ビジネスを成り立たせる「3つの決め事」

この記事はに専門家 によって監修されました。

執筆者: ドリームゲート事務局
ビジネスを成り立 たせている「3つの決め事」のどこを優先して変えるのか。それを決め、そこに新たなアイデアを集中させること。それがビジネスアイデアをかたちにするため の基本的な方法です。

既存ビジネスの「どこ」を改良するのか

 新たなビジネスは、既 存のビジネスの改良によって誕生します。とはいえ、藪から棒にいじくりまわしても仕方ありません。既存ビジネスの「どこ」を改良するのか、まずはこれを定 めることです。そのうえで、そこを「どの程度」改良するのかを、市場ニーズや自己のパワーを勘案しながら、考えていくわけです。

 

弱点は「3つの決め事」の、どれかひとつにある

 ビジネスというものは、例外なく「3つの決め 事」によって成り立っています。「誰に売るのか」「何を売るのか」「どうやって売るのか」。この3つです。どれかひとつでも決まっていなければ、ビジネス としては成立しません。決まっていても、そのうちのどれかひとつに弱点があれば、そのビジネスは苦境に立たされます。

 競争力を失っている ビジネスとは、実はその3つのうちのどれかが時代と決定的に合わなくなっているビジネスのことです。3つが3つとも終わっていれば、もはやそのビジネスは 存在していません。たいていの既存ビジネスは、決定的とまでは言わないまでも、3つのうち、どこかひとつに弱みや立ち遅れがあるものです。それは売ろうと している相手なのか、それとも、売ろうとしている商品やサービスなのか、あるいは、売り方なのか。既存ビジネスの改良とは、まず、この3つのうちの「ど こ」に最大の弱点があるのかを突き止めることから始まります。

 

お米屋さんは、 「売るもの」を変えた

 実例をひとつ。「お米屋さん」という商売があります。かつては米を独占的に販売していましたが、規制緩和があっ て、今ではスーパーやコンビニでも米を扱うようになりました。当然、米専業の商店は立ち行かなくなりました。そこで、アイデアを発揮し、「3つの決め事」 のうちのひとつを果敢に改良して生き延びた米穀店経営者がいます。さて、この人は、一体どこを改良したのでしょう?売る相手?売るもの?売り方?

  正解は「売るもの」です。売る相手は従来どおり、地域の個人宅。売り方も従来どおり、注文を取ってはトラックで相手宅まで品物を届ける方法。ただし、ト ラックに載せて、地域の方々にお届けするものが、米から福祉器具に変わったのです。出歩くことが困難な人や、そうした人を抱える家族から、大いに喜ばれて いるそうです。

 地域の人々の事情にくわしく、重たいものでも簡単に届けることができる。この強みはそのまま生かし、競争力を失った「売るも の=米」を改良したのです。もしこの経営者が、「ウチは米屋なんだから米を売らないでどうする」とかたくなに思い込んでいたら、おそらく今頃はお店をたた むことになっていたでしょう。

 このお米屋さんに学んでください。ビジネスを成り立たせている「3つの決め事」のどこを優先して変えるの か。それを決め、そこに新たなアイデアを集中させること。それがビジネスアイデアをかたちにするための基本的な方法です。今回はここまで。

  あっ、ひとつ付け足し。事例のお米屋さん。福祉器具の配達を始めたところ、「どうせ来るのなら、お米も一緒に持ってきて」と言われるようになったそうで す。万々歳ですね。

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