起業家の方や不動産店舗様を中心に、ITデバイスの使い方や、ビジネスへの利用方法に関してのITコンサルティング+ソーシャルメディア運用代行・解析『SMM master(ソーシャルメディアマスター)』を展開中の、アド.プランニング株式会社 丸山です。起業後のソーシャルメディア活用法を紹介します。
無料で登録出来るソーシャルメディアは、設立したての認知度の無い会社や起業したての方が、お金をかけずにPR出来るツールです。ソーシャルメディアを上手に活用して御社やあなたの事業の認知度を最大限にUPする為に、活用時の基本的な心構えや主なソーシャルメディアの使い方、活用事例等を計3回に分けてご紹介します。
さて、第1回目のコラムは、昨年から爆発的に普及して、いまや利用者が1500万人に迫っていると言われているソーシャルメディア『Twitter』の特長と、それらを活用して自社の認知度をUPさせる為の具体的な方法について解説します。
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Twiiterはアイデアしだい。成功事例から見えるソーシャルメディアのすごさ
まず、たった1つの「つぶやき」で大成功した割引キャンペーンの事例を紹介します。
以下は、とあるパソコンパーツの販売会社が行った事例です。この会社では以下のようなつぶやきを行った結果、在庫がすべて売れてしまったそうです。
「あと5分でアマゾンで○○○の1,500円引きキャンペーンを行います。50人以上にRTしてもらえたら2,000円引きにします! http://販売ページへのリンク」
なんてことない内容ですが、以下のポイントを押さえて「狙って」投稿したことが成功要因です。
ポイント1:ネット通販のかき入れ時を狙って投稿
このつぶやき(ツイートといいます)を投稿したのは、12月第2週の週末でした。この時期は一般的にボーナスが出た後で財布の紐が緩くなっていることから、ネット通販のかき入れ時とも言われています。ユーザーが行動しやすいタイミングを狙ったのも成功要因の一つです。
ポイント2:常に締め切り
冒頭の「あと5分」という言い回しが絶妙です。こう書くとずっとRTされ続けるわけです。これが「午後6時までに~」という時間指定だったら、それで止まってしまうので、いつまでも5分以内というのが効いてくる言い回しです。
ポイント3:みんなでやれば自分もみんなも得をする
50人以上にRTしてもらえたら2,000円引き、という文章が効いてます。「自分がRTすることで誰かが得をする」という仕掛けです。アクションしたくなる仕掛けを入れたことで、結果的に100以上のRTが発生して成功しました。ソーシャルメディアで特長的な「拡散」という仕掛けが機能した例です。
※RTというのは、リツイートの略で、Twitter上で他人のツイートを引用して自分からも発信することです。
この事例を読んでどう思われましたか?
ポイント1もポイント2もタイムセールなどで使われる手法で、古くからあるものです。しかし、ポイント3の「拡散」が行われることで、ソーシャルメディアならでは強烈な集客効果を生み出します。
つまり、ソーシャルメディアの活用といっても、マーケティングや販促手法が特別なのではなく、いかに「拡散」させるかということに知恵を使うことで、これまで考えられなかったような効果を生み出すことができるのです。
ソーシャルメディア活用の前にかならずやること
さてソーシャルメディア活用の前に前に、1つだけお話しておきたい事があります。実は、弊社で株式会社設立後にまず取り組んだのは、ホームページ(企業サイト)の作成です。『なんだ、ソーシャルメディアじゃないじゃん。結局自社のHPからかよ。』と思われた方もいらっしゃると思います。ただ、ここはあなたの会社もしくは事業の認知度・信頼度UPの為に、とても重要なポイントなのです。
私の知り合いに『Webサイトのない企業は、存在しないも同然。』とまで言いきる人がいます。これは極端な例かも知れませんが、私自身も名刺交換した後は、必ず相手先の企業サイトをチェックします。ほんの十数年前までは、考えられないことです。Twitterの活用でもプロフィールに自社HPのURLを掲載することで、どこの誰かを示しておかなければ、相手から信用されません。とにかく自社のHPを持つことは必須です。
いまの世の中では、事業をスタートしたら営業活動をはじめる前に真っ先に取り組むべきなのは、ソーシャルメディアよりも自社HPです。何故はじめに自社のHPが必要なのかは他にも理由があるのですが、それは第3回目のコラムにくわしく書いていこうと思います。
