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中国 上海市浦東新区の概況
地理:中国東部沿海地帯の中心 部。黄浦江の東側に位置する
面積:570平方キロメートル
人口:280万人(2005年)
経済:GDP は、2109億人民元でおよそ上海市の23%(2005年)。輸出額は、372億米ドルで上海市の41%(2005年)。社会消耗品小売額は、415億人 民元(2005年)。コンテナの取扱量は、1272TEU(2005年)。社会保険加入率は、都市部で100%・農村部では94%。
特 徴:世界の多国籍企業が立地しており、中核都市として機能している。中国では最大級の国際空港(世界ではいまだ珍しいリニアモーターカーが空港と市内を直 結)と国際港も有している。100余りの国と地域からの累計投資案件は1万3000件超で、そのうち日本が占める割合は2000件超。
外 資誘致重点分野:サービス業では、金融・物流・商業貿易・情報分野など。製造業では、マイクロエレクトロニクス、自動車と部品、電機設備、バイオと医薬な ど。多国籍企業の本部として機能しているのは、地域本部、管理センター、研究開発センター、運営センター、販売センターである。
浦東新区は近代都市として総合力に優れた町
浦東新区は、太平洋を臨み、北には揚子江、南には 物産が豊かな長江デルタがあります。そのために中国経済への入口とも評され、中国市場を開拓するひとつの鍵といって過言ではありません。第10回5カ年計 画の期間中、浦東新区は4つの国家級開発区を促進してきました。
陸家嘴金融貿易区
360社の外資金融機構と59 行の外資銀行が進出しており、総資産が中国本土における外資系銀行の半分を占める。証券取引所の取引総額は中国全体の80%を占め、先物取引所の取引総額 が全体の50%を占める。上海財産権取引所の取引規模が中国一を記録したこともあります。
外高橋保税区
経済総 量、売上規模、税収総額が、中国の15保税区全体の中で半分を占める。外高橋港のコンテナ取扱量は、上海市全体の70%に相当します。
金橋輸出加工区
工業総生産が1319.5億元を記録し、売上総額が1500億元を超える。国内の経済技術開発区ではトップランキングであり、上海市の先進的な製造業高地 といえます。
張江ハイテクパーク
ハイテク産業関連企業の生産高が、年間平均で21.6%の成長率を維持し、内外 から161の研究開発機構がこの区域に進出しています。およそ8000人の海外留学生が浦東で起業しています。パーク内におけるマイクロエレクトロニクス 関連の投資総額は、国内全体の半分を占め、ソフトウェア産業の生産高と輸出額は、それぞれ上海市全体の3分の1と5分の1に相当します。
社会発展と市民生活レベルが改善された町
インフラ設備:浦東国際空港、外高橋港、上海情報中 枢をはじめ、数多くの大規模工事やトンネル、軌道交通、高速道路などのインフラ設備が整っています。
教育:清華大学、北京大学、復旦大学 などの名門校と協力して研究機構を設立し、漢方薬大学、第2工業大学などの大学を誘致しました。57の小中学校と高校を新築あるいは拡大しました。
医療:公立の医療機関、民営非営利病院、コミュニティ衛生サービスセンターを中心とする基本医療サービスネットワークが段階的に設置されています。
生活水準:都市部の年間平均所得は9700元を超えています。
商業:商業面積は、330平方メートルを超え、商業施設はおよそ3万 2000あります。浦東新区は、特にフランチャイズチェーンの展開に力を入れています。
浦東新区は世代交代がないエキゾチックタウン
上海の魅力は、古き街並みとハイテク高層ビルが 静かにたたずむ、異色の国際都市です。大阪からは飛行機で2時間、東京からは3時間の距離という「隣街」でありながら、日本にはないエネルギーと活気を 持っています。1人あたりの平均所得が右肩上がりの上海には、中国全体の3分の1に相当する外資企業があります。貿易を中心とした商業とサービス業はもち ろんのこと、不動産ミニバブルによる不動産業も盛んです。
2005年12月には、中国初の貨幣ブローカー会社が設立され、2006年7月 には中国初の外資財務コンサルティング会社の許認可が下りています。これからの第3次産業を牽引する街、それが上海浦東新区なのです。
(参 考文献:「2006-2007浦東新区投資ガイド」)