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実演販売にチャレンジ
そろそろ新しい仕事にも、社長という立場にも慣れてきたアナタにご提案しましょう。
わずかな時間で、多数の見込み客に、風上の位置か ら、アナタ自身とアナタのビジネスを一気に知らしめることが可能な営業方法。
そうっ!!ワタシの専門分野である【実演販売】にチャレンジしてみましょう。
「そんなっ!!私の業界では無理です」なんて否定的な感情が瞬時に湧き上がったアナタにとっては、むしろ大きなチャンスかも知れません。なぜなら アナタの業界では、まだ誰も試みていないかも知れないからです。
ただ、ここで提案する【実演販売】とは、商品を直接売り込むものではありませ ん。複数の見込み客(取引先)に対してアナタ自身を、アナタのビジネスを、一気に知ってもらうためのきっかけ作りのシナリオです。
【実演販売】は、相手をつかみ、興味を引き出し、利益(快楽)をイメージさせて、決断に導き、瞬間に行動を促すというシナリオで構成されていま す。
このシナリオをアナタ自身で書き換えましょう。時間軸を伸ばして考えるのです。完結までを3部作ぐらいに分けて考えるのもいいかも知れませ ん。
シナリオを組み立てる
さて、シナリオを考えるには相手と場所、状況を特定する必要があります。漫才のシナリオでも同じですね。中学生相手に笑いをとるのと、老人ホーム で笑いをとるシナリオでは明らかに異なります。まずは、伝えたい相手の立場にたって、相手の欲求、願望、不満を徹底的に読み取ることが基本です。
その上で、いよいよ実演販売的シナリオの組み立てです。
まずは、アナタにとっての見込み客が複数集まって形成している集団を探しましょう。業界団体、経営者団体、得意先が集うパーティや宴席もいいで しょう。2~3名の飲み会でも構いません。見込み客が2人以上集まる会合を探すのです。次に、その会合のメンバーの一人と深い人間関係を作ります。たいて いの場合は、この集団を探そうとアナタがアンテナを立てた時点でふさわしい人物が身近にいることに気づくはずです。あとはカンタンです。常にその対象者に 対して「今度仲間に紹介してよぉ」と発信し続けるのです。はじめから、大きな舞台に立てなくても構いません。会合が散会してからの二次会に呼んでもらえた ら一歩前進です。一歩ずつ、階段を上るように見込み客集団の中枢に近づくのです。とにかくあきらめずに発信しつづければ、意外にあっさりと、たくさんの見 込み客を見渡す大舞台でのチャンスが巡ってくるはずです。
実演販売のメリット
見込み客集団に対する【実演販売的営業】をお奨めする理由は5つあります。
1. 多数の見込み客に一回の実演で接点を作ることが可能である
2. 職場を離れ、リラックスした見込み客に確実に伝達できる
3. 主催者から承認され、紹介されて一段高い演台から話すことで、一気に信用・信頼を感じてもらえる
4. 後に個別訪問したとき、共通した話題で共感しながら商談に入れる
5. 堂々と人前でスピーチできれば、次回の面談時に相手から一目置いてもらえる
1のポイントは、あくまで接点にとどめることです。 会合の趣旨、会場の雰囲気や状況を事前に理解しておき、3分以内の短いスピーチのなかに、
『つかみ』=「おっ」と会場の目を一気にアナタに向けさせる演出
『興味を引き出す』= 相手の欲求・願望を満足させる役に立つアナタを、象徴的な事例などでPR
『会合(主催者)の趣旨に結びつけて、最後は笑いを取る』= 話の最後は主催者や会を持ち上げる話題で完結
の3つを入れるのです。
例えば、
「みなさんっ、コレがなんだかわかりますか?」などのつかみネタを考えて一気に聴衆の視線を集める。
「本日、 ご参加の○○社長の会社で○○の実績が○日で上がりました」などの参加者がイメージしやすい事例で興味を引く。
「本日の○○会ご宴席を明日の心配をせずに心から楽しんでいただけるよう、ささやかな差し入れを持ってまいりました。コレです!濃縮カキエキスド リンク、○○会と皆様の健康を応援します!」この場合は、自社の商品でなくとも、その場のネタに使える差し入れなどを考える。
あくまでアナタの利益や売り込みは隠して、いかに強力に印象づけられるかがポイントです。社名や商品名より、後日連絡したときに、「あぁ~っ!カ キエキス差し入れくれた会社ね」と瞬時に好印象の記憶が蘇るつかみを演出してください。相手に心さえ開いてもらえれば、本当に伝えたいことは後からタイミ ングを計って伝達すればよいのです。
2は、相手の心理状態です。自身の職場に責任者として緊張感をもっている状況より、気を許した仲間と職場を離れてリラックスしているとき のほうが、明らかにアナタを受け入れてもらえる可能性は高いといえるでしょう。
3は、初対面のアナタであっても、信頼関係をすでに築いている仲間からの紹介を受けることで、相手はアナタをある程度承認してくれるはず です。
4は、たとえ一回の短時間での体験であっても次回に会ったとき、記憶が新しい共通する体験を話題にすることによって相手と瞬間的に共感しながらス ムーズに会話に入ることができます。
5は、相手よりアナタのキャリアが圧倒的に不足していたとしても、「多くの人前で堂々とスピーチをした人」というイメージを与えていれば、「でき る人物」「積極的な人物」などの評価を得やすいのです。これはキャリア豊富な経営者であっても人前でスピーチすることが苦手な人が意外に多く存在します。 人は自分が苦手だと思い込んでいることをサラッとやってのけられると、一目置いてその人を承認するという習性があるようです。
次回は「そんなこと言われても、ワタシもスピーチが苦手なんです・・・」というアナタに実演販売的、「相手のココロをつかむスピーチ営 業」をお教えしましょう!