300万円のコストダウンに成功!居抜き物件で個性派バー / ダイニングバーCoo

この記事はに専門家 によって監修されました。

執筆者: ドリームゲート事務局

ダイニングバーCoo オーナー:田中郁雄さん
1967年、東京都生まれ。
大学生時代に調理師免許を取得。卒業後は、ギャガ・コミュニケーションズに入社。
経理・財務を担当後、ゲームの小売店向けの業界誌の広告営業に。
その後、カルチュア・コンビニエンス・クラブ(ツタヤ)に転職。
バイヤーとして活躍するが、独立を決意して退職。
2003年5月、ダイニングバーCoo開業

大学を卒業後、映画配給会社のギャガ・コミュニケーションズに入社。
経理経験後、ゲームを販売する小売店向けの業界誌の広告営業担当となる。

「販売営業として小売店の方たちとの接点はありましたが、
エンドユーザーの顔が見えず、直接ユーザーと接する仕事をしたいと思い始めました。
大学時代、アルバイトで飲食店勤務をしていたので、お客さんの反応がダイレクトに伝わる
飲食店がやりたいと思ったんです」

そのアルバイト時代に、調理師免許も取得していた田中さん。
飲食店、中でも個性を生かせるバーの開業を目指した。

 

独立を視野に入れ、店舗開発や販売を学べるカルチュア・コンビニエンス・クラブ(ツタヤ)に転職。
しかし、配属先は商品調達部門のバイヤー。
それでも、できる限り独立に役立つことを吸収しようと、仕事に励んだ。

目標としていた400万円の資金も貯まり、
いよいよ開業を決意した田中さんは会社を退社。
早速、物件探しに取り掛かった。

「渋谷、恵比寿、目黒など山手線沿線を中心に物件を探しました。
いくつもの不動産屋に希望を伝え、物件が出るとすぐにチェック。
最初は未経験者の開業とい うことで相手にしてくれない
不動産オーナーも多く、きっちり事業計画書を作って説明することで、
信用を得ることができました。
これはサラリーマン時代の企画書づくりが役立ちましたね。
初期費用が安く済む居抜き物件を希望していましたが、
なかなか自分の希望に合ったものが見つからない。
半年間で120軒以上の物件を見ました」

そうして出合ったのが、渋谷駅から徒歩5分以内、目抜きとおりから1本入ったバーの居抜き物件。

「以前もバーだったので、カウンターもちょうど良いものがあり、
店全体の雰囲気も私がイメージしていたものに近かったんです。
コストがかかる水回りや配管および、配電・空調などの工事の必要もないので、
リニューアル程度の工事で低資金で済む。
食器や什器、備品なども使えるものが多く、助かりました」

その物件を借りることに決めた田中さんは、まず仲介手数料が0.5カ月の不動産屋を選んで契約。
礼金なしというのも、プラス点だったという。

「不動産屋やオーナーと価格交渉する時に、ただ安くしてくれと言っても無理。
似たような他物件などで周辺の相場を調べて、坪単価などを割り出してから交渉したほうがより効果的です」

内装業者は知人から紹介を受け、
相見積もりを取ってから納得のいく業者に発注。
お酒を置く棚を造作し、カウンターは表面を削って塗り直した。
イスは以前のも のを利用して布を張り替え、新品同様に甦らせた。
壁は、くすんだ感じが店のイメージにマッチするためあえてそのままに。

「食器は、自分の店のイメージに合わないものは廃棄処分にして、
新しく問屋街で購入しました」

田中さんは、単に安くすることだけにとらわれず、自分のイメージする店づくりをする上で、こだわり部分にはお金をかけ、節約できるところは徹底的にムダを排除。そうすることで、結果的に節約起業となったのだ。

また、食材やお酒の仕入れ業者も徹底調査。

知人から紹介された業者でも、提示された料金を近くのディスカウントショップと比べて
魅力ある価格かどうかを自らチェック。
比較することで、適正価格かどうかがわかったという。

「これはツタヤでのバイヤー経験が大きく役立ちました。
相見積もりは、クセづけておくといいですね」
と田中さん。

これらの努力のおかげで、当初1000万円を予定していた開業資金が、約700万円で済んだのだ。
 

もうひとつ、田中さんが教えてくれたのが、
自治体の創業支援融資を活用すること。

「私は渋谷区の創業支援融資を利用して、
民間の金融機関から300万円借り入れしましたが、
とにかく金利が安い。
自分が開業する自治体の制度を調べてみてはどうでしょうか?」
とアドバイスをくれた。

こうして、さまざまな努力の結果、イメージどおりの
「大人が落ち着ける隠れ家バー」が完成。
2003年5月に「ダイニングバーCoo」をオープンした。

バーには珍しく、深夜でもしっかりと食事が取れるのがウリで、
周辺の業界関係者たちも打ち合わせがてら訪れる。

「うれしいのは、友達が自分の友人を連れて来てくれて、
そこからさらにお客さんが広がること。
さらに新しい輪ができていくのが、この仕事の喜びですね!」

 

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