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経験もやる気も十分。しかし、経営・財務・資金調達の知識がまったく無し……。
相談者のKさんは、アンカー工事の専門家。その専門性を生かして起業するにあたり、事業計画の作り方・資金調達など経営全般に関する相談を受けました。
お話しを聞いてみると、本人の事業経験とやる気は十分。これなら起業後にすぐ売上があがるだろう、と想像できましたが、経営・財務・資金調達の知識を全く持っていなかった事が問題点でした。
事業計画を練り上げて、創業融資を獲得!
まずは事業計画作成ということで、数度のミーティングを重ね事業計画を練り上げていきました。本人が元々数字に強かった為か、非常にスムーズに作成されていきました。数字に強いという事は、経営者にとって非常に大事な資質だとつくづく感じます。
そして、いよいよ資金調達ということで、政策金融公庫担当者に創業融資の事前相談をしました。一部で創業融資の自己資金要件をクリアできない部分があり、数回のネゴシエーションを重ね、政策金融公庫側のOKを頂きました。
銀行に融資申込する際には、審査担当者に自分でプレゼンテーションをしないといけないのですが、プレゼンテーションというのは実践でしか身につかないので、Kさんには事前に異業種交流会でプレゼンをしてもらいました。Kさんは本業が超多忙な中で、月1日しかない休日を使ってのチャレンジでしたが、本人はフラフラになりながらも、見事にやり遂げていきました。このプレゼンの経験が、融資申込の際に役にかなり立ったと思います。
自ら事業計画書の徹底作成を行い、プレゼンテーションの特訓が決め手。
今回の融資獲得の成功要因は、以下の3点です。
1. 創業者自ら事業計画書の徹底作成を行い、ミーティングを重ねて説得力ある資料に仕上げた点。
2. プレゼンテーションの特訓をした点
3. 政策金融公庫担当者と事前ネゴシエーションをした点
公庫窓口に一元で申し込みに行くのではなく、 事前に問題点を洗い出して、ある程度解決の目星を付けてから融資申込をするのとは、雲泥の差があります。
融資額500万円を獲得し事業を開始した結果、1期目の決算は売上5000万円で黒字と順調な経営になっています。
「おそらく前田さんに相談せずに自分で融資申込をしていたら融資を断られていただろう。 事前に政策金融公庫担当者とネゴして頂いたのが助かった。 起業したばかりで 毎日必死で仕事をしている状態だが、今後は会社が組織として機能していくようにしたい。 前田さんには 財務体制の構築や経営の部分で、これからもお世話になります。」
という言葉をいただいています。