何事も「成功」をするためには「準備」が必要です。
アプリ開発後に鍵になる「マネタイズ」や運用についてのポイントを抑えられずに、せっかく開発したアプリも伸びることがなく、廃れていってしまうことも多くあります。
今回は、アプリ開発におけるマネタイズのすべてを一挙大公開するとともに、アプリ開発の成功例、アプリ開発における失敗の共通項についてなど、具体的な事例を用いて説明していき、アプリがユーザーに受け入れられるために必要なことをお伝えしていきます!
- 目次 -
「アプリ開発」× マネタイズのヒント5選
アプリ開発において、とても大切なことの一つでもある「収益化」について、どんな収益モデルがあるのかを説明していきます。作るアプリの思想によって、選択するべきモデルは変わってくるので、まずはすべてのモデルの収益化の仕組みについて理解することから始めましょう。
そして、いま主流の「無料アプリ」での収益化の仕組みについて、説明していきたいと思います。
広告でのマネタイズ
広告でのアプリ開発のマネタイズにも種類がいくつかあります。どの種類の広告を使ってマネタイズするのかをアプリの目的によって変えていきましょう。
- バナー広告:文章/画像/動画を利用してアプリ内に帯状の通知をする広告
- オファーウォール型広告:設置したボタンをクリックする/サービスの販促画面へ移動する広告
- アイコン広告:ゲームのスタート画面などにあるアイコンを用意し、広告らしさを出さないため、ユーザーに比較的クリックしてもらいやすい広告
- 全画面広告:ページを移動するときなどに、全画面に広告を掲載することで、クリック率を向上させるための広告
フリーミアムによるマネタイズ
「フリーミアム」とは、基本サービスは無料で利用できるようにし、一部プレミアムなサービスを有料にすることで収益化を図る仕組みです。
ユーザーに対して、基本的なサービスを無料で体験してもらうことができるのがとても大きなメリットです。
このモデルで一番大切なのが、有料制限をつける範囲をどう設定するかという点です。無料のサービスですべてのユーザーが満足してしまっては有料サービスを使ってもらえず、収益を得ることができませんし、無料の範囲が狭いとそもそも広く普及しません。
テスト時のユーザーヒアリングをもとに、有料制限をどこからつけるかを熟考しましょう。
アプリ内課金によるマネタイズ
アプリ内課金は、アプリの中で特定の価値を得たい場合に、アプリ内の商品を購入するかしないかを選べる仕組みです。
追加機能や特徴あるツールの利用などさまざまなジャンルのアプリでこのモデルを使うことができます。このモデルを可能にするために、ユーザーヒアリングやユーザーの動向を分析し、課金要素をしっかり作り込むことが大切になってきます。ユーザーが何に対してアプリのどこに価値を感じているのかを知ることが課金要素の鍵になるからです。
サブスクリプションによるマネタイズ
「サブスクリプション」とは、サービスの使用料を月単位や年単位で支払いをしていく仕組みのことです。ここ数年でかなりこのモデルを採用しているサービスはどんどん増えてきています。NetflixやEvernoteなどもこのモデルを使って収益化を図っていて、ITサービスとはとても相性のいいモデルです。
スポンサーシップによるマネタイズ
スポンサーシップとは、ユーザー自身が企業の広告スポンサーとなり、報酬としてスポンサー料を受け取ることが出来る新しい仕組みです。アプリ開発者にもその報酬は分配されます。
このモデルはまだ業界では比較的新しいため、うまく収益化の仕組みを転用することができれば大きな可能性を秘めたモデルになるかもしれません。
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「アプリ開発」× 失敗の原因は何か?
