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意外な事実?
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さて、前回のクイズの解説からスタートしましょう!
検索エンジンの順位付けロジックが安定し、それに応じたSEO対策サービスが充実すれば、
キーワード検索結果の一覧に「便利・有益なケータイサイト」が並ぶようになるでしょうか?
あなたはどう思いますか?
わたしは「NO」だと思います。
さて、クイズです。なぜ「NO」なのでしょう?
「そ んなの、NOでもYESでも、どっちでもいいよ」
ごめんなさい、もったいつけてました。
たしかにそんなに引っ張るネタじゃないですね。 さっそく解説に行きましょう。
そもそも一覧に並ぶほど、便利・有益なサイトが存在しないから
「えっ? なに? 解説それだけ??」
……拍子抜けしましたか? 呆れちゃいましたか?
でも、これが事実なんです。
ちょっとケータイを いじってみれば、すぐわかります。
起業や新規事業をしようというみなさんには、これがGOOD NEWSなんですよ。
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「これだ!」ってサ イト、いくつ見つかりますか?
たとえば、Googleで特定のキーワード検索をかけたときの結果の全数をPC版とケータイ版とで比較し てみましょう。
そもそも、サイトの数の差が著しく開いていることがわかります 。
ためしに人気のありそうなキーワードで確認してみました (2006年12月21日現在)
例1: キーワード: 「コスメ」
→ Google PC版 日本語のページ結果数: 約 1080 万件
→ Google i-mode版 携帯サイト結果数: 約 79 万件例2: キーワード: 「ファッション」
→ Google PC版 日本語のページ結果数: 約 1580 万件
→ Google i-mode版 携帯サイト結果数: 約 89 万件
ケー タイのサイト数はPCと比較すると、軽く10倍以上!!
ケータイサイトは、こんなふうにただでさえ数が少ないのに、公式サイトは ちょっとした情報でも課金するしくみになっていますし、非公式(勝手)サイトは個人のブログや、あやしいリンク集サイトばかりが出てくるように見えます。
「ん~。 このキーワードで探したいのは、そういうサイトじゃないんだけどな・・・」
利用者の立場になって「ケータイサイト検索 サービス」を俯瞰すると、期待値を満たすレベルには達していません。しかし、それは検索エンジンが悪いわけじゃないんです。ケータイWeb空間に便利なサ イトや楽しめるサイトが存在しないからなのです。
もっとも、
「不満のあるところにビジネスチャンスあり」。
起業や新規事 業を考えるなら、この状況を活用しない手はないでしょう。
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PCインターネットとの沿革の比較
パソコンのWebの世界では公共機関や大手企業などが自らの 企業情報のほか、サービスや商品の紹介や関連するさまざまな便利情報やお楽しみ情報を提供しています。インターネットの黎明期「ネットサーフィン」が人々 を捕らえたのは、見ごたえのあるコンテンツを発見する楽しみがあったからです。
「きっと、どこかにいい情報・コンテンツが あるはず」
という利用者の期待と、期待に応えて新しいビジネスを作ろうという個人や企業側の思いとが合致し、インター ネットサイトは爆発的に増えました。
コンテンツの充実がサーチエンジン対策になると知られるようになって、企業発信のサイトはさらに細か なニーズに応えるページを増やしています。
一方で、ケータイWebはこれとはまったく異なる進化を辿ってきてしまいました。
そのた めか、ケータイで「ネットサーフィン」しても楽しくないという事が往々にしてありました。
サイト間リンクは脆弱で、自由に(無料で)コンテンツを 楽しめるサイトが少ない。
利用者とコンテンツ提供社との間にPC-Webの時のような進化のスパイラルが生じなかったのです。
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ケータイ検索エンジン対策の裏ワザ
つい話が横道に逸れてしまいました。
私が言いたいのは、ケータイでも検索エンジンをベースにした「サーフィン」が可能になった今、コンテンツを 発信する側、とくに企業は
とにかく、まず、どんどんケータイのWebページを作りましょう
ということです。
第一に、集客のための戦術として。
まだまだ「キーワードと合致してない」「使えなそう」なサイトが多いケータ イWebの世界では
「これ、ちょっと使えそう」というサイトは、たとえ表示順位が一番・二番じゃなくても十分集客に貢献します。
第二には、ケータイWeb業界全体の底上げのために。
自由に、無料で楽しめるコンテンツが増えるということは利用者にとっても「楽しい」「役立 つ」というメリットがあります。
企業がどんどんケータイWebページを作り、そのコンテンツの便利さや楽しさを知る利用者がより積極的にケータイ Webを利用する・・・
PC-Webの黎明期と同じような循環ができれば、ケータイの市場はもっともっと盛り上がるでしょう。
「い や、どんどん作るって、いったい何を??」
私は、検索エンジン対策の「ランディングページ」の作成をオススメします。
ラ ンディングページとは、重要キーワード別の個別入り口ページのこと。
重要キーワードが十個あるなら、それぞれのキーワードを検索キーにしてやって きた来訪者をスムーズにサービスへと導入する「入り口ページ」を十個作れるでしょう(このページ最適化は「LPO= Landing Page Optimization」と言われます)。
具体的には、そのキーワードに特化した「ちょっとした便利情報」がよいでしょう。
PC- Webサイトで複数のページを作成するのは手間も時間もかかりますが、ケータイなら手で作っても、サクサクとできてしまいます。
「つ まり、ケータイでもSEO対策が重要ということ?」
ランディングページづくりもSEO対策のひとつ、という意味ではそ のとおりです。
しかし予算の限られる企業・新規事業立ち上げのみなさんは「SEOコンサルティング」利用まで考える必要はないでしょう。
検 索エンジンのロジックが安定し、さまざまな効果実証があってからで十分でしょう。
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ケータイでのローコスト集客の定石はコレ
いまの時点では、
「ま ず場に張って(ケータイサイトを作って)、ケータイ用CPC広告を最低価格で買う」
方法がもっともシンプルで効果的な 集客方法です。
サイトの数が少ないケータイWebの世界は、それだけ競合の数も少ないのです。
CPC 広告の分野ではPC-Webの世界では手を出せない人気キーワードが格安で買える例が珍しくなく、
十分の一や百分の一の投資でPCと同様の効果が 出た、という話は尽きません。
(もっとも一部キーワードについてはケータイの方が高くなる「逆転」もあるので個別に注意が必要ですが)
ニッ チなキーワードに至っては、独壇場になること請け合いです。
業界内ではもっぱら「ケータイのSEOサービスが 人気だ」という話を耳にしますが
こんな基本に忠実なストレートな取り組みが効果を出しています。
ケータイの特性を知って、コストのオプ ティマイゼーション(最適化)も図りましょう。
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えっ? 今、「ケータイのSEO」での起業を 考えてますか?
たしかに、それはそれで大きなビジネスチャンスになりますね。