プロフィール:ああ頑張ります株式会社 代表取締役 樺沢 潤 氏
亜細亜大学卒。光通信にて営業職を経験。その後会計系ベンチャー企業を経て、これまでと全く違う分野で勝負をするために起業。東京都中野区にて育毛 サロンを経営。「業界最安値」「24時間営業」「年中無休」など今までにないサービスを提供し、業界に旋風を巻き起こしている。週刊文春、産経新聞、フジ サンケイビジネスアイなどで取り上げられる超話題サロン。「ドリームゲート」にて、全国500社の中から「大挑戦者祭!グランプリ」に選ばれる。1976 年生まれ29歳。
(インタビュー:横田雅俊)
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ポスティングの途中で不審者に間違えられる?
樺沢氏のサロンは中野駅前にあります。地域密着と気軽に何度も足を運んでほしいという思いから、「チラシ配り」と「ポスティング」を徹底的に行 なっているそうです。一人でも多くの人に知ってほしいという思いが、「熱いポスティング」へと突き動かしているのです。(皆さんも中野駅前で「白衣」を着 て一生懸命に「チラシ」を配る樺沢氏を目撃したら、声をかけてあげてください)
しかし、その「熱い思い」が空回りをしてしまったことがあるといいます。
樺沢氏が「起業してから今までで最悪の失敗」と語る事件が、起業3ヵ月後に起こってしまうのです。その日、樺沢氏はいつものように、早朝新聞配達 の時間に起床し、近くのマンションにポスティングにでかけました。しかし、そこで不審者に間違えられ、警察官に職務質問されてしまうのです。
「”すみません”と謝って引き下がればよかったのですが、”なぜ一生懸命やっているのに否定するんだ”と思ってしまって、つい言い返してしまった んです。”悪いことはなにもしていません”と」
警察官もだんだん感情的になってついにはパトカーが呼ばれ、近くの派出所までつれていかれてしまったのです。
「さすがにこれは 反省しました」と樺沢氏が語るように、悪気はなかったにしろ、ショッキングな出来事だったに違いありません。
何がいけなかったのか?
もちろん、法律を犯してビジネスをしていたわけではないので「厳重注意」ですぐに帰ることができたとはいえ、こうしたことは気持ちのよいものでは ありません。
いったい何がいけなかったのでしょうか。
「私は、自分の信念や考え方を押し付けてはいけない、ということを学びました。信念をムダに出すと相手に嫌な感情を与えてしまいます」
これらの言葉が語るように、樺沢氏は「進む」だけではなく「引く」ことを学んだといいます。車のスピードが早ければ早いほど、ブレーキの性能が高 くなければなりません。同じように企業には勢いがあればあるほど、冷静に状況と全体像を見る「客観的な視点」が必要なのです。
常に変わり続ける
起業前に、必要な資質すべてを供えている人はいません。経験したことのないことにチャレンジするからこそ、ビジネスが広がるのです。その過程で は、多くの失敗や苦労を経験します。今回、樺沢氏は「今後起業する人のために役立てば」と失敗談をお話ししてくださいました。
夢や希望を実現するためには、意味のない失敗をしないようにすることと同時に、何度でもあきらめずに変わり続けることが求められるのです。
すべてを糧とし、成長し続ける人だけが、成功を手にすることができるのです。
成功のコンピテンシー
「冷静に状況を見る」
よい話や、嬉しいことがあった時にこそ「冷静」に現状を見る目が必要です。客観的に現状を分析し、的確な行動をスピーディーにとることで、正しい 判断をすることができます。失敗を恐れるのではなく、失敗に負けずに打ち勝つ力を身につけましょう。失敗からは、忘れられない「学び」を得ることができる からです。