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利用できる人はこんな人
45歳以上(高齢創業者)の方3人以上が共同で出資し、新しく法人を設立した後、従業員(45歳以上65歳未満の人1人以上)を雇い入れて雇用保険に加入させた場合に利用できます。つまり、会社内に45歳以上の方4人以上が在籍している必要があります。
こんな場合は大丈夫?
実は、この助成金は、助成金の対象になるかどうかの最初の要件が非常に厳しいです。
原則として高齢創業者3人共、会社の退職理由がリストラ・倒産など、事業主都合によるやむをえない理由であれば問題ありませんが、法人設立前から1年以内に正当な理由なく自己都合により会社を退職した人や、個人経営者、他の会社の役員だった人などは対象になりません。
これは、助成金自体の趣旨が、45歳以上になってくると再就職も難しくなるので、リストラされた場合や会社が倒産した場合、その他1年以上就職先を探したけれどなかなかうまくいかない場合などに、そういった仲間同士で起業して、なおかつ45歳以上の人の雇用まで創出するのならば、大幅に支援しましょう!という趣旨だからです。
ちなみに、45歳以上の方3人というのは、家族や親戚などでも問題ありません。これは、急に会社が倒産して、家族で商売をはじめようかというような場合もあるからです。その場合、妻がパートタイマーの場合も多くなりますので、前年度の給与収入が103万円まで(扶養の範囲内)であれば問題ありません。
【どんな内容でいくらもらえるのか】
原則的には、設立準備期間(会社設立日の 1ヵ月程度前)から、会社設立日より6ヵ月以内にかかった費用の合計額の、3分の2または2分の1が支給されます(最大500万円)。
3分の2または2分の1というのは、地域により異なります。簡単に言うと就職が難しい地域ほど、受給できる割り合いが多くなっています。
有効求人倍率が全国平均未満の地域は3分の2まで支給されますが、全国平均以上の地域は2分の1までになります。参考までに、東京や大阪は2分の1ですが(1000万円使って最大500万円)、北海道や青森などは3分の2(750万円使って最大500万円)になっています。
対象となる費用は前回ご案内をした「受給資格者創業支援助成金」とほぼ同じですので、そちらを参照してください。
【ここに注意すること】
金額的には最大500万円になりますので、現在の起業関係の助成金でも一番大きな金額が助成されています。しかし、最初に助成金の対象になるかどうかという要件が厳しいものになります。また、実際に、45歳以上の友人同士3人で商売を始める場合、人生経験が豊富なゆえに、方向性の違いから空中分解をおこす可能性は高いといえます。一緒に事業を始めようとする場合、じっくりと事業の方向性から作ってみてはいかがでしょうか。