Vol.9 アメリカで巨大市場!ドロップシッピングを知る。

この記事はに専門家 によって監修されました。

執筆者: ドリームゲート事務局
ドロップシッピン グという言葉をご存じでしょうか?最近、ニュースでたまに目にするようになりましたが、アフィリエイトに続く新しいEコマースとして、アメリカを始め、海 外インターネット市場で認知されている販売流通形態です。今回はこのドロップシッピングについて、できる限りわかりやすく解説させていただきたいと思いま す。

究極の"乗っかりビジネス"と言われるこのドロップシッピングとは、一体 どのようなものなのでしょうか?
 

ドロップシッピン グとは?

 ドロップシッピングとは一言で要約すると「直送販売」のことで、商品販売者=ドロップシッパーが仕入れをすることなく、顧客か ら注文を受けた分だけ商品提供者=サプライヤーに発注し、サプライヤーはドロップシッパーを介さずに顧客に商品を発送するというシステムです。

  これではわかりにくいので、具体例に置き換えてみましょう。

ネットショップを運営するAさんは、ドロップシッピングASPサイトの 中で見つけたメーカーB社の作る商品を販売したいと考えました。
そこで、登録を行い、ASPを通じてB社との代理店契約を結びます。

A さんは早速サイト上で商品を販売しますが、従来の小売のようにこの時点で商品の仕入れを行いません。
Aさんは顧客からの注文があったら、あった分 だけをB社に発注するのです。
B社はAさんから受けた情報を元に、顧客に対して直接商品を発送する、という仕組みです。

  ここで重要なのは顧客の手元にはAさんの名義で商品が届く、ということです。
 つまり、顧客の視点では「Aさんから買った」とい う認識になるわけです。

 商品がないのに販売することができる、多くのASPでは、発送、代金回収まで やってくれる。
 ドロップシッピングが"乗っかりビジネス"と呼ばれるのはこのためです。

 さて、ネッ トビジネスの先駆けとして、アフィリエイトが広く知られていますが、アフィリエイトが商品をホームページ上で紹介し、その売り上げの何% かを「紹介料」としてもらうのに対し、ドロップシッピングはあくまで売り手として「商品の販売を行う」、という点が異なります。

  そして、販売額も自分で決めることが出来るのです。

 

 

ドロップシッピングのメリット・デメリット

 続いてドロップシッピングのメリットを箇条書きにし てみました。

【ドロップシッパー側のメリット】

■在庫を持たずに商品を 販売できる
 仕入れを行わないということは、当然在庫が発生しません。
 つまり、在庫リスクなしで、ビジネスを展開す ることができるということです。

■オリジナル商品を販売できる
 ドロップシッピングにはいく つかの方式があり、先述した具体例のように既存の商品を選別して販売するモデルと、特定の製品に自分のデザインを施したオリジナル商品を 作って販売するモデルに分けられますが、後者がよりドロップシッピングの醍醐味であると言えるかもしれません。

 例え ば、自分が撮影した画像をTシャツにプリントして販売することが可能で、極端な話、ドロップシッパーは画像をアップロードするだけでもオリジナルTシャツ を販売することができるのです。Tシャツの他には、カバンや帽子、マグカップやカレンダーなど、ASPによってさまざまな品目があるようです。

■ 販売額は自分で決める
 アフィリエイトの場合、すでに商品の価格は決められていますが、ドロップシッピングの場合、あくまで自 分で販売するわけですから、自由に価格を設定することができます。
 当然、高く設定すれば売れないので、競合 が増えてくれば自然に価格は調整されることになります。

【サプライヤー側のメリット】

■ ネット上に多くの代理店が持てる
 では商品を提供するメーカーや問屋、サプライヤーのメリットは何かというと、ネッ ト上に多くの代理店を持ち、販路を拡大することができるということです。
 これはロングテールの発想に近く、マスで売れるほど の商品力がなく、一つひとつの発注が少量であっても、無数のパートナーサイトを持てば、大きな利益に繋がる可能性が生まれるということです。

  しかし、決していいことづくめではなく、ドロップシッピングにも当然デメリットがあります。

 

【ド ロップシッピングのデメリット】

 一つは、顧客対応が売り手に委ねられる、というこ とが挙げられるでしょう。
 これはASPにもよりますが、発送名義が売り手のドロップシッパーである以上、当然顧客からの問い合わせやクレームに 対応しなければなりません。ところが、商品がドロップシッパーの手元にないので、適切な回答ができず、結局メーカーと顧客の間を行ったり来たりなんてこと も考えられます。

 また、注文があった分だけ発注するということは、大量発注によるボリュームディスカウントを受けることができません。と いうことは、商品の原価が高くなり、利益率は低くなります。もしも、まとまった個数が定期的に売れるのであれば、普通 に仕入れて売った方が遥かに儲かる、ということになります。

 最後に、「ドロップシッピングはノーリスクである」、と謳っているサイトをよ く見かけますが、決してノーリスクというわけではありません。
確かに、「在庫を抱えるリスク」はありませんが、当たり前のようにサイトの運営費や 労働力は発生しますし、ASPによっては返品があった場合ドロップシッパーが引き取らなければならないというケースもあります。
 

ドロップシッピング、日本の夜明け

 すでにアメリカでドロップシッピングは巨大市場となってお り、ASPも数多く存在しています。eBayCafePressなどがその代表的ですが、特にCafePressは手軽さと点数の豊富さで、 ガリバーとしての地位を築きつつあります。

一方日本では、ASPの数も決して多くはなく、まだまだこれからという状態ですが、常にアメリカ を追従する特性から、今後ドロップシッピング関連のビジネスが林立することは間違いないでしょう。
それはドロップシッパーとして売る側であった り、サプライヤーとして商品を提供する側であったりに限らず、決済や流通のソリューション提供、コンサルティング、販売促進など、周辺を含めると枚挙に暇 がありません。

 また、現段階ではPCからの利用を想定されていることがほとんどで、モバイルは二の次という趣きがありますが、モバイル向 けのドロップシッピングサービスも徐々に具体化しつつあるようです。
これに続けと、二匹目、三匹目のドジョウが誕生するのも 時間の問題でしょう。

 ともあれ、ローリスクが売りのドロップシッピング、まずは試しにドロップインしてみるとよいかもしれませ ん。

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