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機能水「ミトコンドリアパワー」を開発。
モデルやアスリートからも高い評価
事業や製品・サービスの紹介
動物、植物など、ほぼすべての生物の細胞内に存在する「ミトコンドリア」。もちろん私たち人間の細胞内にも存在し、生命活動に必要なエネルギーを産生している。このミトコンドリアの活性を促進するミトコンドリア活性組成物・Mitochondria Activating Component(以下MAC)を開発し、それを含有する「ミトコンドリアパワー」を発売しているのが、バイオベンチャーのアクア・ゼスト株式会社だ。
MACは、酸素、水素、窒素の3種類のメディカルガスで構成されている。同社は、iPS細胞の培養促進や免疫細胞増強などの実験データから、ミトコンドリア活性を最大化するためのガス含有比率を発見した。MACを含む「ミトコンドリアパワー」を飲用すると、これらのガスがミトコンドリア内の電子伝達系に作用し、エネルギー産生を促進。老化防止や病気予防につながるという。
現在、アマゾンなどのネットを中心に、病院や有名スポーツジムでも販売中。徐々に口コミで認知が広がっており、モデルやアスリートからも高い評価を得ているという。
また、自己再生医療の分野において、一部クリニックで治療の補助水としても採用されている。さらに、膝の軟骨再生を促すための補助器具として、メディカルシューズも開発。ライフサイエンスの知見を活かし、あらゆる側面から人々の健康をサポートしているのだ。
自己再生医療の新手法としても注目。
農業、畜産分野にも応用可能
対象市場と優位性
MACは、農業分野にも応用可能である。数十種類のミネラルなどを加え、液肥として使用することで、農作物の成長を促進させ、収穫率を上げることができるという。現在、大手上場企業とタッグを組み、“次世代型植物工場”のプロジェクトが進行中とのこと。今後は、畜産や魚の養殖分野への展開も計画している。
農作物の生産性向上のみならず、化学肥料不使用を目指し、完全無農薬の安全な野菜を量産できるというメリットもある。2020年東京オリンピックに向け、有機野菜の増産機運が高まるなか、「食」の課題解決の一助としても期待されている。
また、自己再生能力を活かした新しい医療技術としても注目を集めている。同社では、糖尿病やリウマチなどの疾病に関する臨床実験を実施し、安全性を立証。自身の細胞を活性化し、自己修復力を高めるため、副作用がほとんどないのが最大の特徴だという。今後は、製薬への応用に向けての研究も進めていく構えだ。
製薬会社、美容・医療関連会社などから多数のオファーがあり、ある大手上場企業とのコラボが近々スタートする見込みだ。こうした状況を受けて、2018年から、飲料部門を分社化し、量産体制を強化。将来的には、医療、農業部門も分社化し、ホールディングス体制へ。未来への準備を着々と進め、さらなる事業拡大を目指している。
自身の病を克服した経験から起業。
世界中の人々の健康をサポートする!
事業にかける思い
同社代表の亀井一郎氏は、元広告カメラマン。40代の頃に黄斑変形症という眼病を患い、失明の危機に陥ったという。そのとき、自己再生医療に出会い、治癒。その医療をギリシャの医学校で学んだ経験が起業の原点となった。2011年に同社を設立。当初は、複数の大学と共同でiPS 細胞やES細胞のMACを使った培養促進水の研究を行っていた。
この研究結果を応用し、2014 年にMACを飲料用に調整した機能水「ミトコンドリアパワー」を商品化。神奈川県川崎市の研究開発助成事業にも選ばれている。こうした斬新なアイデアを実現化できたのは、異業種から研究者となった亀井氏の常識にとらわれない発想力と行動力にあった。起業当初から、免疫学や細胞学の専門家のもとに足繁く通い、信頼を築くことでサポートを受けることができたという。
2016年からは、中国での販売をスタート。韓国、ベトナム、インドネシアの企業からもオファーがあるといい、今後さらなるグローバル展開を図っていく構えだ。
「日本は超長寿社会となり、“人生100年時代”が到来すると言われています。『ミトコンドリアパワー』を普及させることで、人々の“健康寿命”を延ばし、一人でも多くの方に元気で喜びの多い生活を送っていただきたいと考えています。また、安全な食料の安定供給にも貢献したい。当社の知財を活かして、あらゆる側面から世界中の人々の健康づくりをサポートしていきたいです」
アクア・ゼスト株式会社 | |
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代表者:亀井 一郎 氏 | 設立:2011年11月 |
URL:http://www.aquazest.info/ | スタッフ数:7名 |
事業内容: ライフサイエンス事業における研究開発 |
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これまでの資金調達額(出資額)と主な投資会社名: 非公開 |
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ILS2017 大手企業との商談数: 8社 |
当記事の内容は 2018/1/23 時点のもので、該当のサービス内容が変わっていたり、サービス自体が停止している場合もございますので、あらかじめご了承ください。