ブラックリストでも創業融資は受けられる?確認方法と対策を徹底解説

この記事はに専門家 によって監修されました。

執筆者: 田中 琢郎

ドリームゲート認定アドバイザーの田中琢郎です。10,000件以上の経営者の融資や、事業資金調達の相談対応実績を持つ株式会社ファイナンスアイの創業者でもあります。2014年から株式会社ファイナンスアイを創業し、日本全国の起業家・中小企業の経営者・個人事業主の皆様にファイナンスという強力な武器を提供しています。

起業時の開業資金、起業後の事業拡大や運転資金など経営者には常に資金の課題がついてまわります。日本政策金融公庫の新規開業資金(創業融資)を利用すれば連帯保証無しで最大7200万円の資金調達も可能です。しかし、融資を受けるためには審査があります。審査ではアナタがこれまで積み上げてきた信用情報を見られます。もしもアナタがブラックリストに入るような事をしていたら、融資を受けられる可能性は非常に厳しいです。では、どうすれば良いでしょうか?また、そもそもブラックリストにならないために事前に知識を持っていれば対策もできます。この記事で詳しく解説していきます。

専門家からのヒトコト

これまでの創業融資が『新規開業資金』に改められ、内容が拡充しました。今がチャンスです。ただし、融資の審査内容が緩和されたわけではありません。むしろ、審査内容は日々厳しくなっています。ブラックリストに入っている人はとても厳しいです。将来、後悔しないために、専門家のサポートを受けて対策を練って進めてください。

ブラックリストに載っていても融資は受けられる?

ブラックリスト掲載やブラックになった等様々な言い方がありますが、これらは個人情報に問題があり、返済が遅延もしくは免除された情報が公開されていることを指します。

過去の借入(連帯保証人として保証を要求された場合を含む)の返済が延滞している、延滞していたことがある、法的に免除されているという公開情報を見た金融機関が、融資を実行することはまずありません。

この融資が厳しい状況は、公開されているブラック情報が無くなるまでは、継続されます。(数年に一度程度の遅延であれば、事務的な遅延と見なされることもあります)

金融機関以外(例えば消費者金融等)であれば、債務が無くなって数年経過している場合は、融資をしてくれる可能性はあります。

日本政策金融公庫が加盟している信用情報は次の通りになります。

株式会社シーアイシー

全国銀行個人信用情報センター

参考:https://www.jfc.go.jp/n/privacy/pdf/privacy_01.pdf

信用情報はどうやってわかるのか

個人信用情報の管理は過去からありましたが、今の形となったのは改正貸金業法における総量規制(貸出極度を年収等の収入により制限する規制)の実施に伴い、始まりました。

つまり、対象となる個人の今時点の借入状況が確認できないと、新規の融資を行うことができなくなるためです。個人信用情報は貸付者の属性により、3つの信用情報期間に分かれて管理されています。

これらを見ていきたいと思います。

【無料で完成】事業計画書作成ツール
累計8万人が利用!質問に答えるだけで「事業計画書・数値計画書」が完成
⇒事業計画書作成ツールを無料で利用してみる

  • 日本政策金融公庫の創業計画書も作成でき、融資申請に利用できる。
  • 業種別にあなたの事業計画の安全率を判定
  • ブラウザに一時保存可能。すべて無料
⇒事業計画書作成ツールを無料で利用してみる

1.株式会社シーアイシー(CIC)

株式会社シーアイシーは主に割賦販売や消費者ローン等のクレジット事業を営む企業を会員とする信用情報機関となります。消費者金融、カードローン、キャッシング、リボ払い、携帯料金等が主な対象となります。

履歴抹消までの期間

個人情報に掲載されたブラック情報は、その情報の原因が解消されるまで抹消されることはありません。

また、解消されても一定の期間、個人情報に掲載されることとなります。

  • 延滞時の履歴抹消→延滞している債務が完済してから5年かかります。
  • 任意整理の履歴抹消→整理された債務が完済してから5年かかります。
  • 自己破産→保有されません。

