好評な売れ行きを示すほど着実にファンを拡大しているのです。しかも、驚いたことに関連商品の主な購買層は20代から 30代の女性だとか・・・

 「ゲームといえば電車男のようなオタク」というのは、すでに過去の話のようです。
 ではなぜファイナル ファンタジーはここまでの支持を受け続けるのか?ゲームが魅力的ということはもちろんですが、実はそれ以外にも秘密があるようです。

 その 一つが、物語のなかにちりばめられた「謎」の数々です。
 ゲームの攻略本は数あれど、「謎が解き明かされる」という解説書まで売り出されている ゲームなど、そうあるものではないでしょう。

 この「謎解き」はファン同士の会話にも花を咲かせ、そして次期作品の購買動機にもなっている のです。
関心をより強いものにしていると言っても、過言ではありません。 

 

単純だけど逆らい難い中断効果とは?

 「あっ、そうだ。話そうと思っていたことがあるんだけど」
  友人からこう切り出されて、「やっぱり今度にするね」と言われた時の何とも言えないモヤモヤした感じ。経験ありませんか?
 こんな風に言われる と、どうしても気になってしまうものです。

こうした現象は「ツアイガルニック(Zeigarnik)効果」と呼ばれています。

  未完結なものや途中で中断されたものは記憶に残りやすく、反対に完結しているものは忘れやすいという理論です。

 テレビで、いよいよ核心に 踏み込むという時に「続きはコマーシャルの後で」となってしまい、どうしても続きが気になってしまった。そんな経験のある方も多いことと思います。これ は、ツアイガルニック効果を取り入れた代表的な例です。コマーシャル中に他の番組に浮気されないように視聴者の興味を引っ張っているのです。

  コマーシャルの間にトイレに行ったり、他の番組を見たりとまったく違うことをしていても、やっぱりその番組の続きが気になって頃合いを見計らって続きを見 に元のチャンネルに戻す。

 単純なことなのに、つい気になってしまい番組の続きを見ずにはいられなくなってしまいます。
分かってい るのに続きが気になってしまう、そして中断する事がより記憶に残すための助けになるのがこの現象の特徴です。 

 

気がつかないうちに身の回りにもある応用例

 テレビは、とても分かりやすい例です が、よく注意してみると他にも応用された形で身の回りでさまざまな事例をみつけることができます。

 例えば、クイズや診断などもそうです。 クイズの場合は、先に問題を出され、答えを見るまで気になり続けます。

 診断の場合は、「あなたはどのタイプ?」などと先に結果が あることを示される事もありますが、自分がどのタイプなのかは、実際に内容を見てみないと分からないようになっています。こうしたクイズや診断を広告など の最初のステップに持ってきて、思わず続きを読んでしまうという仕組みは古典的ですが、いまだに効果のある方法です。

 また、肝心なところ が伏字になっていたり、写真にモザイクが掛かっていたりして、実際に購入して手にとって見ないと分からないというのも中断効果を狙ったものです。

  このように、すべてを語らないことで見たくなる効果を応用した例は身の回りにたくさんあります。すぐに分かるものとそうでないものがありますが、それと分かっ ていても気になってしまうところがツアイガルニック効果の特徴です。単純で古典的だけど、それほど凝ったことをする必要はなく使いやすく効果的とくれば、 初心者のみならずその便利さはさまざまな場面で重宝するものです。

 でも、使いすぎにはご注意を。過ぎたるは及ばざるがごとし、と言いますから ね。
 人間でも、ほどよい謎は魅力的ですが、謎だらけでは怪しいやつ、信用できないやつと思われてしまうのではないでしょうか。

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ここにあります。

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