- 目次 -
「他人のチカラ」で事業を伸ばす
個人が起業 をする場合、起業準備の段階までは、人を雇わず「自分のチカラ」で事業を進めていくことが多いでしょう。しかし、独立起業して実際に事業を始めると、起業 家1人だけでは、成長を継続することはおろか、事業を軌道に乗せることも難しいことが多いのです。
たとえば、飲食業や小売業の場合であれ ば、「屋台規模」で「短時間営業」をするのでない限り、事業を立ち上げる時期から、誰かに仕事を分担してもらうことが必要です。自分が調理している間にお 客様が来店し、誰も接客をしなければ帰ってしまいます。
また、企業を相手に、モノを売る事業で、営業活動のために外出することがあれば、 「注文を受ける」「製品を発注する」など、あなたが会社に居ない間にも多くの仕事が発生しますから、やはり「他人のチカラ」を借りなければなりません。
成長すれば仲間が必要になる
事業を立ち上げ、軌道に乗せるには、ほと んどの場合に、他人のチカラを確実に活用する方法、つまり「人材のマネジメント」という課題を避けて通れないのです。もちろん、事業の内容によっては、起 業家1人で始めることができるものも数多くあります。ですが、そのような事業であっても「事業の成長」を視野に入れると、いつまでも自分1人だけで経営を していくことは難しいのではないでしょうか。
すでに起業された方も、将来起業したいと思っている方も、多くの起業家は創業した自分の事業 を、それなりの規模に成長させたいと考えているはず。インターネットを活用して1人で始めた事業であっても、成長すれば、人を雇うか否かは別として、必ず 「一緒に仕事をしていく仲間」を求めることになります。そうすると、嫌でも人材の確保、つまり「人のチカラの獲得、育成、活用」について考え、良い方法を 選択して実行していくことが必要になってくるのです。
少し「人のチカラ」 について考えておこう
創業時には多くの起業家の方が、営業や製造などの事業内容だけしか考えることができなくな る、一種の思考停止状態になります。しかし、なんとか目の前の第一カーブを曲がることができても、その次のカーブでコースアウトしては意味がありません。 優れたドライバーは第一のカーブを曲がりながら、次のカーブがあることを予期しているもの。つまり、事業を進めることに集中すると共に、「事業に力を貸し てくれる他人=人材」について関心を持ち、「人のチカラの獲得、育成、活用」について、少し考えておくことが大切なのです。