資金集めのためにアルバイトをすることはできるか

この記事はに専門家 によって監修されました。

執筆者: ドリームゲート事務局
週末起業など、会 社員が休日などを利用して副業を行うケースが増えているようですが、従来、多くの会社では就業規則などの社内規則によって従業員が副業を行うことを禁止 し、違反した者に対しては懲戒処分などを行ってきました。しかし、最近では多少様相が異なって来た向きがあります。

会社に分かってしまったらどうなる?

 退社後あるいは休日に副 業を行う場合には、まず自分が勤めている会社の就業規則を確認してみる必要があります。就業規則で兼職あるいは兼業が禁止されている場合、これに違反して いることが発覚したときは就業規則違反で懲戒処分を受ける可能性があります。

 

就 業時間外の副業を禁止する行為は有効?無効?

 ただ、兼職や兼業などの副業は、基本的には会社の労働契約上の権限が及ばない従業員の私生 活における行為です。裁判例では、このような副業許可制の違反については、会社の職場秩序に影響せず、かつ会社における勤務に格別の支障を生じさせない程 度の副業は禁止の違反とはいえないとする一方で、そのような影響・支障のあるものは禁止に違反し、懲戒処分の対象となるとしています。

 た とえば、ライバル会社の取締役に就任すること、あるいは昼間は会社で働き、夜から明け方近くまで副業で働くためにほとんど寝る間がなくて、いつも疲れ果て てしまっているなど、会社での勤務に支障をきたすほど長時間の副業を行うことなどは禁止違反に該当します。

 以上のように、就業規則違反に よる懲戒処分が有効か無効かは、副業の程度や態様などによって判断が分かれるため、万一、会社に無断で副業をしていたことが発覚して懲戒処分を受けた場合 でも、裁判などで争えば懲戒処分の取消が認められる可能性もあります。

 

会社公認 で副業しているケースもあり

 もっとも、終身雇用制度が崩れ、平均的な個人の年収が減少傾向にある中、会社が副業を認めるケースも以前に 比べ増えているようです。会社に副業許可願を出し、平日はしっかり会社の仕事をこなし、休日には副業で収入を得ている会社公認のダブルワーカーもいます。 副業を行う上で大切なことは、「本業に支障を来たさないこと」です。

 「懲戒処分を受けたら会社を辞めればいいや。」とお考えの方も中には いるかもしれません。しかし、将来に禍根を残すような形で会社を辞めることは決してよいことではありません。起業後のビジネスに何らかの影響を及ぼさない とも言い切れません。社会人としてのマナーを守ることは、ビジネスを行っていく上でとても大切なことです。会社を退職する際は、円満に退職することに心掛 けるべきでしょう。次回は、会社を退職する際の留意点についてご説明します。

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