ケータイから始まるメディア起業の可能性 Vol.5 ネットメディアの可能性とロングテールの弱点

この記事はに専門家 によって監修されました。

執筆者: ドリームゲート事務局
前回、メディアの 本質はロングテールの逆にあるということを述べた。じつは、広告についても同じ勘違いをしている人が多い。

 

ブランディング広告への進出

 「ブランディング」とは、広告業界では慣れ親しまれてい る言葉だ。しかし、ネット広告業界にとって、この言葉は遠い響きを持って受け止められている。その理由は明白だ。これも、ロングテールを勘違いしているこ とに原因がある。ロングテールの法則という現象は、その用語が登場する前から存在した。だが、ロングテールはあくまでも「流通の革命」だ。バナーやメール やリスティング広告がいくら普及したところで、それは流通を切り売りしているのであって、ブランド価値を構築しているわけではない。

 現 状のネット広告市場の中心を構成しているクリック広告は、正確に言うと「広告」ではない。単なる流通である。単なる流通と言い切ってしまうと、広い意味で の広告には「販促」も含まれているじゃないか、と言う人も出てきそうだが、僕は「そのとおり」といいたい。ネット広告は、よくいっても販促だ。根本的な性 質は、新聞チラシと同じなのだ。だからクリックレートとか獲得単価などでしか計られない。過激な価格競争になるのも当然のことだ。

  今後のネットメディアがさらに伸びるためには、ブランディング広告の分野に進出しなくてはならない。年々テレビを見る若者は減り続け、PCやケータイなど のネットに憩いを求める人が増え続けている。ネットやケータイメディアが「ブランディング広告」に進出するのは、至極当然のことだ。

 ブ ロードバンド時代にネットメディアは何をすればよいのかと問われれば、僕は迷いなくブランディング広告の新しい形をつくれと答える。そうすれば、ネットメ ディアは市民権を得るだろうし、さらに広告市場も発展していく。

 

ロングテールの弱点を正しく見極める

 PRがなぜ必要なのかといえば、より高い価値があ るものを多くの人に伝えたいからだ。ロングテールではどうしても情報の質が下がりがちだ。平たく言えば、アダルト情報やダーク情報も大量に含まれている。 これらを十把ひとからげにして提供したからといって、高い価値を持つメディアだとはいえないのだ。このような、ロングテールに潜む「竜の首無視」「情報の 質の低下」という弱点を見つけることができなければ、変化に正しく対応したとはいえない。

 これが、ケータイとメディアを取り巻く環境のなかですでに起こってしまった未来に対する、一つのものの見方であり、小さな変化を事業創造に活用する 考え方だ。これはあくまでもロングテールという変化を見つめた際の一例に過ぎないが、みなさんが事業創造にあたって考える幅を広げてもらう参考になればい いと思う。

 

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