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断片的なノウハウを知っていても売れない
一時期、マーケティ ングのノウハウ書が流行った時期がありました。
今でもインターネットで稼ぐという類の本は相変わらず人気がありますし、セールスレター なんてダイレクトマーケティングの専門家かマニアでなければ使わないような言葉も一般的になるほど、マーケティング発想というのは以前より浸透してきてい るように感じます。
こうした本のほかネット上のレポートの類にはたくさんのHow Toが語られています。
このような知 識や細かいテクニックを学ぶことはよいことだと思いますが、実はそのマイナス面もあります。
どういうことかというと、ひとつひとつのテ クニックに囚われると、肝心な部分が抜け落ちて、つながりのないマーケティングになってしまう可能性があるのです。
「コミュニケーショ ンの意味は相手の反応にある」と言われますが、広告、マーケティングの意味も顧客の反応にあります。
つまり、反応のとれる広告は、それ を見た顧客に湧き上がる反応に対しての答えがあり、そのつながりができているということです。
顧客の反応を予測し、先回りする
広告を目にした顧客の頭の中では、さまざまな反応が起こってい ます。
例えば、「わー、こんなのいいな」というポジティブな反応とほぼ同時に「でも、本当かな?」「私に使いこなせるかな?」「高かっ たら嫌だな」などのネガティブな反応も起こります。
広告には、これらのネガティブな反応に対して応えていくことも必要です。
ちょうど優れたセールスマンが、顧客からの疑問、買わない理由について順番に対応していくように、優れた広告も顧客の反応プロセスに従って、それらのネガ ティブな反応について対処していくことができるのです。
一つひとつの表現テクニックも知っていて損はないと思いますが、こうした顧客の 内部での反応を無視した内容では意味がありません。
つねに顧客の反応を意識して組み立てを考えることが重要です。
まずは顧客は誰かを知ろう
いい広告をつくるうえで、こうした予測される顧客の反応を質問とし てその答えを広告にしていくということは非常に有効です。
そして、もっとも答えなければいけない質問は「なぜ、この商品なのか」「な ぜ、ここから買わなければならないのか」ということです。
この質問に答える広告をつくるには、「顧客は誰なのか?」という問いにまず広 告をつくる側が答えなければいけません。
「マーケティングに失敗したければ、すべてのお客を相手にすることだ」という言葉のとおり、全 くなんの属性の偏りもないお客を集めるのは至難の業です。
そうであれば、もっとも反応がとれそうな顧客、あるいはもっとも相手にしたい顧客を想 定し、その顧客のリアクションを予測しながら広告をつくっていくことが結局は近道だと分かるはずです。
マーケティングが成功するかどう かは、誰に何を売るかを決めた時点で半分は決まっているのです。
あとは、それらの顧客の買わない理由をどう潰していくことができるかで す。
顧客は誰?
単純ですがまずはここからが始まりです。