プロフィール:
大学卒業後、キヤノンマーケティングジャパン株式会社(旧キヤノン販売)へ入社。渋谷営業所にて、数多くのITベンチャー企業を開拓。社長賞4回、 事業部長賞8回他、数々の賞を受賞したダントツのトップセールス。過去に、3カ月で10億円という驚異的な売り上げを達成したことは今や伝説。
(イ ンタビュー:2006.9横田雅俊)
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「泣くほど真剣に営業しているか?」
本当に真剣に仕事をしていれば、喜怒哀楽が表に出てもそれは格好が悪いことではありません。例えば谷村さんは一生忘れられない程、嬉しかった契約 があるといいます。
「飛び込みをしたある会社に1年くらい通っていた時、『もう他社で稟議がとおりそうだ』ということがありました。いつかは 当社の製品を使っていただきたいと思っていましたので、いつもお話を聞いていただいていた支店長様に最後のお願いをさせていただいたところ、『今後もずっ と付き合っていきたいと思うから』といって社内で決まりかけていたお話を、ひっくりかえして買ってくださったことがありました。たった1台のお話でした が、この時は契約書を握り締めて泣きました。嬉しかったですね」
たった1台の契約でも、感動して泣けるほど真剣に仕事をしていたのです。 この熱意がお客様に伝わり「ずっと付き合っていきたい」と言わせたのでしょう。営業はやはり、人と人とのつながりからスタートします。テクニックだけでな く、本気で取り組む姿勢は忘れてはいけない重要なポイントです。
常にトップを目指す
どうすればトップセールスになれますか?との私の質問に、谷村さんは確信のこもった声でこのように答えてくださいました。
「心から強く願うことですね。1番になりたいと思わなければ絶対になれませんからね。1番と2番は全然違いますし、2番はビリと一緒と私は考えてい ます。よく2番がいいという人がいますが、それはウソじゃないですか?(笑)」
「それと、目標を高く持つことが重要ですね。例えば100 という目標を立てて、100達成するのは相当な自己管理が必要です。しかし120の目標を立てて、そのつもりで仕事をしていれば最悪でも100を達成する ことができます。また、一度トップになれば、次もトップになりたいと思うようになって、いいスパイラルがうまれると思います」
確かにこの 言葉は真実です。強く願い、しっかりとした目標をたてて確実に実践することが成果を生み出すのです。「営業に近道なし」古くから言われるこの言葉は、今の 時代でも変わっていないのです。
笑いのある提案
最後に、谷村さんは競争が激しい業界で優位に立つプレゼンのコツを教えてくださいました。
「もう一つあえて言えば、『商談では笑い をとる』ということも大切だと思います。私の場合、ちょっとふざけているところがあるのですが(笑)それは結構役立っていますね。当社は、製品やサービス は自信を持ってお奨めできるものを用意しておりますが、それに加えて、『笑い』のある提案でより楽しく、よりお客様の心に残る営業をしたいと思っていま す」
やはり他社とは違った印象を与える工夫が成功のポイントなのです。
【成功のルール】トップを目指そう
谷村さんが言うように1番になりたいとも思わずに、トップセールスになった(なってしまった)人は見たことがありません。トップセールスは必ず目 標を持って仕事に取り組み、1番になりたいと思い続けることで成果を手にすることができるのです。
「100の目標ではなく120の目標で仕事をすれば、最悪でも100を達成できる」という言葉が表すように、高い目標を持ち続け、あきらめないこ とが重要です。1番になりたくないという人がいるが、これは「あきらめ」か「開き直り」に聞こえるのは私だけでしょうか。