アプリ開発は、ユーザーにプロダクトを喜んで使ってもらうためにもテストを繰り返し、よりよいユーザー体験を生めるようにプロダクトを作り込んでいきます。その過程で時には重大なバグが生まれ、取り返しのつかない結果になってしまうこともあるかもしれません。
ここでは、そのアプリの開発時に起こる可能性のある失敗について述べていきます。
失敗の原因:6W2Hが甘い
アプリ開発においてもっとも大切だともいえるのが、「6W2Hを考える」ことです。
この詰めがあいまいなままで進めると、一緒にアプリ開発を行っている仲間と思想の違いによって仲違いしたり、ユーザーの求めているものと開発者が提供しようと思っているプロダクトの方向性に乖離が起こり、ユーザーが一向に増えないままサービスの終了を迎えたりなど、さまざまな困難が立ちはだかります。
特に「Why」は自らが発起人となり、アプリ開発を行うのであればとても大切な要素なため、深くまで考えておく必要があります。
事業プラン立案に必要な要素「6W2H」
失敗の原因:PDCAが遅い
アプリをリリース後、何よりも大切なのが、ユーザーが何を求めていて、自分たちのプロダクトをどう進化させていけばいいのかを探ることです。
スタートアップの概念でいうのであれば、「PMF(Products Marketing Fitープロダクトが適切な市場に受け入れられている状態のこと)を達成」することが出来るか否かで、そのサービスが失敗するか成功するかが決まってきます。
そこで重要なのが、どれだけ速いスピードでそのPMFを達成することができるかです。PMFが達成できないままだと、思うように収益化を図ることもできずにコストだけがかさみ、サービスを運用すること自体が厳しくなってきます。
徹底したユーザー分析を行い、PMF達成に向けて高速でPDCAを回していくことが、アプリを開発し、うまくいくためには必ず必要です。
失敗の原因:重大なバクが発生
アプリの開発に付き物でもある「バグ」。特に近年流行っている決済系のサービスなど、アプリ内で現金を扱う場合、セキュリティー面のバグが発生すると、取り返しがつかないことになってしまうこともあるので、十分に気を付けたいところです。
もし可能なのであれば、いろんな分野のエンジニアと繋がり、相談できる相手をしっかり見つけておくことも重要になります。
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アプリ開発×流行りのアプリ4選
CREW
移動シェアリングアプリ「CREW」。車に乗りたい人と車に乗せたい人をつなげるマッチングサービスです。実費+システム利用料+謝礼を車に乗った人は支払いをします。すべてアプリ内で完結するシステムを作っており、決済もスムーズに行うことが出来ます。「相乗り」という点に着目しており、義務的な金銭の支払いを行わないライドシェアサービスとして、徐々に認知されているサービスです。
法的な制限の隙間を狙って、うまく仕組み化されているサービスであり、アプリ開発のアイデアを考える際には、参考にしてみるといいかもしれません。
今はもう若者でなくても知らない人はいない「Instagram」。
多くの世代の人たちに愛されるInstagramは、サンフランシスコの若者二人によって開発され、その後Facebookに買収されました。いまでは世界10億人以上の人たちが日常で使うアプリとなっています。
「今」という時間軸の配信に特化した機能「ストーリー機能」も搭載しており、若者の多くがこのストーリー機能を使ってリアルタイムの配信を楽しんでいます。ここからわかるのは、「過去」「今」「未来」という時間軸の中で、近年では「今」を発信するSNSが流行に乗ってきていることです。
これからテクノロジーが発展どんどん発展していく現代において、「今」をどうアレンジしていくか、リアルタイムの経験をどう共有していくのかが、これからのアプリのUX/UIの設計には求められていくでしょう。
Netflix
わずか30名の従業員と共に、ウェブサイトによるDVDレンタルサービスを始めたNetflixは、徐々に事業を拡大していき、2007年にストリーミング配信事業に移行。その後、徐々に事業を現在では世界で1億人以上の人がこのアプリでさまざまな映像を楽しんでいます。
これから5G環境が整い、膨大なデータのやり取りが可能になり、大きなデータを扱う動画関連の事業もこれからどんどん伸びていきます。その背景を考えると、動画配信サービスを行う事業には大きな可能性があるかもしれません。
Taimee
すぐ働けて、すぐにお金がもらえるスキマバイトアプリ「Taimee」。Taimeeの小川さんは学籍起業家で今大注目のサービスで、つい最近巨額の資金調達に成功したことでも話題になりました。
自身の原体験より「時間」を軸にした新しい経済圏の創造に取り組むTaimeeは学生の「空き時間」と企業の「人材不足」の課題に着目したアプリで、日々の暮らしの中で自分が不便に感じた体験をサービスにして成功をしている例の一つです。
これからアプリの開発を行うのであれば、自分の身近な課題でもっとも解決したいものをサービスにしてみてはいかがでしょうか?
アプリ開発×副業の成功事例
働き方改革の影響もあってか、副業をしたいという方がとても増えてきています。過去にどんなアプリが週末起業の成功事例としてあったのかを簡単に事例をご紹介します。
アプリ開発×副業の成功事例①AppStair
株式会社AppStairは元クックパッドのエンジニアをしていた西岡さんが副業でやっていたアプリが月10万を稼げるようになり、クックパッド退職して創業されたものです。
3つのアプリをリリースし、累計ダウンロード数は動画編集アプリの「FilmStory」 が200万ダウンロード、アルバムアプリの「iフォトアルバム」が240万ダウンロード、「Best Album」が30万ダウンロードで730万ダウンロード数を誇っています。
アプリ開発×副業の成功事例②太陽人間
神のむすこを育てるゲーム。二人のプラグラマーが空いている時間を使ってプログラムを設計し、累計ダウンロード数9万を達成。収益を200万あげることができて、立派な実績の一つです。
まとめ
アプリを開発していく中で「何を目的とし、何を目指すか」ーもし、アプリ開発後、事業として成立させ、起業をしたいと考えるのであれば、そこがとても大切です。
確かに変化する時代の流れを捉えたり、開発スキルを高めたりすることは大切です。でも、それだけではなく、アプリを通して、どんな価値を作り出し、誰に喜んでもらいたいのか、何を目指すのかなどまずはサービスの思想をブラッシュアップしていくことが必要です。
そして、その次に自分が開発しようとするサービスの市場や競合がどのくらい伸びていて、それはなぜなのか、どんな仕組みで市場が回っているのかなど、しっかり調査をしたうえでサービスの開発を進めていきましょう。
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