「基本プラン」と「実施プラン」とは?

この記事はに専門家 によって監修されました。

執筆者: ドリームゲート事務局
「基本プラン」を 意義と価値のあるものにするために、文字とおり「やるべきこと」や「やると喜ばれること」に昇華させるアイデアが必要になるのです。

「基本プラン」と「実施プラン」でビジネスプランになる

 ビジ ネスプランの立て方について、早く説明してくれないだろうか。そんな声も聞こえてきそうですが、実はもう説明は始まっています。今、みなさんが学び始めて いることは、ビジネスの「基本プラン」に関することです。ちなみにビジネスプランは、「基本プラン」と「実施プラン」の2つによって成立します。

  「実施プラン」とは、「いつやるのか=スケジュール」、「誰とやるのか=組織・人員計画」、「いくらでやるのか=資金・収支計画」、「どういう進め方をす るのか=業務計画」などの総称です。どんなに素晴らしい構想が描けたとしても、この実施プランが的確なでなければ、そのビジネスを立ち上げることはできま せん。また、無理に立ち上げても継続させることは困難でしょう。しかし、「実施プラン」について学ぶのはまだ先の話です。

 ビジネスの良し 悪しを根本で決するのは、他でもない「基本プラン」です。つまりは「やるべきこと」です。それができていないうちに「実施プラン」を立てたところで何の意 味もありませんよね。

 では、「基本プラン」とはどういうものでしょう。前回、「3つの決め事」という言い方で紹介した、「誰に売るの か」、「何を売るのか」、「どうやって売るのか」。これらのことです。プランの立て方について、すでに学び始めていると書いた理由がわかっていただけたで しょう。この「基本プラン」を意義と価値のあるものにするために、つまりは、単に自分が「やりたいこと」にとどまらず、文字とおり「やるべきこと」や「やる と喜ばれること」に昇華させるために、アイデアが必要になるのです。

 

「誰に、何 を、どう」の組み合わせが成否を分ける

 さて、起業を目指す人は、それぞれなにがしかの動機を持っています。そしてその動機の違いによっ て、当初、「3つの決め事」のどこに着目するかも変わってきます。

 例えば、「高齢者の方々のお役に立ちたい」と思って起業を志す人がいま す。この人は「誰に」からビジネスを考え始めている人です。一方、「ヨーロッパの希少なスポーツカーを輸入したい」と思っている人もいます。この人は「何 を」から考え始めています。あるいは、「自宅でネットショップを開業したい」という人もいます。この人は「どうやって」から考えているわけです。いずれの 思いも視点も悪くはありません。ただし、「誰に、何を、どう」のどれから考え始めたとしても、必ず最終的には3つ全部を考え、その3つの関係が良好になる ようにしないといけません。

 仮に、今書いた3つをくっつけてみましょうか。「高齢者を対象に、ヨーロッパの希少なスポーツカーを、ネット ショップで販売する」。どうですか、この基本プラン? 成功するでしょうか? 難しいでしょうね。もしかして、思わず笑った人もいるんじゃないでしょうか? 確かに笑えますが、笑っている場合ではありません。この例ほどではないにし ても、結局はどこかがずれている「基本プラン」を考える人は決して少なくありません。であれば、結果は同じです。いや、そもそも3つそれぞれを真剣に考 え、その組み合わせが完璧になるまで考え抜かないまま、事業を立ち上げてしまう人すらいるはずです。

 

練りに練ってこその「基本プラン」

 ところで、「高齢者を対象に、ヨーロッパの希少なスポーツ カーを、ネットショップで販売する」ビジネスは、本当に成功しないのでしょうか? 実はいちがいにそうとは言い切れないと思います。ネットショップで情報 を探す高齢者もいれば、高級スポーツカーを欲しいと思う高齢者もいるはずです。もっと言えば、買うのは高齢者でも、乗る人は買った人自身でなくてもいいわ けです。さらに言えば、乗らずに展示するという発想だってないわけではありません。あるいは、輸入後に若干の改造を施すことによって、高齢者でも乗りやす いスポーツカーにカスタマイズすることも可能でしょう。「でもやはりネットを見る人は少ない」と言うのなら、ネットを見ている「高齢者向けビジネスを展開 する人々」に情報を発信し、この人たちから話が伝わるようにする手段もあります。

 スポーツカーの話はあくまでたとえです。ここで覚えてお いてほしいのは、「誰に、何を、どう」は、いとも簡単に正解にたどりつくものでもなければ、反対に、いとも簡単に諦めてしまってもいけないもの、というこ とです。

 あれやこれやと情報を集め、ああだこうだとアイデアを出し、ああでもないこうでもないと修正を重ねていって、ようやく「実施プラ ン」を考えるに値する「基本プラン」ができあがっていくのです。

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