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資本金の額を決める
会社設立時に決めなくてはいけないことって、たくさんあります。会社の名前や住所はもちろんですが、目的も決めなくてはいけません。目的の決定には皆さん時間をかけるようです。
決めなくてはいけないことの一つに、資本金の額があります。それと同時に1株当りの金額と発行株式数も決めます。
この関係を式にすると
ということになります。
では、この資本金、一体いくらがいいのでしょうか?
1円以上なら、法律上は別にいくらでも構いません。資金を用意できればの話ですが。資本金は会社をスタートしたときの会社の資産になりますので、実際にその金額がなくては登記できません。一般的に現金で行ないますが現物出資といって、パソコンなどの資産で出資することも可能です。
売り上げが出るまで会社の資金がもつように
会社がスタートしたときに、いくらの資金があれば資金が賄えるのか、という観点で考えます。資本金1円で登記はとおりますが、実印すら作れません。売り上げが立ってくる時期まで会社の資金が持つように設定しましょう。
資金繰りのために借り入れなどをすることも考えられます。社長(あなた)個人からの借り入れは可能ですが、実績があまりない状態で銀行から借り入れるのは厳しいと考えておいた方がよいでしょう。
実際は、お金がなくなると社長個人から会社が借り入れるというスタイルで資金繰りを賄っているケースが多いようです。工場のように設備投資が大きくなる業種は資本金も大きくなりますが、デザイナーなどのように腕とパソコンさえあれば仕事ができてしまうような業種の資本金は、そんなに多額には必要になりません。
税金負担も視野に入れて決定する!!
以上のように、会社の規模や業種によって資本金に関しての考え方は変わってきます。資本金が大きい方がかっこよく見えますし、体外的にはいいのですが、税金などによって負担が増加します。
この負担を知っておかないと税金が来てからびっくりすることになりますので。
・資本金が1000万円を超えると住民税の均等割りが上がる
ですから、資本金が999万でも1001万円でもこだわらなければ、999万円にしておいた方が、税負担的には軽くなります。
資本金をいくらにしたらよいのかは、規模と業種に応じてですが、最初は小さくスタートするのがよいといえるかもしれません。また、資本は、増資という手続きで、いつでも増加させることができますので、「小さく生んで大きく育てる」のがいいかもしれませんね。