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会社のしくみを変える
<中前>今度は、その後どうなったのか？また、何がきっかけでブレイクスルーしたのか？ということについても聞かせて ください。
<片岡>はい、その後、会社の仕組みを変えたことで、自社のことがかなり客観的に見えてきました。ま ず、自社がしないといけない仕事、他社の協力が必要な仕事のすみわけがはっきりできました。さらに、営業力の強化が不可欠であることについても把握できま した。それで補強すべきところも明確になりました。まず、協力会社は信頼できる友人を通じて探し出しました。これにより、弊社の技術力は急速に高まりまし た。
しかし、今度は営業力がネックになりました。これまで、弊社の仕事は口コミで広がって、仕事を依頼されるケースが多かったのですが、 仕事が不揮発になり、定期的に新しい顧客を獲得したり、仕事をいただくという点では不安定でした。そこで、次に営業の強化をしたいと考えていた時に、自社 で抱えるか？”セールレップ(※)”などのように外部での協力会社を探すかを検討していました。
そんな時に、運命的な出会いをしました。(笑)
※ セールスレップ：基本的には営業代行という意味ですが、単一の商品を取り扱うのではなく、案件やお客様ごとに商材を切り分けて提供する仕事。代理店とは違 い、もっとメーカーとの連携を高めた最近注目の業種。特に営業力のない中小起業になり代わって営業力を高めるため、かみ合えば非常に費用対効果が高い。
運命的な出会い
<中前>なるほど、 仕事の細分化して、必要なところと必要でないところを分けたんですね。
ところで、その運命的な出会いとは、どんなものだったんでしょう か？
<片岡>はい、それはちょうど、自社の新しい企画商品の販路を信頼していた営業の方にご相談した時でした。その時に同 席された方で、初めてお会いした時に直感的にこの人は「できるな！」と思いました。企画の内容にも感動してくださり、その場でもかなり意気投合しました。 びっくりしたのは、その同じ夜、一緒に飲みにいったのですが、その席上で、昼間話した企画をどのようにして売るか？についてかなりしっかりしたプレゼン テーション資料を作ってこられました。この仕事の速さには、舌を巻きました。この時、営業のできる人は違うなと思いました。その時、一緒にやっていくと確 信しました。
<中前>すごいですね。ビジネスは、スピードが”命”とはいったものですね。それで、その後、そのプロモーターとの出会いは、御社にどんな影響を与えましたか？
<片岡>はい、そのプロモーターが入ってくれたおかげで、弊社の成長は加速しました。定期的に案件も入ってくるように なり、弊社は、企画・製作に集中できるようになり、商品力も格段に高まりました。
さらに、自社のパッケージ商品に関しても、プロモーターのおかげで、定期的に販売できる”売れるしくみ”が確立できました。この効果はことのほ か、大きく戦略や戦術を立てたり、試算をする上でもずいぶんと現実的なものになりました。
一例をあげると、ある商品は、約10倍売り上げが上がりました。この相乗効果は一部ですが、その他にもプロモーターとのアライアンスにより、弊社 ではたくさんの可能性を考えられるようになりました。今後もぜひよいお付き合いをしたいと思っています。
<中前>なるほど、技術者である起業家とプロモーターとのアライアンス(同盟)により、よい相乗効果が生まれたよい例 ですね。では、最後にコラムを読んでおられる皆さんに一言をどうぞ。
<片岡>私は、何でも自分でしないといけないという考えを捨て、同じ価値観やシナジー(相乗効果)のある方々とアライ アンスを組んで、本来の映像技術者としてのスキルを活かすことができました。
今後も、資源や業務の"選択"と"集中"を行い、よりよいサービスを提供していきたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
<中前>本日は、ありがとうございました。
■片岡 高志 氏
株式会社 片岡企画 代表取締役
高専卒業後、40名ほどの設計事務所(CAD)に入社 し、主にCADでの図面設計を手がける。
その後、事務所の上司が”映像・ストリーミング”のビジネスで独立するということに可能性を感じて、一 緒に退社し、創業に参画する。その後、7年の実務を経て、晴れて28歳で起業。しかし、金なし・コネなし・経験なしで最初は売り上げがつくれず、初年度の 売上はたったの120万。しかし、会社の”しくみ”変え、プロモーターとの出会いにより見事に経営を軌道乗せ、ただいま急成長中！
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