サンフランシスコ地区はITのメッカ、シリコン・バレーと世界でも有数なワインの産地であるナッパ・バレーへの玄関口で す。 このナッパ・バレーでワイン製造業者の全国組織である“米国ワイン・ぶどう学会”(American Society for Enology and Viticulture)とアメリカ最大のワイン用ぶどう生産者組織である“カリフォルニア、ワイン用ぶどう栽培組合”(California Association of Winegrape Growers)との合同で今回で11年目となる“統一ワイン・ぶどうシンポジューム”なるトレードショーを見学しました。
1月23日か ら25日の3日間で述べ1万人、300社以上の展示ブースが所狭しと並んだ会場は見応えがありました。 今までさまざまなトレードショーへ参加する機会は ありましたが、多くの展示ブースでワインの試飲が可能だったのはやはりショーの性格からでしょうか?また、日本からの見学者を殆ど見なかったのも珍しいこ とと思います。
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ものづくりのアイディア発掘は異業種の トレードショーから
電子・電気の世界に籍を置く者にとって、ぶどう栽培やワイン醸造のトレードショーは発見の連続で した。ぶどう栽培に直接関係する苗木や肥料の類から収穫や醸造に関する材料や道具、生産時の品質管理ツールやソフトウエアー、害虫予防、糖度管理の装置、 販売やマーケッティングのソフトからネットショップ開業指導までと、とても広範囲で、業界を知るには絶好のチャンスであると言えます。
異 業種のトレードショーであれ、時間をかけて各展示ブースを回りますと、必ず現在の自分に関係ありそうな製品やサービスを見つけることができます。 また異 業種からいろいろなヒントを得ることも可能です。
自 分の専門分野に関連しそうな製品やサービスを探してみよう!
例えば、今回のショーではぶどうの生育状況や、害虫予防 のための最新のセンサー技術が活躍している事実、収穫時期を知る上での糖度センサー、また苗木の灌漑コントロールのための土中センサーの活躍やテレメト リーリンクによる遠隔モニタリングなどと随所意にエレクトロニクスの応用を見ることができました。
電子・電気の分野に限らず、メインテー マのぶどう栽培、醸造、加工、商品化、流通、そしてネットやウェブ関連など幅広く異業種を学ぶなかで新しいビジネスチャンスや直ぐにでも役立つ製品やアプ リケーションの発見ができると確信しました。
日本国内でも、毎日の様にさまざまな業界のイベントやトレードショーが開催されています。起業プ ロセスでの情報収集、新しいマーケットの開拓、ビジネスチャンスの発掘のためにも年に2,3回はトレードショーへ足を運ぶよう心がけてください。
次 回は、ショーでの具体的発見を紹介したいと思います。
【参考サイト】
◆統一ワイン・ぶどうシンポジューム
http://unifiedsymposium.org/
◆米国ワイン・ぶどう学会(American Society for Enology and Viticulture)
http://www.asev.org/
◆日本における米国ワイン・ぶどう学会の事務局 (日本ワイン・ぶどう学会)
http://www.asevjpn.wine.yamanashi.ac.jp/
◆カリフォルニア、ワイン用ぶどう栽培組合
http://www.cawg.org/