社長にインタビュー
今回は、時代に合った保育サービスを展開している、株式会社キッズコーポレーションの大塚 雅斗さんにお話を聞きました。
家庭とキャリアを両立したい女性が増えてきています。そんななかで、大塚社長の志と事業は、企業と働く女性を同時にバックアップしてくれるでしょう。
株式会社キッズコーポレーション
代表取締役社長 大塚 雅斗
HP : http://www.kids-21.co.jp/
<川崎> 業務内容を教えてください。
<大塚> チャイルド・ケア・サービス(保育サービス業)です。主にBtoBいわゆる法人向けのビジネス展開をしています。
具体的には、「企業内保育室」「病院内保育室」「イベント保育」「保育サービスのフランチャイズ」など多岐に渡っています。今、話題の子育てコンビニ「ハッピーローソン」のキッズスペースは当社が運営しています。
また先日はインディーカーレース(アメリカではF1よりも人気)で、サーキットに仮説の保育施設をつくり、お子様をお預かりしました。個人向けは極一部の方々にプラチナサービスとしてベビーシッターサービスを提供しています。
<川崎> 今のビジネスモデルにシフトした経緯を教えてください。
<大塚> もともと私は幼稚園教諭という男性では珍しい職業についていました。
起業の経緯は、話せば長くなるので、ここでは割愛しますが、資金的に余裕もなかったので、ワンルームマンションを借りて、電話ひとつあればできる、個人向けのベビーシッターサービスから始めました。
保護者からの声があり、キッズルーム(託児所)を複数、展開したのですが、初期投資がかかる割には、利益率が低く、回収が遅い。そのため、資金的余裕がない当社のビジネスモデルでは限界があるなと感じました。
また経営において大切なのは「選択と集中」と言われますが、私のキャリアそして教育者が集まって創った会社という特徴をより、活かせるのは?ということを考えたときにでた結論です。
他社とは一線を画せると思います。独自性ということでもありますね。
<川崎> 企業内託児所を作る際に気をつける点はどこですか?
<大塚> ただ、創ればいいというのではなく、やはり従業員の方々が安心して利用できる施設を創るべきですね。それには、従業員の方々が本当に求める保育施設のヒアリング、そして保育内容が大切になると思います。
せっかく、同じ時間を過ごすのでしたら「託児」(ただ、預かる)だけでなく、「教育・保育」をしたほうがいいでしょう。「三つ子の魂、百までも・・・」という諺があるように乳幼児期の環境はとても大切です。
また、つくっても満員電車に子ども同伴で出勤するというのは困難です。そのため、フレックスタイムを導入したり、車通勤を認めたりとその他の点でのシステムを導入する必要があると思います。
<川崎> 働く女性は子を持つ事に不安があると思いますが、どのような気持ちで取り組めば仕事と子育ての両立が可能になると思いますか?
<大塚> 仕事も育児もすべて完璧にしようと、肩に力を入れないほうがいいと思います。「すべて整わなければ、出産できない・・・」と考えると、いつまでたっても出産できません。
また、すべて一人で背負わないことも大切です。夫や親などの協力や保育施設やベビーシッターなどをうまく利用することが大切だと思います。子育ては母親だ けの仕事ではありませんから・・・。育児は24時間の仕事です。それを一人で抱えようとしたら、大変です。状況に合わせてうまく利用したほうがいいでしょ う。
また出産・育児もひとつのキャリアと考えるほうがいいでしょ う。周りの環境が認めてくれないと、つらいですが・・・。出産・育児により、視野は広がると思います。たぶん、川崎社長も同様だと思います(笑)出産前と 後、そして育児においても子どもから学ぶことが多々あると思います。
かなり、視点・視野が変わったのでは???
<川崎> 大塚社長の信念は?
<大塚> 「教育によって国を変えること」です。
私は祖父の影響もあり、大学2年生まで政治家を志していました。しかし「本当に国を変えるのは政治家ではなく、教育者である」という教授の話に深く感銘し、教育の道に進みました。
そしてさまざまな教育書を読んだり、学んだりするなかで「幼児教育こそが人間としての基礎を築く、とても大切な時期だ」と感じ、幼稚園教諭となりました。せっかく、生を受けたのですから、何かを残して死にたいと思います(笑)
「虎は死して皮を残し、人は死して名を残す」という諺もありますが、私は次世代の人を育てて死にたいと思います。
坂本龍馬や吉田松陰など次世代の基礎を築いた、礎になって死んでいった人に憧れています。熱い思いを持ち、生き抜く生き方に惚れているのでしょう。
<川崎> どのような社員と一緒に働きたいですか?
<大塚> やはり、志・思いが同じスタッフですね。どんなに能力があっても、志・思いが異なれば、目指す方向が違ってしまいます。
私の座右の銘は「信じる処、自ずと道は開かれる」ですが、未来 を信じて、共に歩める社員と楽しくかつ有意義な時間を過ごしたいと思います。また、仕事に主体的に関わる人と他力本願で誰かが何とかしてくれると考えてい る人がいますが、やはり、前者の方と仕事をしたいと思います。
弊社もベンチャーですから、社員一人ひとりが自ら、道を切り開いていく気持ちがないと勤まらないと思います。