Vol.05 納付後、消費税が戻ってくる3つのケース

この記事はに専門家 によって監修されました。

執筆者: ドリームゲート事務局
課税事業者というと納税を思い浮かべますが、実は、還付されることもあるのです。 消費税が還付になることが多い3つのケースをお伝えします。

課税対象者になるための届出

 「資本金が1000万円以上だと、初年度から課税事業者になる」という話をVol.4でしました。

 資本金が1000万円未満だと原則、設立初年度は免税事業者となるので消費税を納めなくてもいいのですが、時々、自分の方から消費税の課税事業者にして欲しいという届出書(消費税課税事業者選択届出書)を提出する場合があります。

 それは、どんな時だと思いますか?

 自分から消費税を課税にする届出書を出すなんて…。

 

消費税が還付になる3つのケース

 課税事業者というと納税を思い浮かべますが、実は、還付されることもあるのです。

 消費税の原則的な計算方法は、消費税が課税される売り上げ(課税売上)から消費税が課税される仕入れ(課税仕入)を引いた金額ですから、課税仕入れが課税売上より大きくなると、その差額分の消費税が還付になるのです。

 通常は、課税売上から課税仕入を引いた額に係る消費税を納付することになるのですが、どういうときに消費税が還付になるケースが多いかというと、大きく3つ挙げられます。?

1. 設立当初は、課税売上より設備投資などの課税仕入れの方が大きくなってしまう
  ことも多いです。
  こんな場合は、消費税は還付になります。
  (ただ、自分から課税事業者の届出を出した場合は2年間継続しなくてはいけない
  ので、還付になる年と、納付になる年を合せてシュミレーションする必要があり
  ます。くわしくは税理士にお尋ねください)

2. 輸出業者は売り上げる先が外国なので、日本の消費税がかかりません。
  よって、払い過ぎになっている日本国内での仕入れに係る消費税を還付してくれ
  ます。
  これらの業種の人は免税であっても、課税の届けを出すと消費税が還付されるこ
  とになります。

3. 自社ビルなどの売り上げを超えるような大きな買い物をしたときも、当然還付に
  なります。
  不動産関係の会社ではよくある話かもしれません。
  また、個人の不動産のオーナーが新しくアパートを建てるなんていうときも還付
  になる可能性があります。個人でも法人でも、基本的には同じルールです。
  消費税は重要な税金であり、今後の値上げも懸念されています。また、預り金的
  な性格ですから、税務署も納付を勧めますが、未払い率が高い税目です。

 

 仕組みを理解して、納付を行い、還付のときもしっかり還付してもらいましょう。

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