- 目次 -
繁盛のワケは数値化できる
成功した起業家について「あの人は特別な人だ」とか「あの人だからこそ成功できたのだ」と尊敬のあまりに起業家自身を高く評価する声を聞くことがあります。この意見は50パーセントは“正しい”ですが、残りの50 パーセントは“誤り”だと私は考えています。
なぜなら、起業した時点からずっと王道を歩んでスムーズに成功した起業家はほとんど存在しないからです。成功したといわれる起業家でも過去に“ゼロ地点”からスタートしてその延長線上に現在の成功があるのです。
これから取り上げていく店舗ビジネスの成功事例にも同じことがいえます。オープン当初から成功が約束されたお店などは存在しないでしょう。どのような繁盛店でも、一定のリスクを冒して起業しています。独自の強みとともに常に課題も抱えていて、トータルな評価として顧客の支持を獲得しているのです。
繁盛店の全体像を分かりやすくお伝えしていくため、下記のように5つの分析視点と15のチェックポイントを用意しました。
分析視点その1「起業力」
繁盛店は起業家自身の持つアントレプレナーシップ(起業家精神)が起業を成功に導く原動力となります。「起業力」は次の3つのチェックポイントから考えます。
1)創造性
2)先見性
3)行動力
分析視点その2「経営力」
企業全体が発展していくためには、成長市場でスタートを切ることやビジネスの仕組みに優位性があることが求められます。「経営力」は次の3つのポイントから考えます。
1)市場の成長性
2)ビジネスモデルの優位性
3)起業家自身の魅力
分析視点その3「店舗力」
店舗ビジネスの成功には立地や内外装など、お店そのものの持つ魅力が欠かせません。「店舗力」では次の3つのポイントで考えます。
1)戦略にあった立地
2)店舗外装の魅力
3)店内の雰囲気
分析視点その4「商品力」
どんなにその他の要素が優れていても、提供する商品・サービスに独自性がなければ、新規客をリピート客に育成することは不可能です。「商品力」は次の3つから考えます。
1)商品・サービスの魅力
2)質と価格のバランス
3)バラエティ性
分析視点その5「サービス力」
店舗全体のイメージ形成において、重要な評価項目が店員の接客態度や店内の清潔感です。「サービス力」は次の3つから考えます。
1)オペレーション
2)接客サービス
3)クレンリネス
以上、5つの分析視点と15のチェックポイントから繁盛店を分かりやすく分析します。成功事例の取材レポートにとどまらず、読者であるあなた自身が実際に「オンリーワンショップ」を実現するための“活きた”ヒントとなる“役立つ”情報をお伝えします。
繁盛店事例取材とオリジナルの分析結果をベースに「繁盛店から学ぶ 成功の鉄則33」を抽出することを、当レポートの最終的なゴールとして考えています。