Vol.5 モバイルリスティング広告を活用しよう-後編

この記事はに専門家 によって監修されました。

執筆者: ドリームゲート事務局
前回に引き続き、 モバイルリスティング広告についてです。今回はリスティング広告の効果を最大限活かすポイントについて書いてみようと思います。

モバイルリスティング広告と他の広告の違い

 リスティング広告 が他の広告媒体と大きく違う点の一つとして、出稿・掲載後も改良をすることができるということがあります。つまり、テレビやラジオ、雑誌などの広告は一旦 世に出てしまうと、その後に「やっぱりこうした方がよかった」ということになっても、気軽に変更をすることができません。
 ところが、リスティン グ広告の場合は、露出した後でも試行錯誤をした上で、簡単に差し替えが可能なのです。

 そしてもう一つ の大きな違いとして、どれだけの人が広告を見て、どれだけの人がクリックをし、どれだけの人が最終的に購入などのアクションを起こしたのか、というユー ザーの動向を正確に把握できるということがあります。
その他の広告では、これらを詳らかに知ることは不可能に近いのです。

  これらの特徴をいかに活用出来るかが、リスティング広告の効果を上げるポイントと言えるでしょう。
以下3つのステップにわけ、具体策をご紹介しま す。

 

ステップ1 ― 仮説を立てる

  まずは、広告を見せたいターゲットは、どういうキーワードで検索をかけるだろうか?という仮説を立て、登録するキーワードを選定します。リスティング広告 は入札制により各キーワードの価格が決まるため、よく検索される人気ワードはそれだけ競争率が高く、上位に入札するにはそれなりのコストが発生します。

  例えば、「ケータイ」のように一般的なワードを1語で登録しようとすると、いたずらに予算を消化するだけでなく、ターゲットが広すぎるので、結果に結びつ きにくくなります。そこで、「ケータイ」+「活用術」などワードを組み合わせることで、ふるいにかけて絞り込みを行います。

 複数のワー ドを組み合わせる時の方法としては、大前提となるメインキーワードをいくつか挙げます。
 当コラムの場合であれば、「ケータイ」、「携帯」、「モ バイル」あたりがそれに相当します。
 次にそれにひもづくサブキーワードを選定します。当コラムで言えば「活用術」、「ケーススタディ」、「ビジ ネス戦略」などです。
後は以下のようにメインとサブを組み合わせるだけです。

・「ケータイ 活用術」、「ケータイ ケーススタディ」、「ケータイ ビジネス戦略」
・「携帯 活用術」、「携帯 ケーススタディ」、「携帯 ビジネス戦略」
・「モバイル 活用術」、「モバイル ケーススタディ」、「モバイル ビジネス戦略」

各ワードの人気の高さを調べるには、キーワードアドバイスツールが便 利です。
http://inventory.jp.overture.com/d/searchinventory/suggestion/

な お、3語以上を登録することも可能ですが、煩雑になる上、特にモバイルではヒット率が極端に減少することが考えられるので、2語以内が理想的と言えるで しょう。

反対に、1語であっても「モバイルリスティング広告」など専門性の高いワードや、「番号ポータビリティ」のように時事性の高い関連 ワードをそのまま登録してみるのも手です。

ステップ2 ― 検証する

 さて、登録を行い、審査を経て、無事にリスティング広告が掲載されました。
 次は、その推移と結果を観察して、検証を 行いましょう。

 リスティング広告はオーバーチュア、アドワーズともに管理画面にレポート機能があり、そこで結果を見ることができます。参 照可能な主な数値は以下のとおりです。

・表示回数(インプレッション数):
対象ワードが検索さ れ、検索結果画面に表示された回数です。
・クリック数:
表示された広告がクリックされた回数です。ク リックされた時点から広告費が発生します。
・コンバージョン数:
コンバージョンとは、広告から訪れた ユーザーが問い合せや会員登録、購入などのアクションを起こした回数を計測できる機能で、サンキューページなどアクションを起こしたユーザーに見せる画面 に特定のコードを埋め込むことで利用することができます。
(コンバージョンコードの埋め込みについては各広告のマニュアルを参照してください)

こ れらの数値を包括的に参照し、現在の問題点を探し、新たな仮説を導き出しましょう。

問題点1:表示回数は高いが、クリック 率が低い
登録ワードが汎用的すぎた?ターゲットに対する訴求が甘かった?

問題点2:クリック数 は多いが、コンバージョンに結びついていない
アクションを起こすまでのページ遷移が複雑だった?商品・サービスの説明が不十分 だった?

問題点3:広告費の消化が予想より早い
不用意に高い金額で入札しているワードがあっ た?

ステップ3 ― 改善する

 検証した内容を受 け、改善策を施しましょう。
 変更を行う場合はすべて管理画面から行えます。
 では、例としてステップ2で挙げた問題点に対する改善策を挙 げてみましょう。

問題点1:表示回数は高いが、クリック率が低い
【改善策】
・ ワードの組み合わせを変更し、ユーザーをふるいにかける。
・検索結果ページに表示させるタイトルと説明文を工夫し、簡潔で訴求力の高い内容に編集 する。

問題点2:クリック数は多いが、コンバージョンに結びついていない
【改 善策】
・クリック後最初に表示されるページに、画像を使ってアイキャッチを高めたり、わかりやすいサイト説明文を挿入したり、 訪問したユーザーが下まで画面をスクロールしなくても内容がわかるように編集する。

問題点3:広告費の消化が予想より早い
【改 善策】
・コスト消化の原因となっているワードを探し、クリックやコンバージョンに結びついていないようであれば、上限クリック 単価を下げる。
・登録ワードが多すぎるようであれば、一部を休止状態にしてみる。

 以上、3つのステップを繰り返す ことで、徐々に広告の最適化を行っていきましょう。
 他に言えることとしては、モバイルは1ページに表示される広告の数に制限があるので、表示順 位も重要です。検証の結果、効果が高いとわかったワードには、ある程度の予算を割いて、なるべく1ページ目に広告が表示されるように調整しましょう。

  その他、未開拓なだけに、モバイルリスティング広告には、まだまだ秘策が生まれる余地がありそうです。
一度登録しても後から変更することができる ので、色々試してみて、自分なりの活路を見つけ出してみることをオススメします。

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