IoTサービスを「早く・安く・簡単」に構築!
日本発のIoTプラットフォームで世界進出

この記事はに専門家 によって監修されました。

執筆者: 東 雄介 編集:菊池 徳行(ハイキックス)

顧客の初期投資の費用やリスクを軽減する
IoTクラウドプラットフォーム

事業や製品・サービスの紹介

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IoTソリューションを支えるプラットフォームおよび、同プラットフォーム上で動作するIoTソリューションをグローバルに展開するKii株式会社。サービスの柱が2つある。1つは、IoTサービス立ち上げをワンストップで叶えるプラットフォーム。ユーザー認証やデータ管理など、IoT機器のバックエンドに必要となるサーバ側の仕組みを提供することで、顧客側の初期投資のリスクや期間、費用を大幅に削減できる。

2017年からは、2つめの柱となる、「Asset Monitoring」を開始した。これは同社が運営するプラットフォーム上で、特定のユースケースに特化したソリューションを提供するというもの。ここでいうAssetとは、Kiiの顧客企業が保有するIoT機器のこと。遠隔にあるそれらの状態をリアルタイムに監視するサービスだという。

自社ではサーバ設備を持たず、Amazonの「AWS(Amazon Web Services」、アリババの「Alibaba Cloud」といった既存のクラウド上に、プラットフォームとソリューションを展開するという手法をとる。これは顧客の世界進出を見据え、支援していくためだ。世界中で安心してKiiのプラットフォームを利用してもらえるよう、北米、欧州、中国、南アジア、インドなどに拠点を置き、グローバル企業としての存在感を強めている。

ローンチ以来止まらない機能拡張。
ワンストップでIoTサービスを開始可能

対象市場と優位性

サービス提供を本格スタートさせたのは2012年の10月。以来、クラウドのインターフェイスこそ変わらないが、2週間に1度のハイペースで機能拡張を続けている。このスピード感と多様なサービス群により、IoTビジネスに“今必要”なサービスをワンストップで提供していることが、同社の強みだ。だからこそ、IoTサービスを最速で構築したい企業が同社を頼る。

それは多くのソフトウェア開発会社とは違い、請負型の開発を行わないからできること。自ら仕様を決め、サービスを作り込めるチームを自社に持っていることが何よりの財産と、同社の鈴木尚志代表は自負している。また、その意味では、同社と競合するのはSlerというよりも、「システムを自社でイチから作りたいという意欲をもつエンジニア集団を抱えた事業会社」だという。

また、マイクロソフトの「Azure」やアマゾンの「AWS」など大手クラウドサービスと異なるのは、それらがソフトウェアの構築やセキュリティの確認などを顧客側に対応させるのに対し、Kiiはクラウドサービスを活用しながら、自社提供サービス全体に責任を持つ形であること。これも、「とにかく早くIoTを始めたい」顧客には嬉しい。

すでに同社のサービスは世界的に高い評価を得ている。無料で提供しているトライアルサービスの利用者だけでも3万件以上のアプリ開発者やデバイスメーカーのエンジニアに利用されている。

IT業界の秩序を破壊し、
顧客の付加価値創出に貢献する

事業にかける思い

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Kiiは、2007年11月、モバイル同期技術に特化したソフトウェアを開発する株式会社シンクロアとして設立された。大手携帯キャリアを主な顧客として売り上げを伸ばしていたが、一方では、利用シーンが限られたサービスにもどかしさも抱えていた。「ずっとこのビジネスを続けるのはつまらない。もっと汎用的な、いろんな人たちが使えるプラットフォームを作りたくなったんです」と鈴木氏は言う。

「私たちのサービスは、ある意味では、業界の秩序を壊すものでもあります。これまでシステムインテグレータが顧客ごとにシステム開発していました。しかし、これでは日本のシステム開発はどんどん立ち遅れてしまう。それなら、プラットフォームを構築し、必要なものすべてを提供してしまおうと。IoTビジネスを支えるプラットフォームが安価に手に入る環境があれば、お客様も、本業での付加価値創出に集中できます」

今後の目標は、世界展開を加速することだ。「海外で売り上げを作り、もっと多く外貨を稼げるようになりたい。現在はまだ国内の売り上げが大きいのですが、今年中には、国内と海外が半々になるようにもっていくつもりです」

Kii株式会社
代表者:鈴木 尚志 氏 設立:2007年11月
URL:https://jp.kii.com/index.html スタッフ数:45名
事業内容:
IoTのクラウドプラットフォームおよびIoTソリューションの提供
これまでの資金調達額(出資額)と主な投資会社名:
シスコ、アセットマネジメントベンチャーズ、ジャフコなどから約10億円
ILS2017 大手企業との商談数:
9社

当記事の内容は 2018/3/27 時点のもので、該当のサービス内容が変わっていたり、サービス自体が停止している場合もございますので、あらかじめご了承ください。

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