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株式公開(IPO)とは
株式公開とは、証券市場で自社の株式 を流通させ、それを一般の投資家に対して市場にて売買の対象とさせることをいいます。すなわち、それまでは経営者などの少数の株主によって保有されていた 株式が、不特定多数の一般投資家に売り出されることです。このため、会社の経営・業績が不特定多数の投資家の利益に影響を及ぼすこととなりますので、会社 経営についての社会的責任が増大します。
この株式公開はIPO(アイピーオー)とも言われます(IPOはInitial Public Offeringの略)。そのまま直訳すると、今まで一般の投資家に対して株式を流通させたことがない会社の「新規公募」や「初公募」ということです。
なお、この株式公開(IPO)の詳細については、DREAM GATE内(http://www.dreamgate.gr.jp/fastnavi/ipo) の早川 智也氏の説明をご覧ください。
株式公開(IPO)のために経営者が考えておくべきこと
株式公開を目指すことを決める にあたっては、株式を公開することで会社規模を大きくし、自社のよいサービスをより広く世の中の人に使ってもらいたい、また、社会的に意義のある自社の事 業を拡大したいなど、その動機は経営者によりそれぞれ異なるかと思います。しかし、それらがどのようなものであろうと、株式公開をすることは、会社の経 営・業績が一般投資家に関係するということになりますから、会社の社会的責任が増大するということであることを十分に認識しておく必要があります。単に、 金儲けをしたいというだけでは、株式公開後においても長い期間継続する会社経営の動機付けとしては不十分です。
そこで、株式公開を目指す かどうかについては、経営者として「なぜ株式公開をするか」について、さまざまなことを考慮して決めることになります。まずは、身近にいる税理士や公認会 計士に相談し、また、株式公開をした経営者から直接話を聞くなど、積極的な情報収集が大切です。
あえて株式公開をしないで企業経営をする 選択もありますので、まわりの専門家などからさまざまな意見を集めてください。
株式公開(IPO)を目指したときの経営者としての法的意識
株式公開をするこということは、自分自身の個人会社(経営者と株主がほぼ同じ状態)から、公の会社となることで、会社の経営・業績が一般投資家に 関係するということです。従って、例えば、株式公開後は、株主に対して会社情報の適切な開示が求められることになります。さらには、株式公開をしている会 社が法令違反をした場合、社会的に大きく批判されることになりますので、株式公開前にも増して、法律の遵守には慎重になる必要がでてきます。
弁護士として、株式公開を目指す経営者に事前に理解してもらいたい言葉は、「ディスクロジャー」と「コンプライアンス」です。前者は、会社を取り巻く利害 関係人にいかに会社情報を開示するかということで、後者は、会社経営において、法律を必ず守らなければいけないという意識を持つことです。「これらの2つ のキーワードについて深く考えてみてください」ということが、株式公開の意思決定をしようとする経営者の方へのアドバイスです。