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中小企業A社が独自開発した、ショップ向けの新サービス
九州の福岡市を拠点とし、システム開発を行っているA社との取り組みを紹介します。
社員数5人のA社が、さまざまなショップが発行しているポイントカードの仕組みを携帯電話に集約できるシステムを独自で開発。
そんなA社の社長から、
「ニーズは確実にあると思う。だが、販路開拓のノウハウがないので協力してほしい」
との相談を受けました。
新システムの仕組みををくわしく聞いてみると、確かに全国の流通系企業に向けてPRするにふさわしいサービスといえます。
しかし、新聞や専門誌に広告を掲載できるほどの予算はありませんでした。
そこでまず、地元企業向けに、福岡市で開催されている展示会やビジネスプラン発表会に参加するPR手法を提案。
それと同時に、マスコミ向けのプレスリリースを作成し、新聞社や出版社に送付しました。
全国紙の記事でA社の新システムが紹介される
そんな活動を一緒に続ける中、私の知人である某大手新聞社の記者に、A社が開発した新システムを紹介してみました。
すぐに「これは面白い」との評価をいただき、なんと全国版の新聞に記事として取り上げてもらえたのです。
掲載日当日、その記事を見たという全国の企業から問い合わせが殺到。
問い合わせ件数は1日だけで50件を超えました。
この結果を得た私たちの自信は深まり、満を持して東京の展示会で勝負することに。
システム系の展示会に出展したところ、東京に拠点を置くベンチャー企業が興味を示してくれました。
聞けば、営業力が強く、全国に販路を有しているとのこと。そして、その企業からの申し出を受け、ビジネスパートナーとして提携することになりました。
東京にも拠点を設置し、全国の企業に向けた営業活動をスタート!
社長から最初に相談を受けた頃、A社は弊社が運営している
ビジネスインキュベーション施設「ibb fukuoka」に入居していました。
ベンチャー企業との提携をきっかけに、今では東京にも拠点をつくり、営業活動に注力しています。
また、独自で展示会への出展も継続しながら、クライアントを徐々に獲得できているようです。
いかに費用を抑え、全国にA社の新システムの情報をPRするか。
これが、この仕事のポイントでした。
展示会への出展は多少の費用がかかりますが、ターゲットとなる
クライアント候補にアピールできるというメリットがあります。
また、マスコミへのプレスリリースが成功すれば、無料で広告以上の効果を得ることが可能です。
皆さんもぜひ、トライしてほしいと思います。
A社の社長からは、
「予想していた半分以下の経費で、全国への販路が開けたよ」
と喜んでもらっています。