それでは、次にTwitterの活用方法を見ていきたいと思います。
いまさら聞けない。Twitterのはじめかた
Twitterは、「ミニブログ」とも呼ばれ140文字で短文の投稿(以下、『つぶやき』といいます。)が出来るソーシャルメディアです。一方のブログは長文の投稿に適していると言われています。
Twitterの詳細機能は割愛しますが、主な特徴としては、匿名での利用が多く、情報の拡散が早い、という特長があります。
弊社での実際の活用方法をご紹介しますと、まずは、Twitterを活用する目的を決めました。Twitterは相手にフォローしてもらって始めて、自分の投稿が誰かに読んでもらえるようになります。その為には、まずこちらからフォローして自分の存在を相手にPRしていかなければなりません。
それを踏まえて、弊社では以下の目標を立てました。
まずは2000人をフォローしよう
自社のHP制作後まず2000人にフォローしてもらい、短文を投稿し続ける事で、自社のHPにアクセスしてもらい、結果として、認知度をUPさせる事を目標にしました。
実際にやる作業を決めます。弊社ではまず代表(私)個人のアカウントを取り、プロフィール欄に事業内容を書き、会社のURLを貼りつけて、私がしたい事を書いていきました。
次に、主に経営者の方や、ソーシャルメディアに興味のある方を中心に、どんどん「フォロー」(相手のつぶやきを読みます。という意思表示)をしていきました。
2000という数字ですが、Twitter の制限で2000人までは自由に「フォロー」していけるので、取り敢えず2000人が一つの目途になります。(2000以上は、フォロー数とフォロワー数の比率でフォロー出来る数が制限されます。)そこで、「フォロー」した相手が私にも興味を持ってくれた場合は「フォロー返し」をしてくれます。弊社の場合は2000人にフォローした結果、約8割の方がフォロー返ししてくれました。
フォロー返ししてくれる確率を高めるポイントは3つです。
1.アカウントを『個人名、しかも実名で表示する』こと。
匿名で利用する人が多いので、つい自分も匿名で利用しようと思いがちです。しかし、だからこそ実名で登録するのです。実名で登録している人が少ない分、目立ちますし、そもそも実名の方が相手は信用してくれます。
結果的にフォロー返ししてくれる確率も高まりますし、一石二鳥です。また、フォロワーを増やして、会社の認知度UPを目的とするなら、企業名や商品名でアカウントを取るのもNGです。少しでも警戒されてしまう様な要素は極力排除しましょう。
2.つぶやきは、フォロー返ししてくれた人が興味のある内容にしましょう。
せっかくフォロー返ししてくれたのに、フォロー返ししてくれた人が興味のない内容をつぶやいていると、フォロー返ししてくれた方は、フォローを解除してしまいます。一度フォローしてくれた方に継続してつぶやきを見てもらうためにも、フォローしてくれている人を意識するべき事です。
3.フォロー返ししてくれた方には、『タイムライン』上でお礼の気持ちを伝えましょう。
自動フォローツール等も巷にはあります(弊社でも活用のご提案はしています)が、弊社ではあえてすべて手打ちでフォローしていきました。 フォロー返ししてくれた方のプロフィールを見て、気の利いた返信をしなければならないからです。手書きの手紙は、相手の気持ちが伝わり易いですよね。気持ちが伝われば、フォロー返ししてくれる確率も高まります。自動フォローツールを使うと、時間は短縮されますが、ここまで細かい対応は出来ません。
余談ですが、同時に毎日ブログを更新していたので、そのブログのリンクを貼る(ブログ記事のURLをtwitterでつぶやく)ようにしました。そうすることによって、自社の事業(ソーシャルメディア活用のコンサルティング)に興味のある方の元に、的確に情報が届く様になりました。
結果としてTwitter活用後、自社HPの一カ月のページビューが活用前は200足らずだったのが、2ヶ月後には7000まで増えました。特にコストは発生せずに、これだけの成果が得られます。
以上がソーシャルメディア・Twitterの基本的な活用法です。特に難しいことはないはずですので、やってない人はすぐにはじめてみてください。
次回は、日本でもついに利用者が1000万人を突破し、世界での利用者が8億人を突破した世界最大のソーシャルメディア・Facebookの特徴と活用方法を見ていきたいと思います。