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毎月の元本返済がふくらみ、半年後には資金ショート……
実店舗とネットショップで、アクセサリー販売を行っている会社経営者のAさん。
月商は両店合わせて約1000万円あるそうです。
が、薄利多売のネットショップが足を引っ張り、会社の利益はあまり出ていません。
彼からの相談は、
「新店舗を出店し、利益率を高めるための勝負に出たい」
というものでした。
さらにくわしく話を聞いてみると、Aさんが考える新規出店計画には多額の初期投資費用が必要となります。
Aさんの会社はすでに都市銀行から4本の借入をしています。希望の新規借入を申請すると月々の元本返済額が150万円程度となり、シミュレーションの結果、最短で6カ月後に資金ショートすることが発覚しました。
そこで私は、リスクの高い新規出店は取りやめて、新たな販路として既存店への卸販売を提案。
返済計画については、制度融資の特別枠を利用し、まずは借入を一本化するため、保証協と都市銀行を説得することに。
販売方法の改革と、資金計画の変更が奏功！
委託販売に関しては、東京（竹下とおり）と沖縄（国際とおり）の繁華街に実店舗を持つ私のクライアントであるふたりの経営者を紹介し、そこに商品を卸させてもらうことにしました。
固定費ゼロの完全歩合・委託販売契約なので、確実に粗利益を残せるわけです。
Aさんと両店の経営者と一緒に食事をしながら提携話を進めることで、お互いの信頼関係を醸成していきました。
また、竹下とおりの店には中高生向けの商品を、国際とおりの店には修学旅行者向けの商品を卸すことで、売り上げの向上を狙いました。
そして借入の一本化は成功し、月々の元本返済額は90万円に縮小。
資金調達については、保証協会の保証料が減額される制度を選択し、保証協会および都市銀行に事業計画書とキャッシュフロー計算書を提示しながら粘り強く交渉。
8000万円の融資実行に至りました。
8カ月後に、月商が600万円、利益も200万円増加！
資金繰りが改善され、新たな事業展開も順調に推移。Aさんから相談を受けて8カ月後の数字を聞いたところ、なんと月商が600万円、利益も200万円増加したとのこと！
今、高級ジュエリーのリサイクル事業、ペット専用アクセサリーショップなど、新規事業の計画も進んでいます。
そして5年後の目標年商は7億円。
実現のためには従業員のモチベーション維持が重要と、福利厚生の充実と退職金制度の確立を急いでいるようです。
Aさんと初めてお会いした日に、都市銀行担当者との面談を行い、その日の夕方に委託販売先の経営者と面談を実施。
「このスピード感、信じられない！」と彼は驚いていました（笑）。
先日Aさんと会った時、
「委託販売先の経営者のおふたりは生涯続くビジネスパートナーとなりそうです。
紹介いただき、本当にありがとうござました」
という感謝の言葉をいただきました。
仕事冥利に尽きるとはこのことです。
