企業会計 Vol.15 常識を覆す。二重に儲かるおいしい商売

この記事はに専門家 によって監修されました。

執筆者: ドリームゲート事務局
商品をタダで仕入 れるだけに飽きたらず、場合によっては相手がお金を払ってくれて、しかもその商品を販売することで二重に儲けることができるおいしい商売があったらその秘 密を知りたくはないですか?

 

商品はお金を払って仕入れるものという商売の常識

 通常の商売であれば、まず売るものを仕入れて、店舗などに並べてお客さんに販売し、代金を回収するという流れになります。仕入時に現金を払って仕 入れるか、後日まとめてお金を払う条件で仕入れるか。場合によりますが、先立つものがなければ商売を始めることが難しいというのが常識になっています。

 

商売と会計の常識

 当然、よい商品を仕入れることができれば、お店に並べたそばから売れますし、ある程度価格を上げたとしても売れていきます。これは会計上「商品の 回転がよい」とか、「粗利率が高い」という表現を使っていきますので、いわば商売と会計の常識と言わざるを得ませんね。16-1

 この常識から考えていくと、商品をより安く仕入れて、できるだけ早く高い値段で売ることができればどんどんと儲かるということになります。

 

名前にだまされない

 しかし、最近気づいたのですが、「廃品回収業者」は、よく考えてみると、回収料などのお金をもらって商品を引き取っていってくれますよね。回収業 者だから当然といわれればそれまでですが、それってよく考えてみると商売で言う「仕入れ」ですよね。しかも、その商品を修理したり、国外向けに輸出する業 者に再販売したりしていることも多いようです。これは、仕入時にお金をもらって、販売時にさらにお金をもらうというおいしいビジネスモデルです。仕入時に お金を払わなければいけないという会計の常識が邪魔をして、危うく見逃しそうな事実です。

 

さらに儲ける方法

16-2 最近マンションに入っていたチラシだと、プレイステーションとか、ノートパソコンはタダで回収しますとか、パソコンのモニターの 場合、液晶は無料ですがブラウン管は回収にお金がかかりますとか、かなり条件が細かいようです。しかも日時も指定されていて、回収に来てあげるからまとめ て持ってきてねというような内容です。

 これは、きっと高く売れるものはタダで仕入れるけど、それほど高く売れないものはお金をもらって仕入れるということです。一般消費者としては、回 収業者に渡してしまえば、後はどう儲けようと知ったことではありませんし、一度回収に出すつもりで外に出した家電製品を持って帰る人もあまりいないと思い ます。

 そう、廃品回収とは、その名からイメージできる「回収」というサービスではなく、高く売れる商品を効率よく、かつお金をもらいながら仕入れるおい しい商売だったのです。

 

コメント

 会社の財務諸表を読み込んでいくと、どうしてこの会社が儲かるのかがわかってきます。ちょっとでも「おやっ」と思うことがあれば、会計面からその 理由を探ってみると、おもしろい真実がわかる場合があります。

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