自身の信用情報の確認方法

融資が受けられるはずなのに受けられないという悩みを持っている方もいらっしゃると思います。このような場合、意外と過去の返済漏れ等でブラック情報が掲載されてることもあります。対応を取るにしても、まず自分自身の状況を知ることが大切になりますので、信用情報を確認してみるのが良いでしょう。

参考リンク:CIC

2.日本信用情報機構(JICC)

日本信用情報機構(JICC)は消費者金融業界の情報センターとして設立されており、主に消費者金融に関する情報が掲載されます。

履歴抹消までの期間

個人情報に掲載されたブラック情報は、その情報の原因が解消されるまで抹消されることはありません。

また、解消されても一定の期間、個人情報に掲載されることとなります。

  • 延滞時の履歴抹消→延滞している債務が完済してから5年かかります
  • 任意整理の履歴抹消→整理された債務が完済してから5年かかります。
  • 自己破産→保有されません。

自身の信用情報の確認方法

融資が受けられるはずなのに受けれないという悩みを持っている方もいらっしゃると思います。このような場合、意外と過去の返済漏れ等でブラック情報が掲載されてることもあります。対応を取るにしても、まず自分自身の状況を知ることが大切になりますので、信用情報を確認してみるのが良いでしょう。

参考リンク:JICC

【無料で完成】事業計画書作成ツール
累計8万人が利用!質問に答えるだけで「事業計画書・数値計画書」が完成
⇒事業計画書作成ツールを無料で利用してみる

  • 日本政策金融公庫の創業計画書も作成でき、融資申請に利用できる。
  • 業種別にあなたの事業計画の安全率を判定
  • ブラウザに一時保存可能。すべて無料
⇒事業計画書作成ツールを無料で利用してみる

3.全国銀行個人信用情報センター(KSC)

全国銀行個人信用情報センターは消費者信用の円滑化等を図るために、一般社団法人全国銀行協会が設置、運営している個人信用情報機関です。主に銀行からの借入情報が掲載されます。

履歴抹消までの期間

個人情報に掲載されたブラック情報は、その情報の原因が解消されるまで抹消されることはありません。

また、解消されても一定の期間、個人情報に掲載されることとなります。

  • 延滞時の履歴抹消→延滞している債務が完済してから5年かかります。
  • 任意整理の履歴抹消→整理された債務が完済してから5年かかります。
  • 自己破産の履歴抹消→自己破産手続き完了後10年かかります。

自身の信用情報の確認方法

融資が受けられるはずなのに受けれないという悩みを持っている方もいらっしゃると思います。このような場合、意外と過去の返済漏れ等でブラック情報が掲載されてることもあります。対応を取るにしても、まず自分自身の状況を知ることが大切になりますので、信用情報を確認してみるのが良いでしょう。

参考リンク:本人開示の手続き |全国銀行個人信用情報センター

ブラックリストに載る原因

ブラックリストに載る原因は、返済を約定通り行わなかった場合です。

特に3か月超の延滞が生じた場合、個人の信用情報は大きく傷つきますので注意が必要です。

延滞

延滞情報は全て掲載されます。(遅れて支払が完了した情報も掲載されます)また、延滞が3か月以上継続した場合、その個人情報は「異動」=ブラック情報が記載されることとなります。

延滞情報は単に口座の残高の確認不足であったとしても掲載されることから、日頃からしっかり注意することが必要です。

なお、金融機関の借入を合意の元、返済条件を変更するリスケジュールについては、契約自体を修正することから信用情報への掲載は行われません。しかしながら、リスケジュール中の借入は、しかるべき事由がない限り、通常行うことはできません。

自己破産

自己破産をした場合は、全国銀行個人信用情報センターにのみ情報が掲載されますが、他の金融機関や金融会社を含め、官報の情報を取得しているため、破産の事実を知らないということはありません。

代位弁済

代位弁済とは、信用保証協会付の融資を利用していた場合、金融機関が借入の契約を解除した場合に信用保証協会が保証している金額を銀行に支払した結果、求償権を取得し、当事者に請求することを言います。

