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貸借対照表は残高の一覧表
貸借対照表は、株主やその他の人からどれだけのお金を集め、どのように利用したのかを示した一覧表です。
例えば、株主から1000万円を集め、銀行から500万円を借り入れたとします。その1千500万円のうち800万円で設備投資(備品を購入)をした場合、貸借対照表の右側に株主から1000万円、銀行から500万円集めたことを、左側に800万円の備品を購入し700万円が残っていることを記載します。
なお、貸借対照表などの決算書に金額を記載することを「計上する」といいます。
貸借対照表は三つの部で構成されている
貸借対照表は、「資産の部」「負債の部」「純資産の部」で構成されています。一覧表を左側(「借方」といいます)と右側(「貸方」といいます)に分け、左側に「資産の部」、右側に「負債の部」と「純資産の部」を記載することになります。
お金や設備のように、会社の有している財産や、会社が利益を得るために利用できる権利などを資産といい、資産の部に、「現金」や「備品」といった具体的な内容を記載することになります。
また、銀行などからお金を借りてきた場合、将来返済する必要が生じます。銀行への返済義務であるなど、会社が負っている将来返済しなければいけない義務を負債といいます。負債は「負債の部」に計上されます。
そして、株主から集めたお金を資本といい、資本はその他の項目と合わせ、「純資産の部」に計上されます。なお、「純資産」とは、資産から負債を差し引いた差額を意味し、資本を含む広い概念です。
短期的なものは「流動」、長期的なものは「固定」として分類される
さらに資産の部は、「流動資産」「固定資産」「繰延資産」に分類されます。
流動資産とは、現金や預金をはじめ、決算日の翌日から1年以内に換金可能な資産を意味しています。固定資産とは、建物や備品など、会社が決算日の翌日から1年を超えて利用するような資産を意味しています。繰延資産とは、内容が特殊で、特別に資産とされるものを意味しています。
一方、負債の部は、「流動負債」「固定負債」に分類されます。
流動負債とは、仕入代金の支払義務や、すぐに返済期限がくるような借り入れなど、決算日の翌日から1年以内に支払期限が到来する負債を意味しています。固定負債とは、返済期限が1年を越えてから到来するような、支払期限が決算日の翌日から1年を超えて到来する負債を意味しています。
お金の状態を貸借対照表にまとめることで、固定資産が多い場合には、それに見合う安定した資金である純資産や固定負債が多いかどうかといった、資金の用途と調達方法のバランスを確かめていくことができるのです。