Vol.04 日記やデジカメ画像による実態調査法

この記事はに専門家 によって監修されました。

執筆者: ドリームゲート事務局
顧客の行動を詳細につかみ、困りごとや希望からアイデアを出すスゴワザを教えます。

大きな潜在ニーズの仮説を発掘できるスゴイやり方です

 Vol.1~3では大量に、すばやく出せる「焦点発想法」非常識を常識的に出せる「アナロジー発想法」グループで大量に出せる「ブレーンライティング」いろいろなアイデア発想法を紹介しました。今回はもっとシステマティックな、手の込んだ(本格的な!)調査の方法を紹介します。

 ヒントも業界トレンドも、まったく何も情報がない状態でも、大きな潜在ニーズの仮説を発掘できるスゴイやり方で、実際に私の指導してきた自動車・化粧品・菓子・製缶などのメーカーで次々に成功した方法です。ただ、何人かの知己(その商品のユーザー)を協力者にしないといけませんから、単独で「考えればできる」という方法ではありません。

 皆さんは多くの場合、「顧客はこういう気持ちで商品を選んでいる」、「こういう使い方をするものだ」、と頭から思い込んで企画や開発に走っています。顧客の真の姿をつかめていないと、それがつまらない商品、売れない商品を生み出す原動力になっていることすら気づいていないのです。

 それを根本から打ち砕くには、実態を良く見る、良く観察する、その中から顧客自身もわからない潜んだ願望(潜在ニーズ)を発見する、それが最高のアイデアを生みだす手段です。しかも、画像(VTRでの動画、デジカメによる静止画)を使えば非常に臨場感があり、イメージがハートにズシンと伝わってきます。

手順(1)  目的に沿った方法・機材を決めましょう

 顧客の細かな行動そのものがわからない(例:自動車の何気ない操作、化粧の順序・仕方など)ので知りたいならVTRでの動画を、結果で判断できるならデジカメで静止画を撮影してもらいましょう。もっとも、最近はデジカメでかなり長い動画と音声が取れますし、多くの方が持っていますので、全部デジカメでもOKです。ただ、動画の撮影は結構大変で、後で使いにくいものですが、静止画は誰でも気楽にパシャパシャたくさん撮れるメリットがあります。

 

手順(2)  何人かの協力者に撮影と記録を依頼しましょう

 ターゲット層と思われる方何名か(多い方がいいですが、後の処理が大変です。10名~20名くらい)に依頼し、数日~1週間くらいその対象商品や周辺の情報を記録してPCに入れてもらいます。例えば、こんな方法があります。

・PC用品の企画→PCの立ち上げ~シャットダウンまでの間に(差し支えのない範囲で)

 違う画面表示になったらデジカメで撮影し、内容をメモしてもらいます。1日終わったら、感想や要望を書いてもらいます。

・台所用品の企画→主婦の下ごしらえや料理、片付けの様子をビデオ撮影してもらい、何をしているか、それに対する不満などを口頭で語ってもらいます。

・飲料の企画→何人かに1日に2本~3本ずつ異なるドリンクを飲んでもらい、その写真を撮り、感想をどんどん記録してもらいます。

 

 手順(3)  データを収集し、読み込んでいきます

 得られた文章、画像から何か感じたら、その元ネタとそれを発展させたアイデアを表のように3段階に整理して記述します(例は喫茶店におけるコーヒーの新商品)。

 整理の仕方は焦点発想法に似ていますが、最初のヒントが現実の不満や行動記録から出たものですから、リアリティはずっと高くなります。ただ、ぼんやり読んだり見たりしていると単に「面白い」で終わってしまいますから、この検討にはセンスと時間が必要です。また、得られたアイデアは他の手法の時と同様に単なる仮説ですから、次のステップで必ずアンケート調査などしてきちんと数量的に確認しないといけません。

 

 なお、大学生男女でよろしければこのような実態調査は神田ゼミの学生に時々やらせていますので、直接お問い合わせください。数十人でも可能です。ぜひ、ご相談ください。

【ご相談はコチラから】

http://www.dreamgate.gr.jp/consul/pro/planning

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