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ちょっとした工夫が到達率を高める
まずは、ちょっと趣向を凝らした印刷物のつくり方を解説し ましょう。最初に空や海底など、気に入った風景の写真をデジカメで撮影します。その画像をパソコンに取り込み、それらを背景にして、文字やイラストを乗せ るのです。オリジナルポスターができて、さらに魅力ある仕上がりになるでしょう。
もう少し工夫を加えてみましょう。通常、DMや手配りの チラシなどは、目に留めてもらうことがなかなか難しいものです。でも、中が見える窓付きの封筒や、一部が透明の封筒等を100円ショップや業務用雑貨店で 調達して、凝った印刷物を少しだけのぞかせれば、「あれ、変わったものが入っているな」と好奇心を喚起できるので、見てもらう確率がアップするのです。
ここでさらなる奥の手をご紹介。DMでも手配りのチラシでも、同じく中身が一部だけ見える封筒に入れて、しっかり封をした上でお客さまに渡すと、中を開け て確認する人が不思議とぐっと多くなるものです。そうすればしめたもの、その中には、第1回目からお伝えしているように、見られるための仕掛けをいくつも 施した制作物を入れましょう。読んでもらえる確率はどんどんアップしますよ。
置きチラシを手に取らせる仕掛けとは?
さて次は、 レジの前や店内、または、他店に依頼して置いてもらっているチラシを、お客さまに手に取って持ち帰ってもらうための仕掛けをご紹介しましょう。ちょっとし た小道具使いがポイントとなります。
小ぶりのバスケットに、野菜や果物、パンなどを上手にアレンジして、その中にチラシを差し込んでおく のです。すると、アレンジに引かれてお客さんが寄ってくるようになり、中に入っているチラシに思わず手が伸びてしまうのです。同様に、チェーンと南京錠、 格子の間隔が大きいカゴを用意して、中にチラシを入れます。そしてカゴをチェーンで巻き、お客さんから見える場所に南京錠を付けておくと、「これは何だろ う?」というお客さんの心理が働き、近くに寄ってよく見ようとするものです。カゴは、フタが閉まったままの状態でもチラシが取りだせるように、格子幅の広 いものを用意してください。お客さまは、 きっと手を伸ばしてチラシを抜き取っていくことでしょう。チェーンや南京錠などは、100円ショップで購入する ことができますから、かなり手ごろな値段で意外性のある販促物を制作できますね。
チラシを手配りする場合、いくら制作物の出来がよくて も、手にとってくれる人はなかなかいないものです。その解決法として手っ取り早い工夫をひとつ。配布する人に目を引く衣装を着せるだけでも、ぐっと注目度 が上がり、受け取ってくれやすくなり、店名を覚えてもらうチャンスも増えます。ただしアルバイトなど、自分と店との関わりがまだ浅い人たちがチラシの手配 りをする場合は、経営者が事前にきちんとレクチャーをして、店の特徴などを分かってもらうことが大切です。そのためには、手配りのマニュアルを作ることも 必要になってくるかもしれませんね。そのマニュアルも分かりやすくて使う人が愛着が持てるほうがいいに決まってますよね?
長尺の印刷物はタテ・ヨコの汎用性が高くて便利
ポスターや 店内装飾物、メニューなどは、手製でもちょっと凝ったものをつくることができます。通常、プリンタは 対応できる用紙サイズがA4やA3などに限られていますが、コンパクトプリンタの中には、長尺の用紙にプリントできるものがあるのです。長尺紙で印刷すれ ば、飲食店のメニューなども、蒔絵風のものができてとても新鮮です。イラストなどをあしらってつくれば、他店と差別化したメニューになりそうですね。
この長尺プリント機能を使って商品をプリントするのもいいですね。タテにもヨコにも使えて汎用性のあるポスターなどができるでしょう。パン屋のフランスパ ン、飲食店ならワインボトルなどの写真も十分に長尺を生かせるので、いいですね。いつもは切り貼りでつくっていたものが簡単に出力できるのはうれしいです ね。
プリンタの特殊な機能を最大限に利用して、他店とは差別化した販促物ができると、おのずとお客さんの印象にも残りますから、販促到達 率の観点に立つと、とてもよいことだと思います。
販促物は、店のオーナーの個性が表れるものです。経営者は、店を楽しく演出できる販促物 を、きれいに、しかも安くつくることをしっかりと頭に入れておかなくてはなりません。あなたらしさがにじみ出る、個性的で魅力にあふれた販促物の制作をし てください。