介護・医療分野におけるソリューションを提供。
AIを活用し、あらゆる社会課題を解決する!

この記事はに専門家 によって監修されました。

執筆者: 松元 順子  編集:菊池 徳行(ハイキックス)

AIによる画像・データ解析技術を、
介護者育成ツールに応用

展開している事業の内容・特徴

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人工知能(AI)を用いたソリューションやプラットフォームの提供を行っている株式会社エクサウィザーズ。同社は2017年10月、AIベンチャーの株式会社エクサインテリジェンスと介護領域でのAI利活用を推進するデジタルセンセーション株式会社が経営統合したことにより生まれた新会社だ。

同社のコンセプトは「AIで社会課題を解決する」こと。機械学習や深層学習を用いた画像・データ解析をベースに、産業・医療分野などさまざまな現場で利活用されるソリューションを提供している。今回の統合を機に、認知症ケアの技法「ユマニチュードⓇ」の技術指導を目的とした介護AIソリューションの提供をスタート。これは介護者が撮影した動画に対し、遠隔かつ非同期で指導者がアドバイスできるというもの。アドバイスを蓄積することで、将来的にはAIによる指導が可能になるという。

「2045年には日本の人口動態は50歳以上が6割を占める『超高齢化社会』になると予測されています。近い将来、国語、算数、理科、社会、介護というように、誰もが在宅介護ができなければばらない時代が来るでしょう。そうした未来を見通し、介護士や介護の指導者不足といった課題を人工知能で解決していきたい」(同社代表 石山洸氏)

こうした画像・データ解析の技術は、介護以外の幅広い産業領域でも応用できると考えている。例えば、アナウンサーやキャビンアテンダント、金融機関の窓口やアパレル店員などの教育研修やスポーツ分野だ。さらに、製造業のオートメーション化や人材採用、セキュリティ分野においても活用できるよう研究を進めているところだという。

大学院時代の研究成果を活かし、
「介護×AI」の領域にチャレンジ。

ビジネスアイディア発想のきっかけ

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同社の前身となるエクサインテリジェンスは、2016年2月に元DeNA取締役会長の春田真氏が京都大学、大阪大学出身のエンジニアと共に設立したベンチャーだ。そして、2017年10月に、新代表としてバトンを受け取ったのが石山洸氏。リクルートのAI研究所「RIT(Recruit Institute of Technology)」を立ち上げた人物だ。

「私は大学院時代に『AIを社会課題に適用する』というテーマで18本の論文を執筆しました。しかしながら、論文を書くだけでは、世の中は変わらないと考え、アカデミックの世界からビジネスの世界へ移る決意をしたのです」。そして、結婚や就職といった人生の節目に関わる事業にAIを活用したいとリクルートに入社。2015年にAI研究所を設立した。次に、より社会的重要度の高い「超高齢化社会」をテーマに自身のリソースを活用したいと考え、介護AI事業を手掛けるデジタルセンセーションにジョインする。

しかし、そこには2つの課題があった。1つ目はデジタルセンセーションが静岡大学発のベンチャーであったため、ビジネスに強い人材が少なかったこと。2つ目は本格的に画像解析を行うためのDeeplearningエンジニアが不足していたことだ。エクサインテリジェンスは、その2つに強みをもっており、「よりよい社会を実現するためにAIを活用していきたい」という思いが共通していたことから今回の経営統合に至ったという。

新社名のエクサウィザーズのエクサ(Exa)は10 の18乗、ウィザーズ(Wizards)は魔法使いの意味。卓越した技能を持った多くの人材が集結し、魔法のような付加価値を世の中に提供したいという願いを込めている。

教育サービスやプラットフォームの提供で、
AIの利活用領域を拡大する。

将来の展望

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2017年8月末からは同社初のAI学習済みプラットフォーム「exaBase(エクサベース)」の提供をスタートした。「異常を発見する」「特定の人(モノ)を検出する」といった14種類の活用シーンからモデル検索が可能。また、最新の論文にある人口知能モデルを随時掲載しており、ダウンロードしたモデルを自由にカスタマイズすることもできる。

さらに、2017年10月より経営統合後初の新規事業として教育サービスをスタートした。知る、使う、作るという目的別に「AI基礎」「AI応用」「AI実践」の3つのコースを用意。「AI基礎コース」は、人工知能を活用したビジネスを創出するための土台構築に役立つ情報やディスカッションの場を提供する。

「AI応用コース」は、実際に人口知能開発に携わる人材を対象に、人工知能の仕組みと活用方法を講義と演習の両面で解説。「AI実践コース」は、人工知能のシステム開発にチャレンジしたいITエンジニアを対象に、ハンズオンを中心としたシステムの作成演習を実施するという。これにより、教育サービスから、プラットフォームの提供、具体的なサービス化まで、一連の流れをすべてカバーできる体制が整った。

「教育サービスの提供により、お客様のAIリテラシーを向上させることでAIの活用領域がさらに拡大していくことが、私たちの目指す理想の世界です。今後もAIソリューションの提供を通じ、テクノロジーで現場を加速させ、“産業革新”の結果として超高齢社会をはじめとするさまざまな社会課題を解決していきます」

株式会社エクサウィザーズ
代表者:石山 洸 氏 設立:2016年2月
URL:http://exawizards.com/ スタッフ数:39名
事業内容:
事業内容: 産業分野・医療分野における人工知能を用いたソリューションの提供。認知症ケアの技法「ユマニチュードⓇ」の普及および「介護 AI」ソリューションの展開。

当記事の内容は 2017/10/26 時点のもので、該当のサービス内容が変わっていたり、サービス自体が停止している場合もございますので、あらかじめご了承ください。

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