前回はプラットフォーマーになろう!というテーマでプラットフォームを自身で持つことのメリットをお伝えしました。そのプラットフォームを実際に作っていく方法をお話したいと思います。
まず、Web上におけるプラットフォームはさまざまな形が存在しています。
代表的な形態としては、
・マッチングサイト(楽天ビジネス、サブミット)
・SNS(FaceBook、Mixi)
・検索サイト(タウンページ)
・ダウンロードサイト(グルーポン、窓の杜)
などがあります。
これといって決まった「型」があるわけではなく、日々新しい形が生まれては消えています。さまざまな形があるプラットフォームですが、このような形態を組み合わせてできるのがポータルサイトです。
ポータルサイトにはyahoo!のように巨大なサイトから、特定の地域に特化した地域ポータルや、専門的な情報にターゲットを絞ったものなどがあります。
専門情報のポータルサイトは特定の専門分野に特化したポータルサイトです。例えば医療ポータルサイト。病院情報、求人情報、ニュース等の情報を提供していきます。情報をあえて絞ることで、ターゲットとなるユーザーへの興味を強く喚起することができます。
他にも「育児中のママさんのためのポータルサイト」や「住宅リフォームのポータルサイト」というようにカテゴリを狭めることで、提供すべきコンテンツが明確になり、ピンポイントで必要な情報を選別・掲載することが可能になります。
それでは、実際にポータルサイトを作るのに必要なこと、機能を解説します。
- 目次 -
ポータルサイトを作るのに必要なこと
ポータルサイト構築にはさまざまな機能が必要になります。
大きく分けると基本機能・ユーザー機能・管理者機能と3つに分けることが可能です。
基本機能
・会員登録機能・・・例えばオークションサイトなら出店者・落札者の登録が必要になります。
・Myページ機能・・・オークションサイトならば出品ページが必須ですが、用途に応じてさらに複数の機能が必要になってきます。
・ログイン機能・・・ユーザーや管理者がログインできる機能です。
ユーザー機能
・検索機能・・・フリーキーワード検索や都道府県別検索、カテゴリ別検索などがあります。
・新着表示・・・新しく登録があった人や新しい情報、ピックアップなどを出力します。
・お申込みフォーム・・・お問い合わせや申し込み、相談などの機能です。より高度なサイトになるとメールBOX機能といった、Web上でやりとりできる機能もあります。
管理者機能
・インフォメーション機能・・・ユーザー数や利用状況の把握などができます。
・一括メール送信機能・・・ユーザー向けにメールを一括で送る機能です。ビジネスとしてサイトを運営するのに重要な機能になります。
・コンテンツ管理・・・一般的にはCMSと呼ばれるコンテンツ(ページ)の管理機能です。
上記はほんの一例ですが、ざっと思いつく『機能』を挙げただけでも、ポータルサイトを作るのは大変そう・・・と思われたのではないでしょうか。しかし、本当にポータルサイトをビジネスとして成功させる為には機能だけでは不十分です。他にもデザインや情報、運用など考えることは山のようにあります。
そこで、コストをかけずにポータルサイトを構築する方法を紹介します。
パッケージソフトを活用してポータルサイトを安く作る
ポータルサイトを立ち上げるには、上記のように必要な機能の洗い出しからはじまり、システム開発を行わなくてはなりませんが、すべてゼロから行うと数百万という費用がかかります。
「敷居が高すぎて、自分には手が出せない・・・・・・」
そう思って諦める人も多いのでではないでしょうか。
そこで、試しにGoogleやYahoo!で「ポータルサイトシステム」と検索してみてください。ポータルサイト構築に必要なシステムが、驚くほど多数のシステム開発会社から販売されていて、自分のイメージに近い機能を持っているパッケージがきっと見つかるはずです。
パッケージソフトを使えば、一から開発するよりもずっと早く、ポータルサイトを立ち上げることができるでしょう。
本来ならば開発期間が3~6ヶ月程度はかかるものが、パッケージを使うことで数十万円、開発期間も1ヶ月以内で出来てしまいます。ポータルサイトでビジネスをはじめるのに、時間もコストも抑えて、スタートを切ることが可能となります。
もっと予算を抑えたいという方には無料でつかえるパッケージソフトもあります。たとえば有名どころですと「XOOPS(ズープス)」というソフトがあります。自分でパッケージソフトの勉強をして作らないといけないので、ある程度は勉強が必要ですが、関連書籍も豊富に出ているので、さほど難しいことではありません。
しかし、作るより続けるほうが困難なのがポータルサイト
実は毎年数百というポータルサイトが生まれています。しかし、その80%は2年以内に閉鎖されていると言われています。それは、イニシャルの開発費用およびランニング費用が重荷になっているケースがほとんどです。ランニング費用というのは人件費はもちろん、サーバ代などのサイト維持費です。
これからポータルサイトを活用したビジネスを始めようという方は、ぜひパッケージの利用を検討してください。パッケージであれば開発費を抑えられますし、業者によってはサーバ代も格安にしているところがあります。
まずはβ版、テストパイロットとして運用してみた上で、「これならばいけそうだ!」と感触を得られた段階で、本格的なシステム開発をすべきです。
時間的にも金額的にも、ぐっとハードルは低くなり、その分アイディアやコンテンツの充実をしっかりと練ることが出来るはずです。いくら外側が立派でも、ユーザーを獲得できなければ意味がありません。あなたらしいこだわりをたくさん詰め込んだ、ターゲットユーザーに喜んでもらえるような「場」を作りましょう。
次回は、プラットフォームビジネスの三回目。
「プラットフォーム構築にはプラットフォームを活用!」というテーマです。
お楽しみに!