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ネットは売れるって聞いてたのに!
「商品がよくて、集客ができて、出荷量が増えれば儲かる。」こう言われると、ネットショップの成功法則のように聞こえます。
「ネッ トで商品を売れば必ず儲かる!」確かに儲かります。やり方さえ間違えなければ。しかし「楽して」儲かると思ってネットショップを始める方が後を絶ちませ ん。
ネットショップは商売です。ネットショップの運営は、考え方にもよりますが、決して片手間でできるようなことではありません。ネットであろ うがリアルであろうが同じことです。「楽して儲かる」という言葉こそ、神話なのです。
ここで精神論や根性論のお話をするつもりはありません。大 事なのは考え方です。あと一歩深く考えていただきたいのです。巷に溢れる「楽して」という甘い誘惑に惑わされないようにしていただきたいと思いま す。
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勘違い1、いい商品だから売れるはず。
「こんなにいい商品なのに、なぜ売れないんだろう?」
ネットショップを始めて間もないころは、みんなそう思います。また、「いい商品・ サービスだからネットで売れるはず。」と思ってネットショップを始めた方、「ネットで販売したら売れるんじゃない?」というあかの他人の無責任な発言を真 に受けて、ネットショップを始めた方などいると思います。そして多くの方が「この商品はネットには向いていない」とあきらめて撤退するか、ホームページを 放置したまま、更新すらしなくなります。
結論から申し上げますと、商品が悪いのではなく、運営者自身が悪いのです。
なぜあなたの商品は、ネットで売れないのでしょう?売り方が悪いから?ネットに向いていない商品だから?不況だから?売れない理由を探せばいくらでもあり ます。ですが、競合他社など、自社と似たような商品を扱っているネットショップが繁盛していたりしませんか?
「自分の扱っている商品がネットに向いていないんじゃないか?」
そう考えられる方は多いです。実際に 本当にネットには向いていない商品なのかもしれません。ですがその前に、あなたは「商品が売り上げをつくってくれる」と思っていませんか?
問題はあなたの扱う商品ではなく、考え方の問題です。
極端に言うと、ネットショップは、売り方しだいです。本当にいい商品だからネットで 販売しようとしているというのは、当たり前。しかし、いい商品・サービスなのに売れないのは、運営者の考え方が悪いからです。商品・サービスがお客 様をつれてきてくれると考えるのは間違いです。いい商品・サービスを売るために、お客様を運営者自身が集めなければなりません。
多くの ネットショップ店長さんは、いい商品・サービスを用意することに終始し、その商品・サービスを多くの人に知らしめることを怠りがちです。もし、過去に違う 商品で数百万円、数千万円の売上げを作った実績のある店長や社長が、いまあなたが扱っている同じ商品をネットショップで売ったとしたら、間違いなく、あな たより大きな売上げを作ることができます。
なぜなら「売り方」を知っているからです。
「売り方」を 知っている人は、その売り方を勉強し、実践して経験を積んでいます。その経験というのは、とてつもなく地道なものです。「いい商品だから必ずネットで売れ るよ!」と言ってくるのは、無責任なあかの他人であるということを肝に銘じてください。
勘違い2、集客さえできれ ば売れるはず。
高い転換率があればの話ですが、集客ができれば売れるのは間違いありません。多くの方が、売れない原因は集客が できてないからと考えます。集客が難しいということで、あきらめる方がいらっしゃいますが、そうやってあきらめる方は、まだマシです。さらによくないの は、集客ができないということで、SEO対策を時間をかけて必死にやり、広告費を投入したりして、体力的に、金銭的に、最悪の場合、精神的にダメージを受 けながら必死で集客をしようとする人です。
集客の大前提は、「転換率」です。つまり訪問したお客様が買いたくな るようなページになっているかどうかです。どれだけいい商品・サービスを用意しても、その商品・サービスを買いたくなるようにページを作らないと、いくら 集客しても意味がないのです。
集客ありきではなく、転換率ありきと考えてください。
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勘 違い3、1日の出荷数が増えれば儲かるはず。
1日にたくさん荷物を出荷すれば、儲かっている気分になります。また、他のお店が 1日に1000個の荷物を出荷していると聞くと、そのお店は儲かっていると思ったりまします。1日の出荷数が多いからといって、儲かっているとは限 りません。また、売上高が大きいからといって、儲かっているわけではないのです。
ネットショップは、PV(ページビュー)×転換率×平 均客単価=売上高となります。
ようは集客し、転換率を上げ、平均客単価を上げれば売上げが上がるわけです。
例えば10万円の売上高を作る場合、もし平均客単価が1000円だったとしたら、10万円/@1000=100 となり、100個の荷物を出荷することになります。もし平均客単価が1万円だったとしたら、10万円/@10000=10となり、10個の荷物を出荷する ことになります。
100個の荷物を出荷するのと、10個の荷物を出荷するのとでは、どちらが利益が残るでしょう?
荷物を一つ作るコストは、平均客単価が1000円だろうが10000円だろうが大して変わりません。ダンボールなどの資材、人件費、送料込みの場合は送料 など、ひとつの荷物を作るのに、ほぼ同じコストしかかからないといえます。しかも、平均客単価が1000円だったら、100人集客しなければなりません。 平均客単価が1万円だったら、10人の集客です。受注確認のメールを送る数も10倍違うわけです。
出荷数が増えると売上げがあが り、利益が出ると考えるのは大きな間違いです。出荷数が増えると、儲かった気分になるのは大きな落とし穴なのです。
まとめ
●いい商品・サービスが売上を作ってくれるわけではありません。
商品・サービスがお客様をつれてきてくれるのではなく、その商品・サービスを知らしめる行動をしなければならないこと。ネットショップは自社の商 品・サービスを多くに人に知らしめるための、単なるツールであり、使いこなすのは運営者自身なのです。
●集客ができないから売れないのではありません。
集客力がないから売れないのではなく、そもそも自社のネットショップの 「販売力」がないのです。集客は転換率ありきです。
●出荷数が多いからと いって、儲かっているわけではありません。
出荷数が増えるのがいいのではなく、同じ売上高ならば、出荷数が少ないほうが儲 かります。1つの荷物でいかに大きな「利益額」をとるかを考えるのです。
ネットショップの運営は、客層が違うから、集客が難し いから、商品が悪いからなどなど、言い訳はいくらでもできます。商品がよくて、集客ができて、出荷量が増えれば、確かに儲かるはずなのです。ですが、Vol.4 ネットショップ運営は計画的に~無理のないビジネスプランを作成する3つのポイント~にも書きましたが、多くの方はネットショップ運営に戦略がないので す。
実際に儲かっていない原因は「運営者自身」にあるということを、認識していただけたらと思います。