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学生で社員数2名のため広告主を集めるのは困難……
相談者の宮下さんは21歳の大学生。中小企業に限定した求人広告を掲載したルーズリーフを大学生に無料配布するという事業を起ち上げたものの、「社員が2名で学生のため広告主を集めることが困難」との相談をいただきました。テストでは5人のエントリーを獲得して参加企業の担当者から「効果は十分」との評価を受けながらも、営業がうまくいかず事業を開始できずにいる状況とのことでした。
じっくり話を聞くと、「就職(採用)活動における、学生と企業とのミスマッチを解消する」という社会性の高い事業の目的が存在しているにもかかわらず、それを見込み客の心を捉えるメッセージとして伝えられていないことが最大の課題でした。そのため、見込み客と具体的な会話をすることができず、サービス内容を改善するためのニーズの把握もままならない状況でした。
人の心に届きやすいメッセージを効果的に伝える
すでに明確化していた事業の目的を、人の心に届きやすいメッセージとして整理し、効果的に伝えるための具体的な方法をお伝えしました。さらに、それを営業活動の実践の中でテストしながら改善していくアクションプランを提案しました。それまでの営業活動の状況を聞くと、
(1)見込み客へ電話して商談のアポイントを獲得するなどの直接的アプローチ
(2)セールスレター型のランディングページによるインターネットマーケティング
の2つの方法を試みていました。
そこで、まずは見込み客の顔が見える(1)のアプローチでテストし、上手くいくメッセージを見出してから自動化の可能な(2)のインターネットマーケティングに落とし込んでいくことを提案しました。
1ヶ月後に3件の成約。複数の業務提携という副産物まで!
学生社長の宮下さんが「社員が2名だから、まだ学生だから」と、広告主を集めることが困難と相談されてきたのは、うまくいかない時によく陥りがちなネガティブ思考でした。社員が少なく情報共有のコスト(手間、時間)を省くことができることは、そのままスピード経営につながりますし、学生であることも、社会人である先輩達の懐に飛び込み、営業活動を有利に展開する大きな武器になります。
成果が出てから再びお会いした際には、生き生きとした表情で、提案したことを実践していく中で、営業先の反応が如実に変化したことを伝えてくれました。相談時は「ピンチ」と感じていた自らの状況を、現在は「少人数であることも、学生であることも大きなチャンス」と感じているようです。
営業の電話をかけてもアポイントメントすらままならなかった状況から、伝え方を変えたことで、1ヶ月に3件の成約を実現。さらに複数の業務提携やオフィススペースの無償提供など、多くの先輩経営者が協力してくれる状況に。
提案した解決策を実施して成果が出たことにより、いよいよホームページのリニューアルなど、インターネットマーケティングにも着手しています。業者任せにはせず、営業の現場で磨いている見込み客へ向けた思いを伝えるメッセージを反映させる方向で、ご自身でコンテンツを考えているため、試行錯誤を繰り返すことできっと継続的に改善され、さらなる成果へとつながるものと期待しています。
宮下さんから、成果のご報告とあわせて次のメッセージをいただいています。 「まず初めに相談に乗って頂いた時ですがこちらの現状とサービスの説明の後、即座に仰って頂いたのは『伝え方』についてでした。伝え方の重要性やその方法、その他参考資料や関連する本等を教えて頂き、とにかく目から鱗でした。その後、伝え方に気をつけながら営業やミーティングに行くと驚くほど話が進み、契約だけに留まらず支援までして下さる方も現れる程でした。さらに2回目の相談でもHPの改善やそれに関連するビジネスのアドバイスも頂きビジネスの可能性が大きく広がりました。山口様にお会いする事によって、『伝え方』について勉強出来て本当に良かったです。」