「そんなの誰でも思い付くかもね」?

この記事はに専門家 によって監修されました。

執筆者: ドリームゲート事務局
 「ああ、そんな の誰でも思い付くかもね」と思えるようなアイデアでさえ、その背景には、実に多くの情報や思いが隠されているものです。

単なるアイデア

 いきなりですが、私の嫌いな言葉を紹介します。「単 なるアイデア」。このフレーズ、いうまでもなく、否定的なニュアンスで使われますよね。でも、断言しちゃいますが、こういう言い方をする人に限って、ろく なアイデアを持っていないものです。おおかた、アイデアを軽視していたり、アイデアを発想する努力を回避していたりする人の常套句です。事業活動における アイデアの価値がわからないということは、ビジネスがわかっていない、ということになるんですけどねえ。
 

 この手の人は続けてこう 言います。「プランになっていなければダメだよ」と。聞いたことのある言い分じゃないですか? 確かに、この理屈が100%間違いだとは思いません。アイ デアがあっても、それをビジネスとして動かしていくためのプランがなければ、絵に描いた餅になってしまうのは事実です。

 でも、それなら逆 も言えませんか? いくら綿密なプランを立てて実行に移したところで、そのビジネス自体に魅力がなければ、何の意味もありませんよね。

 そ もそも、単なるアイデアなんていうものはありません。アイデアとは、たくさんの知識(常識も知識ですし、専門知識も知識です)が、知恵によって結びつい て、新しい概念としてイメージされてきた状態のことを言います。

 聞けば、「ああ、そんなの誰でも思い付くかもね」と思えるようなアイデア でさえ、その背景には、実に多くの情報や思いが隠されているものです。人類の発展の歴史は、つまるところ、アイデアの歴史です。別々に認識していた旧知の 情報同士を結合させることで、新しいものを生み出し続けてきたからこそ、人類はたえず発展を続けられるのです。そんな尊いアイデアという宝物を、吐き捨て るように「単なる」などと呼んでしまっていいはずがありません。だからアイデアを尊重しない人は、起業家には向きません。業を起こすということは、ほかで もなく、新たなアイデアを世に問うという行為なのですから。

 

ビジネスアイ デアの発想・開発

 ビジネスアイデア発想とは、ほんのわずかでも、従来のビジネスにはなかった「新しさ」を、事業の仕組みのどこかに実現 していくことです。それは製品やサービスの内容そのものでもいいですし、製造法や仕入れ方法の違いでもかまいません。また、品質面でも、価格面でも、提供 の方法でも、ネーミングやパッケージでも、対価の回収方法でも、アフターフォローの方法でも、何でもかまいません。どこか決定的に、「今までの○○より、 ここがいいでしょ」と、マーケットに訴えられるものを考えていくことです。そういう価値があればこそ、それを実現し、稼働させ、成長させるためにプランが 必要になるわけです。

 『Vol.1 会社法とアイデア&プランの関係』も書きましたが、アイデアとは価値の創出のこと。プランとは、その価値を提供するための方法のこと。アイデア あってのプランですし、プランあってのアイデアです。この関係を忘れないでください。そして言うまでもないことですが、まずはビジネスアイデアの発想・開 発があって、その次にビジネスプランの立案という順序になります。

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ここにあります。

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