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著書出版で今後の事業展開を飛躍させたい……
人事関連のコンサルタントや大学講師など、「キャリア教育」に関わる事業を展開している株式会社ヴィベアータの社長・新田龍さん。「ブラック企業アナリスト」としても有名な方ですが、著書を出版することが決定したタイミングで、コンテンツ内容と、出版を利用した事業展開の方法について相談を受けました。
「著書出版を今後の展開のために生かしたいが、具体的に何をすべきか見当がつかない」。それが2009年2月のことです。
新田社長は、出版したい書籍のテーマとなる領域について非常に豊富な経験とネタを持っていました。しかし、情報があまりに多すぎて整理できておらず、「誰にとって一番有益な情報か」が分りにくかったこと、そして出版後のマーケティング、プロモーションについても、「メールや口コミで広げる」以外の戦略がなかったことが判明しました。
「できる限りのことを、すべてやり切る」方針を提案!
まず「読者ターゲット」を見極め、誰にどんなメッセージを伝えるかを明確にすることから始めました。
たとえば、ある章では複数の重要なメッセージが存在しており、ひとつは経営者層にとって有益な情報、もうひとつは一般社員が心がけるべき考えでした。
そこで、本文では「今、誰の目線で、誰に対して語っているのか」を逐一明確にすることで、いずれの読者層に対しても気づきを提供できるような内容構成に。また、数値データなど客観的な情報を盛り込むことで、引用ソースとして多用される手法も提案しました。プロモーションについては、新田社長自身のリソースをフル活用するとともに、「できる限りのことをやり切る」方針を提案。
ブログでの情報発信は出版日前から開始し、興味深い見出しを練ってキーワードを最適化していく。著書を推薦してくれる有力者や書評家リストを作成し、推薦文やコメントをもらえるように情報提供する。メディアとのタイアップ企画やイベントなどを複数用意し、そこにコンテンツを提供して読者を取り込む。同様に、ワイドショー向けのネタも仕込んでおき、TVコメンテーターとして呼ばれる準備も。
さらにセミナーの企画などなど、あらゆる方策を考え提案しました。
ビジネス書ランキングで1位! 講演依頼は前年対比6割増!
業界内外で講師としての認知度が高まり、集客力もアップ。
年商も、3倍に増えました。
やるべきことが明確になってから、新田社長の行動は迅速でした。
提案したほぼすべてを実践され、オンライン書店での販促キャンペーンも企画。
その熱意は編集者も動かし、著名な書評家へのアプローチも成功します。
著書発売後、アマゾンでのビジネス書ランキングで1位を獲得。
当初の狙いどおり、TVや大手ポータルサイトでのコメンテーター依頼が入り、メディアでの連載企画も2本スタート。
講演やセミナーの依頼は前年対比6割増となっています。
コンサルティングの依頼が増えたことはもちろん、これまで依頼がなかった官公庁や地方からの講演依頼も入り、今では全国を飛び回られています。
2冊目の出版も決定し、新田社長からは、このような喜びの声をいただいています。
「中西さんの力がなければ、ここまでの成功はありえなかった。
鋭いアドバイスのみならず、仔細にわたるフォローも頂戴し、大変感謝している」。
ちなみに、ご著書のあとがきには私の名前もクレジット。
また、新田氏の奥様もご紹介いただき、今後のキャリアプランについてのコンサルティングも始まっています。