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主語を変えるだけで、伝わり方がこんなに違う!メッセージの種類
同じことを言っているようでも、ほんの少しの言い方の違いで実は受け取る側の印象が異なる、ということはよくあると思います。モテ社長としては、相手の心に響くようなメッセージを伝えたいですね。そんなときは、ぜひ“主語”を意識していただきたいのです。
例えば、営業に同行したときの部下のプレゼンテーションがとてもよくできていたと感じたときです。モテ社長は、どのようにメッセージを伝えたらよいでしょうか。下の4つのメッセージを見比べて みてください。
「私は、あなたの今日のプレゼン、とても上手だったと思いますよ!」(“I”メッセージ。主語は「私」)
「あなた は、プレゼンテーションが上手ですね!」(“You”メッセージ。主語は「あなた」)
「今日のプレゼンは、うまくできていましたね!」(“It” メッセージ。主語は「事柄」)
「私達は、今日のプレゼンをうまく乗り切りましたね!」(“We”メッセージ。主語は「私達」)
いずれもプレゼンテーションを誉めているメッセージですが、比べてみると微妙に受け取る側の印象が違うことにお気づきになりますか?
主語が「私」 の“I”メッセージは、主観的で自己責任の上に成り立っているので、伝える側の気持ちや感情がとてもストレートに伝わります。一方、主語が「あなた」 の”You”メッセージは、やや断定的になります。お互いの関係がとても近い場合はよいのですが、相手のことをよく知らない間柄では、勝手に決め付けられ たような印象を与えることがあります。そして「事柄」が主語になる“It”メッセージは、とても客観的です。人と事柄を分けて使いたいときなどには大変効 果的ですが、承認のメッセージとしては客観的すぎて、気持ちが伝わりにくいようです。主語を「私達」とした“We”メッセージは、1対1のときよりも組織 全体など、一体感を醸成したいときに向いています。
メッセージに、どんな思いを込めるかが鍵
承認や感謝の気持ちを伝えるときは、敢えて“I”メッセージにのせて伝えると効果的です。実際、私たちコーチがク ライアントの行動や成果に対して承認や賞賛を伝えるときも、“I”メッセージを意識的に使うことがあります。受け取る側にとっては、常に客観的なのがいい わけではなく、相手の率直な気持ちや感情を伝えられたほうが心に響くことがあるからです。
どの種類のメッセージを使うのかは、そのシチュエー ションによって効果が異なりますから、メッセージを伝えるときの目的を瞬時に考えて使い分けることも必要になってきますね。承認(アクノレッジ)を伝えた いときには、極力“I”メッセージにのせて、客観的な意見を伝えたいときには“It”メッセージ、そして要望を伝えるときには意識して“You”メッセー ジに言い換えるなど、工夫が必要です。
どのメッセージにも共通しているのは、そこにどんな目的やどんな「思い」を込めるか、相手に伝わったと き、どのように受け取られるかを意識して伝えているかということが重要な鍵になるでしょう。
モテ社長が伝えるメッセージは、その時の自分の感情 や感覚だけではなくて、相手に伝わったときにどう受け取られるのかを意識したものであることが必要なのです。
モテる社長の条件―その8。
相手に伝えて、相手の心に響くことが目的の「メッセージ」。モテる 社長は、この使い分けができなければなりません。受け取る側の心に効果的に響くメッセージを伝えられるようになりましょう。
モテる社長の条件―その8
「相手の心に響くメッセージはどんなものか、それを意識して伝えましょう。贈り物を贈るつもりで」