neuf CAFE Nid CAFE eau CAFE など都内で複数のカフェを経営
(有)イーストミーツウエスト代表取締役
武田康伸さん
●プロフィール ●プライベートでよく行くお店 ●これから店舗を開業する人たちへのメッセージ |
カフェは、ライフスタイルを提案する場であり、かかわるすべてのアイテムが商品となりえる場だから経営してみたいと思ったのです |
1999年。恵比寿に「ヌフ・カフェ」がオープンした。 |
期間限定のカフェ経営を体験。カフェビジネスの奥深さに気づく |
『いつか自分で生きるために必要な商材を扱うビジネスを手がけたい。』 「物心ついた頃から、そんな目標を持っていました。 裏路地のビル2階という立地にも関わらず店は大繁盛。 カフェは、単なるコーヒーを提供する場ではなく、その街に関わる人たちの交流の場であり、 そう気付いたことが、カフェ経営を始めた一番の理由だと武田さんは語る。 「イメージは『リビングルーム』。 |
開業資金は約360万円。すべてを自分1人でできる範囲でスタート |
まずは、物件探し。 その範囲で開業するにはどうしたらいいか? 出店先は、原宿・代官 山・恵比寿など、買い物で利用する人が集まる人気エリアと限定し、不動産会社を歩き回る。担当者には、予算や立地条件よりも、店のコンセプトをしっかり説明。 自分がどんな店を出したいか、その思いを共有してもらうことがもっとも大切だと思ったからだ。 予算もエリアも妥協せず、下見物件は100件以上。 「必ず見つかると、どこかで信じていたんでしょうね。」 最終的に、恵比寿駅徒歩5分、雑居ビルの9階に決定。 「業界の常識では考えられない場所だったのでしょう、 予算がないから、壁の塗装から床張りまで、内装工事はすべて自分たちの手で行う。 インテリアも、スタッフと一緒に数十軒のリサイクルショップを見て歩き、自ら購入。 出費も予算オーバーすることもなく、無事に店はオープン。 |
熱心なスタッフの存在が、新店舗を生み出す原動力 |
「実は1店舗目をオープンした当初から、多店舗展開のイメージが頭にありました。
店は生き物。いつも少しずつ変化をし続けながらも、ずっと長くそこに在り続 けることが大切。
店は、いずれ必ず、リニューアルを迫られる時期がやって来ます。
その時、スムーズに設備投資をするためには1店舗だけの売り上げでは厳しいと考えたのです。
経営者として、働いてくれているスタッフたちの雇用確保も重要な問題。
さまざまな面を考慮すると、最低でも3店舗は必要だと考えました。
逆を言えば、3店舗以降は特に考えていなかったんですよ(笑)。
でも店舗が増えるにつれ、今までにないスキルや経験・志向を持った新しいスタッフたちが集まってきました。
経営者としては、彼・彼女たちが、もっと自然体で活躍できるフィールドをつくりたくなる。
そんな思いが、4店舗目、5店舗目とつながって いったのです。
経営者は私ですが、各々の店舗を創り上げるのは、そこで働くスタッフたち。
同じ「リビングルーム」であっても、店舗によってメニューや雰囲 気が異なってくる。
そこが、カフェのおもしろい点でもあります。
今後は東京だけでなく、フランスなど海外出店も検討したいと思っています。」
2階建ての一軒家を改装してつくったRIZ CAFE(原宿) | eau cafe(オ―カフェ)は都会のリゾートがコンセプト(代官山) |
5月にオープンし、パンのテイクアウトもできるHuit(ヒューイット) は、パンのセントラルキッチン機能も持つ(中目黒) | 限られたスペースに、渋谷の街を見下ろすテラス席もあるdeux(ドゥーエ)(渋谷) |
「店舗スタッフが飽きない店づくり」、がより居心地のいい店、お客さまが飽きない店につながる
Q:ここは他のカフェと違う、と思われるところは? |
A: 一言で言えば、“この店は何を提供しているのか”が明確なこと。 |
Q:店舗経営で大事にしていることは? |
A: スタッフが楽しく仕事ができる、職場の環境づくりに徹することです。 |
Q:店舗運営に関して、特に心がけている点は? |
A: 「もっと居心地のいい店にするにはどうしたらいいか」。 |
1号店の開業データ
開業資金/360万円
物件取得費/100万円
内装工事費/260万円