下町のアジア雑貨とカフェショップ / DECOYa(デコヤ)

この記事はに専門家 によって監修されました。

執筆者: ドリームゲート事務局

DECOYa(デコヤ) 店主 森田 暁さん 下町情緒とエスニックな雰囲気が漂う東京・新小岩の駅近く。
アジア雑貨とチャイカフェの店・「DECOYa(デコヤ)」の店主・森田暁さんは、
40歳を機に自分の今後の人生を思い描いた時、
「今までにやったことのない、未来につながることにチャレンジしたい」と考えた。

 

森田さんは大学卒業後、バックパッカーとしてアジアや日本を練り歩いた当時を思い出し、自分が好きだった旅行先をテーマにした雑貨・インテリアショップを開業することを決意。

思い立ってからおよそ10ヵ月で開業までこぎつけた。
 

【夢が生まれた瞬間】

森田さんの前職は、コピーライター。
現在は、雑貨ショップを経営する傍ら、フリーランスで活躍するCMの企画・演出家でもある。

クリエイティブの畑で活躍してきた森田さんだが、40歳を機に新規開拓で何かにチャレンジしようと考えていた矢先、とある独立・起業関連の雑誌を読み、開業を心に決める。

「何をしようかと考えていた時、頭の中に浮かんだのが、自分が20代に旅したアジアの国々。
バックパッカーとして旅した当時のことを思い出し、自分の中に息づくアジアをテーマにした
雑貨ショップ&カフェを開いてみようかと思ったんです」

森田さんは、まず雑貨ショップ開業予定者向けのスクールへ入学。
雑貨開業のノウハウを学ぶ一方で、自由が丘や下北沢、代官山といった人気エリアに足を運び、
雑貨ショップを見て回っては、店内のレイアウトや品揃えを研究した。

また、開業に先駆け通行量調査や住民の人へ生活に関するアンケートを実施。
沿線の駅の乗客数や近隣の雑貨ショップの傾向を調査するなど入念なマーケティングも行った。

「出 店する土地は、長年住み慣れた新小岩と決めていました。
数年後、駅前が再開発される情報を聞きつけ、そのエリア周辺で出店することにしたんです。
周りに雑 貨店もなかったし、大型マンションがどんどん建って、
20~30代の比較的雑貨に興味のある年齢層の人も増えると思いましたからね」

【次の一歩はどうやって】

出店場所が決まっても、その後スムーズに開業にいたったわけではない。
直面したのは、開業資金の捻出や内装工事費などの問題。

「開業に必要な資金はおよそ750万円。
やはり、自己資金だけではまかないきれないので、区の制度融資を利用しようとしましたが、
居住地域と出店地域が異なるため、適用していただけませんでした」

そこで森田さんは、中小企業診断士や商工会議所に相談。国民生活金融公庫の融資制度を紹介される。

「都 の融資制度とどちらにしようか迷いましたが、
対応も良く、利率もさほど変らなかったので国民生活金融公庫の融資制度を利用することにしました。
融資を受け るには事業計画書が必要。
事業計画書は起業スクール卒業時の課題で、何度もブラッシュアップし、
綿密な事前調査を行って完成した物だったので、融資を受ける際 には強い武器になりました。
何より、自分の頭のなかにあるイメージを具体化するには、時間をかけて紙に落とし込む作業が必要ですね」

何とか開業資金の750万円を用意。
なるべく店舗の内装費を安く済ませようと、ペンキや木材などを近所の DIYショップから買い集め、
出来る範囲の工事はすべて自分で行い、予算を切り詰めた。

森田さんはショップの準備期間を振り返りこう話す。
「内 装はリフォーム会社を通さず、直接施工業者に発注しました。
しかし、オープン3日前になっても内装が何も出来ていない状態でヒヤヒヤしましたね。
結局、完 成したのは、オープン当日の午前 1時。
そこから白木のカウンターにニスを塗り、商品を陳列し、ドタバタとしたなかで初日をむかえたんですよ(笑)」

こうして森田さんは思い立ってからおよそ10ヵ月にして開業の日を迎えた。
店名は、愛猫の名「デコ」から、DECOYa(デコヤ)と名づけた。  

【その後、夢は育ってる?】

オープン2ヵ月間で雑誌やテレビの取材を受けるなど、DECOYaの評判は上々。
チャイだけでなく、抹茶のパウンドケーキやそば粉で作ったクッキーなど、
オーガニック品を取り入れたメニューの拡大にも力をいれ、地域住民の憩いの場になっている。

「近所で働いている人たちもよく訪れてくれて、地域交流が深まるのもこの仕事ならではの面白さですね。
中には『表参道や原宿を探し回っても見つからなかった商品が見つかった』という人もいるんですよ。
お客さまからリクエストを受けることも多いですね」

森田さんは次にネット通販に進出。

「実 店舗だけでの売り上げで、切り盛りしていくのは難しいと思うんです。
とはいえ、雑貨をネットで販売しているウェブサイトは星の数ほどありますから、
品揃え に特徴をつけてお店独自のカラーを持たせることが重要ですよね。
例えば、今は『かわいくない猫』専門の雑貨に特化したネット販売なんかを考えているんです よ。
楽しみにしていてください」

【企業データ】
所在地 :  東京都葛飾区
設立 :  2004年 4月
資本金(当時):  750万円
業務内容 :  アジア雑貨・インテリアとチャイカフェの経営

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