ビジネスアイデア Vol.02 韓国経済の危機説。その実態とは?

この記事はに専門家 によって監修されました。

執筆者: ドリームゲート事務局
2008年2月時のソウルの物価水準と世界7都市の比較においては、ソウルの物価が東京やニューヨークなどの世界の主要都市に中で最高水準であったことが、毎日経済新聞の調査によってわかりました。

『韓国の物価は日本より安い』イメージは崩壊している。

 読者の中には韓国のソウルを度々訪問した方も数多くいらっしゃると思いますが、とくに飲食料品や衣類といったもの以外に、有名ホテルでのコーヒー1杯のお値段にはびっくりした方も多いと思います。
 ちなみに本年 2月の円とウォンの為替データによると100円に対し、約1000ウォンの対円相場でしたので、これを基準で考えますとビッグマックがソウルでは2900 ウォン、東京が2375ウォンで525ウォン高く、北京の1590ウォンの約2倍でした。
 住環境に目を移すと、ソウルは香港に次ぐ世界2番目の高さです。供給面積85平方メートルの分譲マンションの価格は、分譲価格を1人当りの国民総生産(GDP)で割った住宅購入価格の割合としてソウルが 31.4%で、香港(47.8%)より低かったものの、東京(27.5)やパリ(21.4)、ニューヨーク(20.5)を上回ったようです。

このように、「韓国=物価は日本に比べれば安い」というイメージは崩れ、身近な価格では、タクシー代とバスや地下鉄などの公共交通だけが、安く感じるという状態です。

韓国ウォンの現在の為替状況

韓国は、11年前の1997年 12月の通過危機では、国際通貨基金(IMF)からの救済処置を受けるような状況でしたが、飛躍的な経済発展により経済を持ち直した状況ではありますが、今回の世界的な金融危機は、現在の韓国経済にも大きな影響を与えているようです。

さて急落するウォン相場を直近の10月1日から随時追っていきましょう。
10月1日の1ドル当りのウォン相場が、1187.0に対し、9日には1379.5まで対ドル相場は下落しました。同時に対円為替相場「100円当り」を見ますと、10月7日が1290.72、
10月9日-1372.57、10月14日-1180.26、10月16日 -1337.94、10月24日-1508.78、
10月30日―1266.58、11月7日-1402.06、11月17日-1452,56といったように、急速なウォン安が続いています。

ウォン安が韓国経済にどのような影響を及ぼすか?

 サブプライム問題に端を発した金融不安は、日本のみならず韓国でも、外国人投資家がドルを確保する為に一斉に韓国株の売りに転じています。その結果、急速なウォン安を招いたことで、外国人による韓国株の放出に拍車がかかり、韓国株式市場はさらに悪循環に陥っています。
経済面では、原油や原材料の価格が高騰し、更なる物価上昇を招いています。ソウルでのガソリンの価格は、日本と同じような高騰を起こし、いまだに1リットルのガソリン価格が約1900 ウォン(約200円)程の価格です。

では、プラスの面としては、どうであるか。
ウォンが安くなると、自動車、通信技術(携帯電話やIT関連)、一般雑貨・食料品などの輸出企業は、プラス効果があります。その一方で、海外の輸出先の経済状況が世界同時株安の影響を受け更なる価格競争が激しくなる傾向にあることも忘れてはなりません。

4年ほど前までは、韓流ブームで日本人の観光客が増大し、韓国向けの飛行機の予約もできない状況が続きましたが、韓国人の海外渡航の自由化により日本への韓国旅行者が大幅に増え、一気に逆転いたしました。
しかし、現在のウォン安状況により再度、日本人の韓国への観光が増大し、3割以上の為替差益がショピングをはじめ、日本人観光客に対し有利な状況になっています。
10月28日のウォンレートによると、100円が1567.40ウォンですので、実に50%以上の為替差益が生まれています。海外投資をされる方は、その仕組みをご理解いただけると思います。

 

ソウルでは、不動産バブル崩壊が迫っている

韓国の経済発展は、1997年の通貨危機以来、ここ10年間で急速な成長と発展をしてきました。結果、家庭向け融資の比率が上昇し、景気悪化や不動産バブル崩壊が起き、不良債権化する指摘があるようです。
ソウルの新経済地である江南区(カンナム)の土地が急騰し、20年前にはまだ畑と住宅地であった場所が、今や1坪の価格が東京の銀座の一等地とほぼ同額で売買されています。
そしていまだにソウルの町並みは、どこにいっても高層マンションとアパートの建設ラッシュ状態で、韓国中の建設タワークレーンがひしめいています。
その結果、高額なマンションが売れ残り、日本同様、販売価格のディスカウントが始まっているようです。
今や日本での問題が、隣の国、韓国でも起こりつつあります。

しかし、悲観的なことばかりではありません。
当社のコンサル先では、韓国の現状分析と市場調査を行い、今が経済投資のチャンスであると判断し、現地法人を立ち上げました。
過去約10年間の実態経済回復は、韓国パワーの底力があり、日本とくらべ早期の経済低迷期の脱出が期待できると予想すると共に、成功の神話は続くと信じています。

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