プロフィール:日総ブレイン株式会社 横浜首都圏事業部 吉澤恵子氏
24歳で結婚し1児の母となる。14年間専業主婦を経験した後、保険会社で事務パート社員として働き始める。その後、営業に向いているんじゃない かという「支店長の勝手な思い込み」から営業への異動を命じられ営業職を経験。1年目からトップセールスに。現在は人材派遣を行う日総ブレイン株式会社に て営業スペシャリストとして活躍。目標は「女性に尊敬されるキャリアウーマン」になること。
(インタビュー:2006.10.4横田雅俊)
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「もしかしたら・・・」と思ったら行動する
保険会社で成功を収めた吉澤さんは、その後もっと大きな仕事がしたいと思い、人材派遣会社に転職します。そこでも持ち前の明るさと努力で、着実に 稼動数を増やし成果を収めていきます。
「そんなある日、友人の一人が『サイドビジネスをやらないか』と誘ってきたのです。アメリカに本社 のあるその会社が日本に進出し、サイドビジネスでも結構儲かると誘ってきたのですが、その話には全然興味がありませんでした。でも、その会社の代表が某有 名外国芸能人だという話を聞いて、なんで芸能人が、と思ったのを覚えています」
すごいのはそこからの行動力です。「新規参入ということ は仕事があるかもしれない・・・もしかしたらこれはチャンスだわ」と考え、NTTの番号案内に電話をかけ、某有名外国芸能人の事務所に電話をかけます。す ると某有名外国芸能人はまったく関係なく、事業にも関わっていないとのことでした。「あれっ?」と思いましたが、せっかく104に電話までしたのでなんだ かあきらめきれず、調べて調べて、ようやく設立準備室の電話番号を探し当てたのです。
10社のプレゼンで勝ち残る
何とかたどりついて提案をさせてもらうことになったのですが、何と10社以上のコンペティションになってしまったと言います。しかも「パソナ」 「アデコ」「テンプスタッフ」など大手企業が名を連ね、規模的にも、知名度の点でも圧倒的に不利な状況だったのです。
そこで吉澤さん は、何度も通い、担当者の相談相手として「予算」「スタート時期」「手続き期間」などさまざまなアドバイスをすることにします。結局選択条件を引き出し、 それにあった提案をすることで、無事に契約を獲得することができたのです。その結果、50人以上の派遣スタッフを現在でも稼動させることができているので す。
ネットワークビジネスには興味がない、といって終わらせるのではなく、「もしかしたらビジネスが生まれるかもしれない」と考えて、 積極的にアプローチをしたことが成果に結びついたのです。
営業のスランプを乗り越える
「仕事のストレスは会社に置いていく」という吉澤さんは、「小さいプラスを見つけて喜ぶようにしている」と語ってくれました。結果だけに目を向け るのではなく、しぶっていた相手が笑ってくれたとか、OKを出してくれたといった小さなよいことも見逃さずに「よかった」と思うようにして前向きな気持ち を維持するというのです。
これは、本当に重要なことです。後ろ向きで暗く、消極的な人から誰が「買いたい」と思うでしょうか。誰でも前 向きで明るい、積極的な人から「買いたい」と思うのではないでしょうか?小手先のテクニックに走る前に「意識」も見つめなおして取り組みたいものです。
【成功のルール】売り込む人ではなく相談相手になる
営業で成功したければ「売り込む人」ではなく「相談される人」になる必要があります。相談される人になることで、競争力を獲得して、価格ではなく 付加価値で売ることができるようになるからです。御用聞きでは成功することはできないのです。