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まずは進出リスク診断で現状の確認
以下の質問に、YESが いくつ該当するか確認してみてください。
1. 中国ビジネスの事業戦略が明確にある。
2.?中国のどこに進出したいのか、ハッキリと分かっている。
3. 情報収集は、支援機関や 専門家コンサルタントから生の情報を得ている。
4. 中国にいるパートナー頼みにせず、自分で現地へ行って 情報を収集している。
5. 中国での商標や特許の申請は済んでいる。
6. 専 門家のサポート体制を準備している。
7. 契約書、税務申告等の法律・行政手続きは、自分で最終確認してい る。
8. 現地パートナーと円滑な人間関係を構築する努力をしている。
9. 現地の法律を遵守することは、コネよりも大事だ。
10.撤退プランも明確にある。
YESが7~10・・・中国ビジネスの前準備は概ねよいといえます。
YESが4~6・・・進出の準備は十分とはいえません。
YESが0~3・・・進出計画を最初から検討し直す必要があります。
チェックリスク診断のポイント解説
1. 中 国ビジネスの事業戦略が明確にある。
「時代に乗り遅れないために」「これからは中国だと思 う」など漠然とした計画で成功するのは至難の技です。何のために中国で事業展開をするのか?紙に書き、具体的に語ってください。
2. 中国のどこに進出したいのか、ハッキリと分かっている。
中国は広いの で、地域行政の色が強い国です。例えば、北京市で許可されても、上海ではダメなことも珍しくありません。具体的に中国のどの都市なのか?限定する必要があ ります。
3. 情報収集は、支援機関や専門家コンサルタントから生の情報を得ている。
デー タは多いほどよい訳ではありません。必要なのは多くのデータではなく、確かな情報です。噂や経験談ばかりに惑わされないよう、適切な専門家に相談してくだ さい。
4. 中国にいるパートナー頼みにせず、自分で現地へ行って情報を収集している。
最 後まで妥協せず、自分自身の目で確認してください。中国の役所では、誰に聞くかによって答えが変わることもあります。すべてにおいて、始めるのも、終わら せるのも自分であるべきです。
5. 中国での商標や特許の申請は済んでいる。
今の中国は契約社会 です。適切な法律手続きを踏んでいないと不利になります。
6. 専門家のサポート体制を準備している。
い ざという時に、言葉が通じる専門家に相談をしたいものです。その専門家を選ぶポイントは、日本と中国の両方の事情に精通しており、客観的な意見を述べるこ とができるかということです。理屈だけでもダメ、経験談だけでもダメです。
7. 契約書、税務申告等の法律・行政手 続きは自分で最終確認している。
言葉が分からないから任せている。事業とは、任せるだけで成 功するというレベルではありません。中国での最高責任者の責任はとても重いのです。
8. 現地パートナーと円滑な人 間関係を構築する努力をしている。
中国で債権回収をする際に重要となるポイントです。基本は 前金。日本の商習慣だけで取引を行うと後悔します。
9. 現地の法律を遵守することはコネよりも大事だ。
中 国の会社定款はとても重要です。目的として書かれていること以外の活動はできません。原則として、すべての事業活動に許認可が必要だと思ってください。
10.撤退プランも明確にある。
進出と撤退はセットで考えます。進出後の利害 関係者は増えているため、撤退は進出よりも時間とコストがかかる事を覚えておきましょう。