当然、保証協会は一括弁済を申し入れてくるので、一般的には延滞債務になり、ブラック情報が掲載されることとなります。

任意整理

任意整理とは法的に債務を圧縮する手続きです。破産と異なり、債務が残ることから債務の延滞情報を引継ぎすることとなりますのでブラック情報は残る形となります。

ブラックリストによる弊害

ブラック情報が掲載された場合、以下のような支障が出る可能性が高いです。

  • クレジットカードの利用や新規作成ができなくなる
  • ローンやキャッシングなど新たな借入ができない
  • 携帯電話・スマホの分割払いができない場合がある
  • 賃貸住宅の契約ができない場合がある
  • 連帯保証人・保証人になれない

ブラックリストに登録されていても資金調達はできる

ブラックリストに掲載された場合、金融機関やファイナンス会社から融資という資金調達を行えることはまず原則できなくなり、融資以外の資金調達を探す必要があります。

補助金・助成金

国や自治体では、創業者を対象とした助成金や補助金を用意しています。国では経済産業省や厚生労働省の所管で、複数の助成金や補助金があるので、支援を受けられないかチェックしてみるとよいでしょう。

クラウドファンディング

自身の新規開業を支援してくれる人を集め、出資を募ります。投資家へビジネスへの支援を依頼するほか、クラウドファンディングを使って資金を集めます。

ベンチャーキャピタルなどの投資家に支援してもらった場合、企業であれば出資分の株式を発行するのが一般的です。株式の割合に応じて経営への影響力を持たれてしまう点には注意が必要でしょう。またクラウドファンディングは知らない人へ広く融資を募る方法なので、事業の内容や計画性、また出資者への返戻品などに説得力が必要です。ずさんな計画の場合はネットでの炎上につながり、支援を受けづらくなってしまうこともあります。

エンジェル投資家

エンジェル投資家とは、まだ実績があまりない企業に出資する個人投資家のことです。エンジェル投資家は、企業の実績ではなく将来性や新規性、ビジネスモデルなどから出資するかどうかを判断します。エンジェル投資家は、出資した企業から株式などを受け取ることもあります。将来、企業が成長したときには配当を、また、上場したときには売却益を得ることが期待できるでしょう。

ファクタリング

ファクタリングとは自社の売掛債権を売却する資金調達方法です。手数料が非常に高額なサービスも多く利用には注意が必要です。

ブラックリスト登録歴ありで資金調達するには

ブラックリスト登録ありで資金調達を行う場合は、

  1. ブラックリスト登録が消えてから行う
  2. ブラックリスト登録があっても、可能な資金調達を行う

こととなります。

このため、資金調達の手法が合わない、金額やタイミングが合わないというケースもあると思いますが、このような場合、事業やビジネスモデルの見直しを行うことも必要となります。

ブラックリスト登録は資金調達の観点から見ると、大きなマイナスとなり、解消が簡単にはできないことから、ブラックリスト登録を如何に避けるかということが最重要になると考えます。

専門家からのヒトコト

ブラックリスト入りするような事態になる前にまずはドリームゲートの認定アドバイザーに相談し、資金調達や可能性があるのかファイナンスプランについて相談から進める事をおすすめします。

執筆者プロフィール:
ドリームゲートアドバイザー 田中 琢郎
(たなか たくろう) /株式会社ファイナンスアイ

「まずは私に相談してください」を合言葉に、無料メール相談はもちろん、電話・LINEで無料相談を受け付け、困った経営者に寄り添う資金調達の専門家です。落ち着いたお人柄で親身に話を聞いてくださいます。資金繰り・創業融資で困ったらまずは田中アドバイザーへ。

プロフィールを見る>> | 無料メール相談受付中

ドリームゲートアドバイザー 田中 琢郎

この著者の記事を見る

起業、経営ノウハウが詰まったツールのすべてが、
ここにあります。

無料で始める